HOME -> SEO用語解説 > Googleが求めるコンテンツの客観性とは?

SEO用語解説 - K

このエントリーをはてなブックマークに追加

Googleが求めるコンテンツの客観性とは?

執筆:一般社団法人全日本SEO協会代表理事 鈴木将司
作成:2021年11月7日

最近Google検索をしていて気がついたことが一つあります。

それは主観的な意見を述べているWebページやブログ記事が検索で上位表示することが少なくなってきているという発見です。

Googleがコアアップデートというアルゴリズムアップデートを2018年に実施する前までは、特定の企業を攻撃するサイトや、個人に対して誹謗中傷するようなページが上位表示していました。

また、一方的に「日本一の・・・」だとか、「有名マスコミで紹介された・・・」と大々的に書いていながら、その根拠や情報ソースを明かしていないページも上位表示しているケースをよく見かけました。

しかし、コアアップデートが実施された2018年中旬から徐々にそうした客観的ではない主張や意見を載せているページが私達の知らぬ間にまるで神隠しにあったように検索の上位表示から消えていったのです。

その理由を探るためにコンテンツの客観性について詳しく説明しているGoogleが発表している重要文書を1つ発見しました。

その重要文書とは:

質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス
https://developers.google.com/search/blog/2011/05/more-guidance-on-building-high-quality

というものです。

この重要文書にある客観性についてのアドバイスは:

● 記事は公平に書かれているか。

というものです。

人間はあまりに熱心に自分の意見を主張しようとすると客観性を失い主観的になりすぎることがあります。そして主観的になりすぎると公平な内容のコンテンツを発信することが出来なくなります。

自らの正しさを過信するあまり、他社の意見や尊厳を無視して否定することがあります。そのような事態を避けるためにGoogleは「記事は公平に書かれているか?」という問いをここで発しています。

では、Webサイト運営の世界での私達が気をつけるべき公平性にはどのようなものがあるでしょうか?少なくとも次の5つが考えられます。

1、自分の主張を正当化するために他者を貶めるような文章、画像、動画を作成しないこと

自分の信念が強すぎるあまり、他者を貶めるような表現はるべきです。そうしない検索順位が上がらなくなるだけでなく、読者や社会全体からの信用を失うことになります。

一つの例をあげましょう。それは私が4年くらい前にGoogleで「アマゾン」というキーワードで検索した時に検索の3位くらいにアマゾンと企業の悪口だけを書いているブログ記事が上位表示していたときがありました。その記事の内容は気分が悪くなうような攻撃的な誹謗中傷ばかりが書かれているものでしたが、今は上位表示していません。

その他、以前は企業の名前で検索すると2ちゃんねるや怪しげな掲示板が上位表示していることがよくありましたが、今はそれらのサイトは上位表示していません。

そうしたネガティブで一方的な内容のコンテンツをもはやGoogleは許容しなくなってきているということを認識しなくてはならない時代になりました。

2、ランキング情報を提供する際に、金銭などの利益と引き換えに特定の第三者のランキングを不当に高くし差別をしないこと

「●●●ランキング」というようなアフィリエイトサイトを運営しているアフィリエイターやポータルサイト、ショッピングモール、ショッピングサイトの中で、明らかに特定の企業から金銭を受け取ったことによりその企業をランキングの上位に表示しているところがあります。

実際に私のクライアントのところにも、一部の企業からお金を払えばランキングサイトで上位表示するという勧誘の営業があるということが報告されています。

こうしたことが発覚したらランキングの順位を販売している企業が炎上するだけでなく、販売者側も購入者側も刑事罰が下るリスクがありますので気をつけなくてはなりません。

そこまでいかなくても、真実を知る第三者がその企業のGoogleレビューに告発の投稿をする可能性もありますのでランキングの順位を売ることも買うことも絶対に避けるべきです。

3、まとめ情報を提供する際に、偏った集団だけを取り上げてしまい、本来ユーザーが知るべき他の集団のことを不当に取り上げないこと

「●●●まとめ」というようなアフィリエイトサイトを運営しているアフィリエイターやポータルサイトは気をつけたほうが良いでしょう。自分の商品やサービスがそのまとめサイトに掲載されていないことに不公平感を抱いた人が告発し、炎上するリスクがあります。

4、口コミ情報を提供する際に、自社または自社に利益を与える存在に寄せられた口コミ情報の中で肯定的な口コミ情報ばかりを偏って取り上げ読者に見せないこと

「●●●口コミ」というようなアフィリエイトサイトを運営しているアフィリエイターやポータルサイト、ショッピングモール、ショッピングサイト、整体・治療院、美容関連サイト等は気をつけたほうが良いでしょう。口コミ情報を掲載する場合は、必ずそれらの出典や、どのようにして口コミ情報を収集したのか、その詳細をしっかりと公表すべきです。

5、ニュースの体裁をとっていながら、金銭や便益を得ることと引き換えに自社に利益を与える存在を取り上げないこと

記事広告は不正行為では無いですが、記事広告の場合は読者にわかりやすいようにその旨ページ内に表記すべきです。これを怠るとステマだということで炎上し、企業ブランドが失墜するリスクがあります。

以上がGoogleが公式サイトで発表している公平で客観的なコンテンツの意味とその対応策についてです。

この点を今後は気をつけてコンテンツ作成をすればペナルティーを避けて上位表示への道が拓けるはずです。

このエントリーをはてなブックマークに追加
PAGE TOP