SEO用語解説 - め
メタディスクリプションの書き方を専門家が解説【2023年最新版】
執筆:一般社団法人全日本SEO協会代表理事 鈴木将司
メタディスクリプションとは?
タイトルタグほどの上位表示効果はありませんが、HTMLファイルの上のタイトルタグの下に記述するメタディスクリプションにも注意を払う必要があります。
メタディスクリプションとは、各ページのHTML内のヘッダー部分に記述するそのページの紹介文を記述するメタタグのことを意味します。
【メタディスクリプションの実例】
メタディスクリプションはPC版のWebページには全角で最大120文字、モバイル版のWebページには全角で最大75文字まで書くと多くの場合それがそのままGoogleの検索結果ページに反映されます。
しかし、メタディスクリプションにそのページの紹介文ではなく単語の羅列だけを書いたり、ページのこととは関係ないことを書いてしまったり、何も書かないとGoogleは自動的に作文した文章を検索結果上のスニペット部分に表示させます。
そのためメタディスクリプションには必ず自然な文体でそのページの紹介文、または要約文を書くべきです。そうすることによりサイト運営者が望むメッセージをスニペット上に表示することが可能になり検索ユーザーによってクリックされる確率が増します。
Googleはメタディスクリプションを重要視しているのか?
Googleはメタディスクリプションをどこまで重要視しているのかを発表していません。メタディスクリプション内に記述した文章にそのページの目標キーワードを含めることが直接的に上位表示に貢献するのかははっきりしていません。
しかし、Googleが提供するサーチコンソールではメタディスクリプションについてアドバイスをしている箇所があることからGoogleはメタディスクリプションを何らかの形で評価対象にしていることが推測できます。
サーチコンソールの旧バージョンのサイドメニューにある「検索での見え方」→「HTMLの改善」を選択すると次の図のようにメタディスクリプションをどう記述すべきかをわざわざアドバイスしていることからもGoogleはメタディスクリプションをWebページの内容を知る上での手がかりにしていることがわかります。
【サーチコンソールの旧バージョンに2019年3月28日まで表示されていたメタディスクリプションに関するアドバイス】
この画面にある「重複するメタデータ」というリンクをクリックすると下図のように「メタデータ (descriptions) を記述することで、ユーザーが検索結果ページでサイトのコンテンツの内容を確認できるようになるため、サイトへのアクセスにつながります。」とアドバイスが表示され、どのページとどのページに同じ内容のメタディスクリプションが書かれているかを示してくれていました。(この機能は2019年3月28日で提供を終了しました)
メタディスクリプションを書く際の注意点
メタディスクリプションを適切に記述することによりSEOに直接的、あるいは間接的に良い影響を与えることが可能です。
メタディスクリプションを適切に記述には次のような注意点があります。
1、そのページの紹介文を単語の羅列ではなく、自然な文体で書く
よくあるミスの一つに、メタディスクリプションに「整体院 腰痛 肩こり 東京都豊島区池袋。」というように単語の羅列を書くというものがあります。ここには「てにをは」等の助詞、「です、ます、である」などの助動詞と「、。」などの句読点を含めた文章を書くべきです。そうしないと自然な文体でないものを検索結果ページ上のスニペットに表示することを嫌がるGoogleが自動的に作文した文章が表示されてしまうことになりクリック率が悪化してせっかく上位表示してもサイトのアクセス数が増えずに得られるべき自然検索からの流入を失うことになります。
そしてそれが続くと検索結果上のクリック率のデータによりそのページはニーズが低いページだとGoogleに判断されてしまい徐々に検索順位が落ちるリスクも生じます。
2、短めのメタディスクリプションにはそのページの目標キーワードを1回、長めのものには2回まで含める
上位表示しているWebページのメタディスクリプションを観察すると多くの場合、目標キーワードが2回程度まで含まれていることがわかります。また、短めのメタディスクリプションが書かれている場合は1回含まれています。
