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Googleがペナルティー与える不正リンクの種類

執筆:一般社団法人全日本SEO協会代表理事 鈴木将司
作成:2022年4月8日

Googleには上位表示を目指す上で絶対にしてはいけない不正行為があります。

普段何気なく行っていることが、もしかしたらGoogleの印象を悪くしている可能性があります。

Googleに対してどのような不正行為があるのか詳しく解説していますので、今後も安全にサイトを運営していきたいという方は、是非最後までご覧ください。

無期限の罰を与える不正リンクとは

まず、最初に伝えたいことは、Googleは不正行為を行っているサイトに対して厳しいペナルティーを与えるということです。

不正行為の中には、不正リンクという手法があります。

では、どのような不正リンクがあるのか。
又、そのような不正を行うとどのようなペナルティーが課されるのか。
この点について詳しく解説していきます。

被リンクの数=検索上位だった時代

2010年頃までは、Googleはもともと検索順位を決める時に、どれだけ多くのサイトから被リンクを受けているかが重要な検索順位の決定要因だったのです。 その結果、当時は沢山の人にお願いしたり、お金を払ってリンクをしてもらうことによる被リンクを集める行為が蔓延していました。

本来であれば、Googleの評価基準は、「特にリンクを集める活動をしないで良いコンテンツを作る」や、「ユーザーが評価するコンテンツを作れば自然とリンクが集まる」といったことです。

被リンクを稼ぐような方法はGoogleからすると不正な行為でしたが、当時は不正を管理する仕組みがなく、リンクを沢山集めていたサイトが人気サイトとして認識され、上位に表示されてしまっていました。

どれだけ良いサイトを作ろうとも、リンクを集めることが出来なければ検索上位に表示されることはなかったのです。

不正を正す「ペンギンアップデート」

Googleも流石にこのままではまずいと思い、2012年の「ペンギンアップデート」を機に、今までのような過剰なSEOをしている人に対してペナルティーを与えるようになったのです。

「ペンギンアップデート」とは過剰なSEOに対して、ペナルティーを与えることで、過剰なSEOとは、「不正リンクを集めること」、「キーワードをとにかく沢山書く」といった安易な方法です。

また、ペナルティーの内容は「検索結果から削除」することや、「検索順位を低くする」といったことです。

前までは1日何百人、何千人とGoogleの検索結果から来ていたサイトでも、ペナルティーを受けると検索結果に表示されなくなります。

2012年以降、ペンギンアップデートは何度もアップデートを繰り返していますので、その都度、不正行為を管理する精度や品質改善の仕組みも更新されています。

そういったように現在では、自社サイトやクライアントのサイトに対して不正リンクを集める事は極めて危険なことになっているのです。

以上が不正リンクの意味や、これまでの不正リンクに対する処罰の歴史についてです。

Googleが認めない不正リンクの種類

不正リンクの背景についてはお分かりいただけたと思いますので、ここからは不正リンクの種類について解説していきます。

主に、不正リンクには下記の3つがあります。

  • SEO目的の相互リンク
  • リンク広告
  • PBN

上から下にかけて罪が重くなっていきます。

それでは、1つ1つ解説していきましょう。

過去の主流「相互リンク」

まず1つ目は、SEO目的の「相互リンク」です。

相互リンクとは、Webサイトを運営している人同士がリンクし合うことによって検索上位があがることです。

先ほどもお伝えしました通り、10年以上前の時代はリンクを集めることが検索順位の上位表示に繋がっていました。

相互リンクをし合うことにより、お互いの検索上位が上がるので業界の人でも多くの人たちが行っていた手法だと思います。

しかし、こちらもペンギンアップデート以後は効果がなくなり、むやみに相互リンクをしているWebサイトを突き止め、順位を下げるペナルティーが追加されたのです。

ペンギンアップデートの施策もあり、以前はサイトに相互リンク集といったものがありましたが今ではなくなっています。

しかし、再度ペナルティーについて見直しがあり、2017年にはGoogleの技術者であるゲイリー・イリーズ氏が「相互リンクや過剰な被リンク」に対してはペナルティーを与えるのをやめたという発表がありました。

どうなったかというと、Googleはこのような方法を無視するようになったということです。

ですから相互リンクを行っていたとしても、ペナルティーはありませんが、検索順位に反映されることはなくなったのです。

ただ、それでもまだ例外があります。

それが、不正リンクの残り2つです。

お金で差がついてしまっていた「リンク広告」

2つ目は「リンク広告」です。

不正リンクの中で未だに多いのがリンク広告で、リンク広告とは企業やメディアのサイト、ブロガー達など、影響力がある人にお金を払い、バナー広告やテキストリンクを利用してリンクを張ってもらう方法で、有料の被リンクのことです。

ただし、このリンク広告にも問題点があります。 それは、お金を払ってリンクを張ってもらうので、結局は資金力のある企業や個人が有利になったり、リンクを扱える人を知っている人が有利といった不平等が生じてしまうことです。

