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ホワイトペーパーとは?

ホワイトペーパーとは?

「ホワイトペーパー」という言葉、ネット上で目にしたことはないでしょうか?

この言葉、有名なようで無名かもしれません。マーケティングや経営にかかわるタイプの間ではある程度知られた言葉です。しかし、世の中全体でみると未だ知名度が低い言葉ではないでしょうか。

ではホワイトペーパーがマーケティング界隈で有名な理由とは何でしょうか? それはもう、集客や売上増のきっかけになるからです。ホワイトペーパーは見込み客を集めるのに使えますし、いわゆるSEOおよびWebマーケティングの効果を増す引き金にもなります。

ではホワイトペーパーがSEOをどう盛り立ててくれるのか見ていきましょう。

ホワイトペーパーとは何か? その目的とは?

 

■ホワイトペーパーの定義

ホワイトペーパーは、日本語に訳すとき「白書」という言葉が使われるのが普通ですね。一定の調査報告や情報をまとめた結果を意味する言葉です。インターネットの世界ではしばしば、PDFのようなファイル形式で公開されてきました。

※ちなみに「ホワイトペーパー」という言葉を使っても、何のことだかまだイメージできないユーザがたくさんいますし、「資料ダウンロード」といった言葉も忘れずに使うようにすることがおすすめです。

■ホワイトペーパーの分類

ホワイトペーパーは大きく分けるなら、2種類存在するものと思ってください。

1.「即ダウンロード」で公開するホワイトペーパー

これは、パソコンメーカーやシステム系の企業がよくやっています。

即座にダウンロードできるため、追客はそれほど意識していません。

2.追客を想定しながら公開するホワイトペーパー

情報の提供と引き換えに、そのユーザを顧客として囲い込むことを想定するパターンですね。そのユーザに宣伝を随時行うために、アドレスのような個人情報の提供を求める手法です。

ただし人目をひくホワイトペーパーをはじめ、ユーザの関心をそそるコンテンツをたくさんアップすることが大前提です。

ではそろそろ、ホワイトペーパーの実物をみてみましょう。

ホワイトペーパーの模範的な例とは(即ダウンロードできる場合)?

では、ホワイトペーパーを上手に掲載している企業サイト群をご紹介します。この場では、ダウンロードが速やかに終わるパターンの事例だけを取り上げます。

1.ホワイトペーパーの模範例(無料で読める)

さて、「プログラマーやシステムエンジニアならおそらく誰ひとりとして知らぬものはない」企業のWebサイトに、いい例があります。 

以下の図は、日本オラクルのWebサイトです。こちらを覗いてみましょう・・・

初級者向けのデータベースの資格を取るためのマニュアルがホワイトペーパーという形式で無料配布されています。

もちろん、日本オラクはすべての情報を無料で掲載することは無いでしょうが、かなりの情報を無償公開してもよい(集客につながるなら、その価値がある)と判断しているわけです。

2.ホワイトペーパーの模範例(快適に利用できる)

下記図は、有名なヒューレットパッカードのWebサイトです。この会社は、パソコンやサーバのメーカーです。

ヒューレットパッカードの機材やハードウェアに関する情報がたくさん出てきますね。たとえばバイオスの設定・Windowsのインストールの手順……ITの担当者やシステム関係者が実務で欲しがる知識のオンパレードです。

※さて日本オラクルの例と共通しますが……ヒューレットパッカードはこれらの知識等を、自社の商品・サービスと少しなら絡めることもできるはずです。そうしてもいいのですが……その代わりに、それほど絡めなくてもじゅうぶん実践面で役立つ知識をホワイトペーパーに集約して、ダウンロード公開しているのです(それだけでもユーザは自然と集まりますし、自社に対して好印象を持ってくれるというわけです)。

このヒューレットパッカードの場合、ホワイトペーパーの公開方法がとてもこなれています。

上記図のように必ず、以下の3点を明示しています。

  • タイトル
  • 日付
  • サイズ(容量)

タイトルを並べる際に、アップロードの日付(あるいはアップデート≒更新日付)を欠かさず明示することはとても有意義です。何しろ情報は、鮮度が命ですから。とりわけこのようなIT関係の情報は、新しければ新しいほど価値があるのが常識でしょう。

それから、各データのサイズも軽視できません。ダウンロードするときに何十分もかかってしまうようでは不便です。最悪の場合、途中でネット回線が途切れるなどの原因からエラーが出てやり直しになってしまいますから。大まかなダウンロード時間がわかるようにするためにも、サイズは書いてあげたほうが喜ばれるのです。せっかちなユーザは、すぐにダウンロードが完了することをとにかく好みます。

ホワイトペーパーの模範的な例とは(追客のために公開する場合)?

