(2)相互リンクは危険なのか?
今回はリンクプログラムについての2つ目の注意事項である:
・過剰なリンク交換、または相互リンクのみを目的としてパートナー ページを作成すること。 について考えてみたいとおもいます。
この一文を読むと「相互リンクは危険!」「相互リンクはしてはいけない!!」と単純に思ってしまいがちです。
しかし、冷静にもう一度この文章を見返すと・・・
「過剰な・・・」
「相互リンクのみを目的・・・」
「パートナーページを作成・・・」
というところが重要であり、絶対に相互リンクはしてはいけないとは一言も言ってはいないことがわかります。
Googleは相互リンク自体を完全に否定はしていません。
むしろ、相互リンクのやり方に対して注意を促しているのです。
それではその注意というのは何でしょうか?
「過剰な・・・」
過剰な・・・というのは 数 と 時間軸 という2つのポイントにおいてのものだということがわかってきました。
まず 数 の方ですが、御社の目標サイトにリンク集ページを設置して、そこからどのくらいのサイトにリンクを張って良いかです。
特に制限はありませんが、もしあなたのサイトに通常のページが20ページあり、そこに80ページにリンク集を設置したらどうなるでしょうか?
検索エンジン側からみれば、サイトのほとんどのコンテンツがリンク集ページであり、外部のサイトをリンクするためだけにつくった印象を与えるはずです。
こうした問題を回避するためには指標としては:
「リンク集ページの数はなるべく1ページだけにする。どうしてもそれが無理ならどんなに多くても3ページ以内にする」
ということを私はセミナーやコンサルティングで述べています。
あなたのサイトに通常の商品に関するページが20ページしかなければそこに設置して良いリンク集のページ数は1ページから3ページになります。
どうかリンク集だらけのサイトだと思われないようにリンク集ページの作りすぎに気をつけてください。
もしすでに御社のサイトの大半がリンク集ページになってしまっている場合は、リンク先に断りなくリンク情報を削除しないようにしてください。
相互リンクという約束でリンクを先方のサイトに張った場合、あなたが一方的にリンクを削除することは相手に対して非常に失礼なことになります。約束を破ることになるからです。
こうした場合はリンク集ページの数を減らして1ページあたりのサイト紹介件数を増やしてください。
例えばこれまで1つのリンク集に20サイトだけ紹介していた場合は、200サイトくらい、それも無理なら300サイトくらいまで載せてしまってください。そうすれば相手へのリンクを削除することなく、リンク集ページだけは減らすことができるようになります。
「相互リンクのみを目的・・・」
次の注意時点は「相互リンクのみを目的・・・」というのは危険なのでリンク集ページには相互リンクをしているサイトだけではなく、あなたの業種において役に立ちそうな他人のサイトを紹介することです。
例えばあなたの業種が印刷関連なら、印刷に関する協会にリンクを張ったり、印刷やDTPに役立つソフトウェアのメーカーのサイトを紹介するのです。
もう一つの注意点は、サイト内に相互リンク集という言葉が書かれていると相互リンクのみを目的とGoogleに見做される可能性があるので、相互 という言葉を削除して、「リンク集」だとか、「お役立ちリンク集」という名前に変更することです。
そして、相互リンク募集のページがある場合は、「リンク依頼について」に変更して、「リンクをご希望の方はご連絡下さい。ユーザーにとって役立つサイトだと判断した場合に限り掲載することがあります」というニュアンスのメッセージを書いておいたほうがよいです。
過剰な・・・というのは 数 と 時間軸 という2つのポイントと申し上げましたが、次は時間軸という重要なポイントです。
これまで特別研究員の郡司武氏のGoogleの特許の研究によって分かったこととして「Googleはリンク元の数の増え方が激しいか、緩やかかという変化率を見ており、変化率が急激だと人工的なSEO目的のリンクだということを見破る」ということが分かってきました。
急に相互リンク先を増やさないでください。推奨できるのは毎月2、3件の信頼できそうな、そしてユーザーにメリットを与えることが予想できるサイトとだけ相互リンクをすることです。
リンク目的だけのためにつくったと少しでも考えられるサイトとでも相互リンクOKという甘いポリシーだと相互リンク先はどんどん増えます。極力ハードルを若干でも高くして相互リンクを増やすペースは毎月2、3サイトとだけにしたほうが安全です。
「パートナーページを作成・・・」
最後に「パートナーページを作成・・・」というのがありますが、これは相互リンク集という書き方、作りのページだとある意味「SEO対策を成功させるためのパートナー」だけを紹介しているとGoogleに取られかねないので、先程も申し上げたように「相互」という言葉を使ったり、「検索順位を上げるために相互リンクをしましょう!」という言い方を避けること、そして相互リンク募集ページという名のページを持たないことです。
持つのはリンク集、またはお役立ちリンク集という名前のページだけです。
そして名前だけではなく実際にあなたの業種のジャンルで見込み客にとって役に立ちそうな他人のサイトを紹介する用にしてください。
パートナーページを作成・・・というのにはもう一つの重要な意味があります。
それはリンクファームをしてはいけないという意味です。
リンクファームというのは知人だけを紹介するリンク集ページをその知人たちだけがサイトに設置するというやり方です。
このやり方をするとメンバー間のサイトのリンクの関係を図にすると右の図のようになってしまっています。
メンバー同士がお互いにリンクを張るだけではSEO対策のためだけにやっているとGoogleに見做されるリスクがあります。
リンクファームだと思われないようにするためにはお互い同士のみをリンクするのではなく、
AさんはAさんが好きなサイトをいくつかリンクしたり、BさんはBさんの業界で役に立ちそうなサイトを何十件か紹介するなどして個々のメンバーのリンク集の内容に差をつけるようにしてください。
以上が最新の相互リンクをする際の注意点でした。「相互リンクのみを目的・・・」だとGoogleに思われないようにこのようなポイントを念頭において信頼できるサイトと無理なくゆっくりと相互リンクをするようにしてください。
これこそが今求められる安全確実なリンク対策の1つの方法です。
Googleウェブマスター向けガイドラインを読み解くに戻る>>