その結果、本当に順位が上がるべきサイトが評価されなくなってしまい、Googleの検索結果の中で埋没してしまうのです。

その流れができてしまうと、「Googleは不公平」といった評判が立ってしまう可能性があり、Google自体の評価を落としてしまいかねません。

なので、その対策としてGoogleは不正リンクを処罰するのです。 具体的には、色んなサイトのバナー広告や、広告欄にテキスト広告等は必要以上にリンクがあるとペナルティーが与えられます。

偽りのリンク広告

それ以上に大きな罰が下るのは、リンク広告とわからないようなリンク広告です。

例えば、誰か一人が美容院等を利用し、高評価の記事の中に利用したお店のリンクを張ったとします。
そのようなリンクが一つできたことでは、全く問題ありませんが、同じようなリンクが急に何十人、何百人といくつも増えるとGoogleは怪しいと感じ調べるのです。

しかし、その調査は他の不正リンクに比べても本当にオススメなのか、お金をもらってリンクを張っているのかの判断が大変分かりづらいのです。

この場合、アルゴリズムだけではわからないので、Googleの品質を検査するチームがかなりの時間をかけて調べていきます。

そういった調査にもかなりの手間がかかるような方法なので、その結果、不正リンクと判断されると大変重たいペナルティーが下るのです。

それはそのリンクを剥がさない限り、永久に順位が上がらないというペナルティーになります。
ですので、リンク広告をお金で買うという行為とGoogleを騙すような分かりづらいリンク。広告は不正リンクになるのでやめましょう。

リンク広告の例外

しかし、リンク広告にはペナルティーを受けない2つの例外があるのです。

1つは、企業が行っている通常のバナー広告で、バナー広告もテキスト広告もほとんどの企業が買っているので、その行為に対してはペナルティーはありません。

Googleはそのようなリンクを検索順位には反映せず、無視するのです。 集客上の効果のみ反映し、SEO上の効果はないということになります。

2つ目は、政府からのリンクです。

政府関連のサイトでも広告を打っている場合がありますが、政府が運営しているサイトからのリンクというのはほとんど広告でも見逃されやすいです。

理由としては、政府が運営しているということで不正リンクはしていないはずだとGoogleが安全と判断するからです。

以上がリンク広告に関する不正行為になります。

最も厳しい罰が下る最悪の不正リンク「PBN」

3つ目の不正リンクは「PBN」です。

この不正リンクが一番罰が重い不正行為になります。PBNは「プライベートブログネットワーク」といい、「ブラックハットSEO」とも呼ばれており、Googleが定めるガイドラインに反し、アルゴリズムの穴を突いて不正に検索順位を上昇させるための手法です。

ちなみに反対の正しいやり方として「ホワイトハットSEO」といいます。

プライベートブログネットワークとは、言い換えると「私的なブログネットワーク」という意味です。自分のホームページを悪質な手法を用いて検索結果の上位に表示させることで、悪質な手法とは、一人で何役も架空のサイトを運営しリンクを張るような自作自演の被リンクのことです。

このように騙すような不正行為をGoogleは許さず、厳しく対処しています。

反対にホワイトハットは「公共的なブログネットワーク」で一人一人が自発的に運営することで、こちらの手法は正当な方法なので何も問題はありません。

プライベートブログネットワークの難しいところは、アフィリエイトとの線引きです。アフィリエイトの場合でも、お金を払いリンクを張ってもらうことになります。

稼いでいるアフィリエイターの人の中では、沢山の商材を扱い、プライベートブログネットワークに似たようなことをやっているのです。

どのようなことかというと、サプリメントや化粧品、アパレルと言った沢山の商材のアフィリエイトサイトを運営していると、必然的に一人で何役もこなすことになります。

これは先ほどの自作自演の行為に似ているといえます。

しかし、今回の場合、架空のサイトではなく、個人が複合的に経営しているという実態がありますので問題はないのです。大手の企業も子会社を作って沢山の商材を扱い、リンクを張り合う行為をしていますので、正当な方法であればいくつものサイトを持つことも問題ないのです。

そうはいっても悪意を持って運営しているのか、正当な方法で運営しているのか分かりづらいことでもありますので、誰が運営しているのかということは明確にしておいた方がいいでしょう。

問題は嘘をついて他人のフリをして人を欺く行為です。

SEOは上手くいっている時は凄く儲かるかもしれませんが、一歩誤った行為をしてしまうと、悪いことは一気に自分に返ってくるということを肝に命じておいてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

この記事を最後までご覧いただいた方は、Googleからペナルティーを受ける不正リンクとその種類についてお分かりいただけたのではないでしょうか。

再度確認すると、不正リンクの3種類は下記の通りです。

  1. 相互リンクをやり過ぎること
  2. バナー広告やテキストリンクなど、有料のリンク広告を行うこと
  3. 嘘をついてリンクを張る行為=PBN(プライベートブログネットワーク)を行うこと

この3つの不正行為を行うとGoogleから「検索順位の大幅ダウン」、「インデックスからの削除」といった厳しい処罰が下りますので必ず守るようにしましょう。

Googleは騙して裏切るような行為を嫌います。

皆さんもその時々の評価ではなく長期的な評価を得られるよう、ルールを守った運営を心がけましょう。

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