では、顧客を増やすことを強く意識したパターンの事例です。

1.ホワイトペーパーの模範例(ユーザの登録を上手に促す)

SEOやWebマーケティングの独自研究で有名なWebメディアがいくつかあります。基礎の情報から最新の情報まで、より取り見取り。ファンが全国にいるものです。

こうしたWebメディアは資料ダウンロードのページを設けています。

とはいっても会員限定のサービスです。ようするにこの場で会員登録するなら、資料は好きなだけダウンロードできるというシステムです。

※もっともこれらの資料を残らずダウンロードしても、それだけではあくまでも付け焼き刃程度の知識しか吸収できないでしょう。

 

(個人差はありますが……)このようなホワイトペーパーは、書き手が持つ膨大な知識・理論のごく一部が書かれているだけです。これらの概論を読了しても、書き手のレベルになれるはずはないのです。

それでも、これらのホワイトペーパーには一読の価値はあるのです。だからこそ、企業側はホワイトペーパーの公開に踏み切るのです。見込み顧客のハートをつかむ役にも立ちます。

資料1点だけのために会員登録をするのは嫌だと思うユーザはたくさんいるでしょうが、面白そうな資料がいくつも載っているとわかったら、誰でもなんとなく登録する気になるものです。

さて、このようなホワイトペーパーの公開に長けている企業は、どんなビジネスモデルを確立しているのでしょうか? 

「無料会員を増やす」→「あとから追客する」

本当に売りたい別の商品の売り込みが、時間はそこそこかかるかもしれませんが着々と成立する可能性がじゅうぶんにあるのです。

2.ホワイトペーパーの模範例(価値のある被リンクを自然に増やす)

「書式の王様」という名のサイトがあります。

このサイトの特色は、ホワイトペーパーを投稿できる点です。投稿という形式で、全国からホワイトペーパーを集めているとも言えるでしょう。

というわけで、自社サイトにホワイトペーパーを公開したサイトは、この書式の王様に投稿することで、人目にふれる機会をもっと増やせるのです。

ちなみに書式の王様では、リンクを張るサービスも行っています。すなわち、自社サイトへのリンクをお願いできるのです。そのリンクをたどって見込み客を集めるチャンスまで発生するのです。

※そしてここがとりわけ大切なことですが、ホワイトペーパーを作成して公開することで手に入るメリットがもうひとつあります。

それはSEOにおける、「被リンク」を自然と増やす機会です。他のサイトからの導線が増えればその分、被リンクの機会も増える可能性が出てきます。

被リンクを増やすチャンスになるということは、自社サイト内のホワイトペーパーを含むWebページが、Googleの検索にヒットしやすくなるということです。

では、このようなサイトをどのようにして見つけたらいいでしょうか?

「書式集 ダウンロード」「書式ダウンロード 紹介サイト」といったキーワードで検索してみましょう。書式集を専門的に紹介するサイトは前から存在します。

たとえば以下の図のように書式の王様も出てきます

※この点は、ITやマーケティング、法律関係といった特殊なジャンルにとどまりません。デザイン系でも探せます。

Webデザインやグラフィックデザインが得意な人材がいるなら、デザインの素材集を随時使っているのではないでしょうか? 

素材集の配布サイトに登録したり投稿したりすると、紹介のリンクを貼ってくれるチャンスが発生します。このようなきっかけから、自然な外部被リンクを増やしていけるのです。

このほかホワイトペーパーの参考例が見たくなったときは、海外の外資系企業のサイトもおすすめです。

※ところで、「ZD Net Japan」というメディアサイトも有名です。各企業が自社の商材のPRのために、ホワイトペーパーを作成して、このメディアで販売しています。

新着ホワイトペーパーだけで1222件も出ています。ランキングもあります。

ホワイトペーパーでやらないほうがよいこと

ホワイトペーパーのような資料の公開において、ダウンロードを認める代わりに「宣伝等のために、会社名や担当者名、さらにメールアドレスの入力を要求する」というパターンが前からよくあります。

※上述した、無料会員登録とはまた別の話です。

しかしそのパターンは、現在ではもはや時代遅れだとみなしたほうが正解でしょう。業績が順調な会社ほど、自社で制作したホワイトペーパーを即座にダウンロードできるようにしていますから。

その会社のホワイトペーパーを欲しがるネットユーザは、確かにその会社の製品やサービスに関心を持っている層が大半でしょう。見込み顧客の個人情報は欲しくなるのが当然ですし、機会があれば広告メールを送り付けたくなるのですが・・・

ユーザ側としては「1~2件のホワイトペーパーをほしいだけなのに、いちいち読者登録やユーザ登録をするのはうっとうしい」と反射的に感じてしまうのが普通です。しかもこのようなパターンでメールアドレスを集めても、広告メールを送ることで得られる効果は年々落ちています。

というわけで、追客をしたい、マーケティングをしたいというときは?

  • かなりの部分を無料で即ダウンロード出来るようにする
  • もっと深い情報とか、もっと別のプレミアムなコンテンツはユーザ登録をお願いする

このように、2段階にすることが今主流になっています。

まとめ:ホワイトペーパーで集客&SEOを目指すには

ホワイトペーパーは企業によって使い方に少し差があります。集客に使うこともできれば、SEOに応用することもできるのです。

  • 無料で公開するホワイトペーパーだけでも、一部のユーザを見込み顧客にしていくことが可能
  • 情報の日付やサイズを明示したり、即ダウンロードできるようにしたりすることが大切。
  • アドレス等を入力してほしいならいきなり求めるのではなく、もっと詳細な資料があることを説明しつつ無料会員への登録に誘導すること
  • 登録させることに成功すれば、メルマガ等を随時出せるため販促のチャンスになる
  • ホワイトペーパーを紹介するサイトに資料を提供して、被リンクを受けることはSEOに特に効果的
  • 以上の理由から、ホワイトペーパーを含むページは検索順位がよくなる可能性を高めることが可能

ホワイトペーパーのような資料を作成できる業種の場合はその提供を検討してみてはいかがでしょうか?

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