「FAQ(よくある質問)」と「取材記事」のコンテンツマーケティング
コンテンツSEO」というキーワードがひろく世間に認知されているようで、弊社のサイト「SEOに効く!コンテンツSEO」のページに「コンテンツSEO」というキーワードで訪問する人の割合が増えてきました。
前回も書きましたが、コンテンツSEOを実践していくうえで大事なことは、目標キーワードを含み、ユーザーに役立つコンテンツを継続的にサイトに掲載していくことです。
5月5日には、アメリカGoogleがYouTubeの公式チャンネル「Google Webmasters」でこう発表しています。
・これまではバックリンクが大きな判断基準となっていたが、今後数年間でバックリンクの重要性は薄れていくだろう
・今後重視されるのは、コンテンツの質。「誰が書いたか」(専門家かどうか)ということと、「コンテンツの質が高いかどうか」という点である
SEOとはつまり、コンテンツを作ることです! 書くのが苦手、文章力がない、などと嘆いている暇はありません。専門分野をもって、コツコツ、コンテンツを作っていきましょう。
コンテンツの例として、前回は「用語集」と「お客様の声」を紹介しました。大量のコンテンツを増やせる「用語集」は、文字数やオリジナリティを出すことが課題です。また「お客様の声」は、お客様の声をいかに集めるか、いかにWeb化するかが課題でしたね。
今回ご紹介するのは「FAQ(よくある質問)」と「取材記事」です。コンテンツを作る際のポイントを説明していきます。
1)FAQ(よくある質問)
「上位対策したいキーワードを盛り込んで、どんなコンテンツを作っていけばいいだろう」と考えたときFAQ(よくある質問)も、SEO対策用のコンテンツとして成立します。
私の著書のなかで16社の事例をご紹介しておりますが、その中の1社様は、FAQ(よくある質問)に積極的に取り組んでいます。
FAQ(よくある質問)というと、お客様が疑問に思うこと、不安に思うことを「質問」として立てて、質問に対する回答を書いていくことが多いと思います。お客様の疑問を解消する内容なのですから、「役立つコンテンツ」であるということは間違いありません。
質問(Q)を作るときに、目標キーワードを意識した「問い」を立てて、「回答」を書く時にも目標キーワードを意識して盛り込むようにしましょう。
たとえば、「使い方は?」を書かずに「●●●の使い方は?」というふうに、●●●の部分に商品名、サービス名を入れるのです。回答も同様です。「●●●の使い方は・・・」というふうに、商品名、サービス名を入れ込むのです。ちょっとした意識で、SEOに効果的になってきます。
Q:使い方は?
Q:対象ユーザーは?
Q:故障の対処法は?
↓
Q:●●●の使い方は?
Q:●●●の対象ユーザーは?
Q:●●●の故障の対処法は?
*●●● に目標キーワードを入れることがポイント!
よくある質問(FAQ)が充実してくると、思わぬ副産物が生まれます。被リンクです。「Yahoo!知恵袋」や「教えて!goo」などのQ&Aコミュニティサイトで質問が出たときに、「このサイトに詳しい説明が書いてあるよ」と紹介してくれる人が増えてきます。役立つコンテンツは、自然発生的なリンクを増やす効果があるのです。
本のなかでご紹介したECサイト様は、最初からSEOを意識してFAQ(よくある質問)を作ったわけではありません。「お客様に役立つように」という気持ちだけで作ったコンテンツが、結果的にSEOに大きく貢献したという好事例として紹介しています。
FAQ(よくある質問)をSEOに活用しようとしているサイトは、まだ多くないと思います。今がチャンス!さっそく取り組んでみてください。
2)取材記事
オリジナルコンテンツを増やすことが、王道のSEOであると考えれば、取材記事は、まさにオリジナルコンテンツの代表的なものです。
・事例集を作るためのユーザーインタビュー
・会社紹介のためのスタッフインタビュー
・社長インタビュー
・お客様インタビュー
・イベントレポート
など、取材記事にはいろいろな種類のコンテンツがあります。企業のコーポレートサイトでも、ECサイトでも、いろいろな取材記事が制作可能です。プロのライターに外注することも視野に入れ、積極に作ってほしいコンテンツです。
インタビューの現場で発せられるコトバを掲載することになるので、他社のコンテンツと重なることもありません。「重複コンテンツの心配がない」と、言い切れるのではないでしょうか。
ただし、取材原稿をそのままサイトに掲載しても、あまりSEO的に有利に働きません。掲載の際、ちょっとしたコツがあります。FAQ(よくある質問)と同様、キーワードを意識することです。
「ライター 仕事」という目標キーワードで取材記事を作る場合を例にして、説明します。質問項目に、以下の3つが入っていたとしましょう。
1) 仕事の内容は?
2) 1日のスケジュールは?
3) 入社の決め手は?
インタビュー項目にしたがって取材を行い、この項目をそのまま原稿に使ってはダメです。
「SEOに効く取材記事」にまとめるためには、原稿にキーワードを盛り込んでいく必要があります。「ライター 仕事」がキーワードなので、以下のように質問項目にキーワードを追加します。
1) ライターの仕事の内容は?
2) ライターの1日のスケジュールは?
3) 入社の決め手は?
すべての項目にキーワードを盛り込むのは不自然になるので、可能な範囲でOKです。質問が3つであれば、2つくらいにキーワードを入れてみましょう。質問が10個であれば、5?6個くらいの項目にキーワードを入れれば良いでしょう。
あくまでも、最優先するのは「読者」です。読者にとって「読みやすい」ことと「役に立つこと」が重要です。読者を意識しながら、「不自然にならない程度にキーワードを盛り込む」という意識をもって、原稿を作っていきます。
質問項目にキーワードを入れることができれば、本文中にもおのずとキーワードが入ってくるものです。
例)
ライターの仕事の内容は?
ライターの仕事には、次の3つがあります。ひとつは、・・・・
といった感じです。原稿全体に、まんべんなくキーワードを散りばめられればベストです。
以下のようなサイトが出来上がれば、SEOコンテンツとして合格です。右側の「SEOを意識した取材記事」には、「ライター」「仕事」というキーワードが意識的に盛り込まれています。SEO効果の高い取材記事になっていると言えるのです!
取材記事は、準備にも時間がかかり、取材対象との調整も必要です。ひとつの原稿を完成させるまでに費やす時間も多くなってしまうかもしれませんが、世界に唯一のオリジナル原稿となります。サイトの財産となっていくコンテンツとなるでしょう。月に1本のペースでも十分ですので、コツコツ、コンテンツを増やすような努力をお願いします。