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Googleが求めるコンテンツの独自性とは?

執筆:一般社団法人全日本SEO協会代表理事 鈴木将司
作成:2021年11月7日

SEOを学ぶ上でよく聞く言葉があります。それは「コンテンツの独自性」という言葉です。

コンテンツというのは「情報の中身」のことで、独自性というのは「他に無いもの」という意味です。

Webサイトにおけるコンテンツの独自性というのは、他のWebサイトには書かれていないオリジナルの情報があるかということです。

何故Googleがコンテンツの独自性をWebサイトに求めるのかと言うと、同じような内容のページがGoogleの検索結果に表示されてしまうと検索ユーザーががっかりするからでしょう。

検索ユーザーは検索結果に対して多様性のある情報を求めているのがその理由です。

では、Googleはコンテンツの独自性について具体的な情報を提供しているのでしょうか?

様々なGoogleの公式情報を調べた結果、コンテンツの独自性について詳しく説明している重要文書を2つ発見しました。

2つの重要文書とは:

  1. Google のコアアップデートについてウェブマスターが知っておくべきこと
    https://developers.google.com/search/blog/2019/08/core-updates
  2. 質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス
    https://developers.google.com/search/blog/2011/05/more-guidance-on-building-high-quality

です。

これら2つの重要文書にはコンテンツの独自性について次のように言及しています。

独自性についての1つ目のアドバイスは:

● サイトに、同じトピックや類似のトピックに対してキーワードのバリエーションをわずかに変えただけの、重複している記事や冗長な記事が含まれているか。

というもので、同一サイト内にあるページのコンテンツを他のページに完全にコピーしたり、そのほとんどをコピーするというサイト内のコピーコンテンツの問題です。

これはどういうときに起きやすいかというと地域ビジネス、例えば、不用品回収のサイト内に、「不用品回収 世田谷区」で上位表示を目指すページを作り、他に「不用品回収 練馬区」で上位表示を目指すページも作ろうとするときです。

「不用品回収 世田谷区」で上位表示を目指すページに掲載されているテキストや画像とほとんど同じものが、「不用品回収 練馬区」で上位表示を目指すページに掲載されているようなケースを多々見ることがあります。

これら2つのページのコンテンツの違いは世田谷区と書かれているところがそのまま練馬区と書かれているだけの場合はGoogleがここで言う・・・

「サイトに、同じトピックや類似のトピックに対してキーワードのバリエーションをわずかに変えただけの、重複している記事や冗長な記事が含まれている」

という特徴に該当することになります。こうした特徴に該当するページがいくつも発見されてしまうとそのサイトの品質は低いという評価が下され、そのサイトにある多くのページの検索順位が上がらなくなります。

このようなペナルティーを避けるためにはページ内の70%以上、出来れば80%以上をオリジナルコンテンツにする必要があります。

各ページ共通の部分をページ内の20%から30%以内に抑えて、そのページにしか書かれていないオリジナルコンテンツを70%から80%以上にすることを目指してください。

同一サイト内にあるページのコンテンツを他のページに完全にコピーしたり、そのほとんどのコピーするというサイト内のコピーコンテンツの問題はこれら地域ビジネスだけでなく、ネット通販のサイトでも発生することがあります。

それは1つの商品ページ内に書かれていることとほとんど同じ情報が他のページにも書かれているという問題です。

よくあるのが、同じ商品の色違いの商品のページやサイズ違いの商品のページが複数あるという問題です。

こうしたページには基本的に同じ文字や画像が掲載されているのでGoogleから見るとほとんど同じように見えてしまい重複コンテンツとして認識されるリスクが高くなります。

この問題を回避するための方法は主に2つあります。

  1. 1つのページ内で色やサイズを選択肢として提供する。
  2. オリジナルのページを1つ決めて、その他のページにはカノニカルタグを貼り付ける。
  3. についてはサイト運営者がシステム担当者、Web開発者に依頼すれば実現可能なものです。

2についてはGoogleが公式サイト上で詳しくカノニカルタグの実装方法について解説しています。

《参考サイト》重複した URL を統合する
https://developers.google.com/search/docs/advanced/crawling/consolidate-duplicate-urls?hl=ja

2つ目のアドバイスは:

● コンテンツが他のソースから得られたものである場合、単なるコピーや書き換えでなく、付加価値とオリジナリティを充分に提供しているか。

というもので、1つのサイトからコンテンツをコピーして他のドメインのサイトに載せてしまうという重複コンテンツ問題のことです。

これが起きるのは:

  1. 自社で複数のドメインのサイトを運営している
  2. 他人のサイトからコンテンツをコピーして自社サイト内に掲載している
  3. 自社のサイトにあるコンテンツをコピーしてポータルサイトやショッピングモールに掲載している