一方上位表示してないWebページのメタディスクリプションには全くそのページの目標キーワードと思われるものが含まれていなかったり、何度も繰り返し書かれているものがよく見受けられます。
こうした理由から、上位表示を目指すページのメタディスクリプションにはそのページの目標キーワードを1回、長めのものには2回まで含めたほうが良いです。
3、クリック率を誘発する内容を書く
メタディスクリプションはこれまで述べてきたように検索結果ページ上のスニペットに表示されます。そこは検索ユーザーが最初にサイトを発見したときに目にします。良い第一印象をユーザーに与えてサイトに興味を持ってもらうことがクリック率の上昇に寄与します。
そのためメタディスクリプションには無機質な文章を書くのではなく、広告のキャッチコピーのような魅力的でセンスのある文章を記述することがクリック率アップにつながりますのですべてのページは無理としても上位表示を目指すページのメタディスクリプションの文章作成にはある程度の時間をかけて慎重に文章を書くことが求められます。
ただし、クリック率を高めようとするあまりページの内容と異なった大げさな表現をすることは避けましょう。ユーザーは検索結果ページ上のスニペットに表示された情報を信じ、リンクをクリックしてサイトに来てくれるので彼らの期待を裏切るようなことはしてはなりません。
【良い例】
4、出来る限りページ毎に異なった文章を書く
Googleがサーチコンソール内でのアドバイスで「メタデータ (descriptions) を記述することで、ユーザーが検索結果ページでサイトのコンテンツの内容を確認できるようになるため、サイトへのアクセスにつながります。」と2018年3月28日までアドバイスしていたことからもページ毎に異なった文章を書くことが推奨されます。
一方、どのページにもトップページと同じメタディスクリプションを書いたり、何も書かないのはSEOで成果を上げたい人は避けるべきです。
5、レスポンシブWebデザインの場合は、最初の75文字以内にモバイル用の紹介文を、76文字目から120文字目までを省略されても問題が無い紹介文を書く
PC版Googleの検索結果上のスニペットには全角で最大120文字までメタディスクリプションが表示されますので120文字近く文章を書くべきです。
一方、モバイル版Googleでは時期によって増減しますが、75文字程度まで表示されることがあります。
1つのページでモバイル版、PC版を兼用するレスポンシブWebデザインでWebページを作る場合は最初の75文字以内にモバイル用の紹介文を、76文字目から120文字目までを省略されても問題が無い紹介文を書くと良いでしょう。
6、タイトルタグと同じ内容を記述しない
記述のミスとしてよくあるのが、タイトルタグに書いたフレーズと全く同じものをメタディスクリプションに書くというものがあります。これをするとタイトルタグもメタディスクリプションと同様に検索結果ページのスニペットに表示されることになり、Googleの検索結果ページの見栄えが悪くなります。
これを避けるためか、Googleはタイトルタグと全く同じ文章をメタディスクリプションに書くと、自動的に作文された文章がスニペットに表示されやすなりクリック率アップが難しくなります。
そのため、メタディスクリプションにはタイトルタグと同じことは書かないように心がけるべきです。
WordPressなどのCMSを使ってサイトを運営している場合は、設定によっては自動的にタイトルに記述した文言が自動的にメタディスクリプションに転記されてしまうことがあるので気をつけましょう。
7、文章を考える時間が無い場合は、そのページの冒頭の重要な文章をコピーペーストする
時間が無いときに急いでWebページやブログ記事を新規作成してサイトに追加するときはそのページのメタディスクリプションに何も書かないよりは本文の冒頭にある導入文をそのままコピーペーストして記述したほうがましです。
以上が、SEOにおけるメタディスクリプションの意味と重要性、そして記述する際の注意点です。 ページ毎に異なったページ紹介文を書くように心がけ、キーワードを詰め込みすぎずに、自然な文体で、かつクリックを誘発するような魅力的な作文を心がけるようにしてください。