という3つの場合であることがほとんどです

1.自社で複数のドメインのサイトを運営している
→ 自社でメインの公式サイト以外に何らかの商材をテーマにした専門サイトを開いている場合に起きやすくなります。

この場合、一部の例外のページ:

  • 会社案内
  • お問い合わせフォーム
  • プライバシーポリシー
  • 提供サービス一覧
  • 料金表

などは同じ情報が複数のサイトで重複するのは避けることが困難ですので重複しても良いです。

しかし、これら例外的なページ以外のページには必ず異なった文章や画像を載せるようにしましょう。

2.他人のサイトからコンテンツをコピーして自社サイト内に掲載している
→ これはニュースサイトにあるニュースの引用や、辞典的なサイトから言葉の説明などをコピーする場合に起きやすいものです。

こうしたコンテンツを作る場合は、どうしても引用として文字情報や画像情報をコピーする必要があります。

しかし、引用部分以外は必ず自分の見解や意見、独自の説明を含めてページ全体の70%から80%をそうしたオリジナルコンテンツにして、残りの20%から30%を引用部分にすることを心がけてください。

3.自社のサイトにあるコンテンツをコピーしてポータルサイトやショッピングモールに掲載している
→ これは自分のお店の基本的な情報をホットペッパーや食べログなどのポータルサイトに載せるときや、商品の説明文や画像を楽天市場やヤフーショッピング、Amazonに載せる時に起きる問題です。

こうしたポータルサイトやショッピングモールを利用する場合は、コンテンツの重複は避けられません。

お店の基本情報、提供サービス、商品情報などの基本的な情報はそうしたサイトと重複しても、それ以外のコンテンツを自社サイトに増やしてサイト全体としてみたときの重複率を下げるよう努力しなくてはなりません。

例えば、自社サイトにはポータルサイトやショッピングモールには無い用語解説やコラム記事、ハウツー記事等の無料お役立ちコンテンツを増やしたり、読者にとって役に立つ記事が投稿されているブログを運営する等の工夫が考えられます。

他には、ポータルサイトやショッピングモールには載せていない店舗や商品の画像を自社サイトには多めに掲載するというのも重複率を下げる工夫の一つです。

Googleからの3つ目の独自性についてのアドバイスは:

● 記事は、独自のコンテンツや情報、独自のレポート、独自の調査、独自の分析を提供しているか。
● コンテンツは、独自の情報、レポート、研究、分析を提供しているか。

というものです。

1.独自のコンテンツや情報
→ 独自のコンテンツや情報というのは一次情報のことです。一時情報というのは自分が実際に体験した情報のことを言います。

一方、二次情報とは、自分がある人から聞いた情報のことで、三次情報とは、情報元が誰かわからない情報のことです。
意識的に自分が体験した情報や独自の考え、意見をコンテンツとしてページに掲載することを心がけなくてはなりません。

2.独自のレポート
→ レポートというのは調査や研究等の報告書のことです。自分の主張を書いたもので,他人に読んでもらうことを前提に書かれているものを言います。大学や研究機関が作成するアカデミックなレポート形式でなくても、個人の実体験に基づいた体験の報告や感想もレポートだと言えます。

3.独自の分析
→ 分析というのは物事をいくつかの要素に分け、その要素・成分・構成などを細かい点まではっきりさせることを言います。

独自に顧客などにアンケートを実施してその集計をわかりやすいグラフや表にしたり、そこから何を読み取れるか発見した点を解説するのも分析です。

分析のコンテンツは長文の分析結果報告ではなく、画像や表、グラフを中心にしたものだけでも十分です。

独自性についての4つ目のアドバイスは:

● コンテンツは、あたりまえのことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を含んでいるか。

というものです。

用語の説明や、何かのやり方を説明するような無料お役立ちコンテンツの多くは、誰が書いても同じような内容になることがあります。

しかし、それではすでにたくさんのアクセス数をGoogleから集めているページよりも上位表示することは困難です。1行でも、2行でも良いので、自分のページにしか書かれていないオリジナルの解説文や意見を加えたり、それが難しい場合は掲載する画像だけでも他のサイトには載っていないオリジナルの画像を載せるようにしましょう。

以上がGoogleの公式サイトで発表されている独自性についてのアドバイスの内容とそこから見えてくる具体的な対策です。

自サイトにある各ページを点検して、独自性が低いページを見つけたらこれらのアドバイスを参考にして改善しましょう。

そして今後新しくページを作る時は必ず独自性を保つことを考慮したコンテンツを作りましょう。

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