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SEOコンサルタントになるメリットとデメリットは?

2015年06月17日
今月おかげさまで認定SEOコンサルタント養成スクールの4月期が終わりました。次回10月にまたスタートするまでが待ち遠しく、そしてとてもつらいです。

4月期が終わってみて、コンサルタントになるメリットとデメリットは何かということを感じたのでご興味のある方にはお読みいただきたいと思います。

私はSEOコンサルタントですが、SEOコンサルタントになるメリットは自分の事業ではなく他人の集客というビジネスプロセスに関わる事ができることです。

普通なら自社の事業の集客活動以外には中々関わる事ができません。

しかし、SEOコンサルタントになるとクライアントさんが質問や相談をするために色々なお話をしてくれます。
それによりたくさんの新しい知識が身につきます。

また、より深くクライアント企業の集客の成功を願うことにより、上手く言った時は自分のことのように喜ぶことが出来ます。

それは順位が上がった時だけではなく、それにより多くの新規客がクライアント企業から物やサービスを購入した時にはさらに大きな喜びになります。

さらには訪問していただく新規客が増えれば増えるほど今のクライアントサイトをもっとよくしなくてはならないという想いがクライアントもコンサルタントもどんどん強くなり、サイトのユーザビリティーやプレゼンテーション、デザインに磨きをかけようと自然に努力を始めるようになります。

そして気がついてみると以前とは比べ物にならないくらい質が高いサイトになっていることに気が付きます。

検索順位が落ちた時や、新規客が減った時はクライアントと一緒に悲しみ、そして業績を回復するために知恵を絞るようになります。

これまでどちらかというと上手くいっているときの思い出よりも、上手く行かずお互いにストレスがたまり辛くなった時の思い出のほうを覚えています。

そこでお互いにギブアップしたら状況はさらに悪くなりますが、一度、目の前の現実を認めて前向きなビジョンを打ちたてそれに向かって努力を継続すると「何でここまでやっているのに成功しないのか?」と何度も何度も自問自答して、限界に達して来ます。しかしほとんどの場合、その直後に状況が好転します。

自分たちの限界まで挑戦することが重要なのだと思います。

このようにクライアントのビジネスについて一喜一憂して体験を共有できるのがコンサルタントの一番のメリットだと思います。

では、デメリットは何でしょうか?

いくつかあると思いますが、1つは自分が経営者の場合、自分の事業がなおざりになることがあることです。

最初にクライアントのことを考える癖が全身に浸透することになるので、自分の事はいつも二の次になります。
クライアントが成功しないと必ず自分も経済的、職業的、そして精神的に駄目になるからそうなるのです。

夜遅くまでのコンサルティングが終わってからが自分の時間です。そこからが自分の事業について考え行動をする時間です。

私はウェブ制作会社を経営していたときもありますが、その時もそうでした。

いつもクライアントサイトのデザインのことを寝ている時も脳の奥で考えており、気がついてみたら自社のサイトはとんでもない時代遅れの古屋になっているのです。
これは多くのウェブ制作会社の方もそうしたことがあると感じてくれるかもしれません。

しかし、自分の事業をなおざりするコンサルタントばかりではありません。

先日、東京のセミナー会場に私がとても尊敬するクライアントさんが来てくれました。

その方はある分野のトップコンサルタントです。

たくさんの尊敬する点があるのですが、中でもすごいと思うのは自社のコンサルタントを増やしている点です。
最近次々に優秀なコンサルタントが増えているのです。

きっとこれからもそうした方が増えて益々影響力のあるコンサルティング会社になるのだろうと思っております。

とてもうらやましいことですが、私は自分の性格的にそうしたことが出来ないので他の方向に向かっています。

それは何かというと起業したばかりの方や、現在事業を営んでいる方、企業に勤めている方がSEOコンサルタントになりたいと思った時に私のノウハウをスクールを通じて伝え、独立したコンサルタントとして活躍してもらうという道です。

これには楽しさと厳しさの両方があります。

楽しさはやはり実際に活躍をし始める瞬間を目撃出来る事です。

卒業後、自力でクライアントを増やしていきSEOコンサルティングや、それにレバレッジをかけてWEBコンサルティングやWEB制作事業を成功させるプロセスを見ることが出来ます。

また、何人もの卒業生が本を出版したり、TVに出演することを見ることも出来ます。

それも1冊の本を書くだけではなくほとんどの方が3冊以上書くようになってきています。

TVにも何回も出演するのも凄いと思います。先日実家の両親が「認定コンサルタントの松浦法子さんが、さんまのTVで出ていたよ!」と教えてくれた時はとても嬉しかったです。私は松浦さんとお会いした時に必ずそうした時が来ると何故か確信したからなおさら嬉しかったのです。(何らかの霊感が働いたのでしょうか?)

他にもコンサルタント達と研修をしている直前に日本テレビから今日の番組に出演してくれと遅れてきた方もいました。
その方は私の最も古いクライアントさんの1人で昔からご夫婦でセミナーの受付をボランティアでやってくれていた方です。

はじめたばかり時は正直ここまでうまくいくとは思っていもいませんでしたが、時が経てば経つほど上手くいっているので驚き、感動しています。

しかし、そこには厳しさも当然有ります。

それは自分が思い上がらないようにすることです。

クライアントが成功して、スクールの卒業生が上手く行けば行くほど自分を過大評価してしまうことがあるのです。

その結果、思い上がった発言をしたり、偉そうな態度を取ることがあるのです。

全ての努力はクライアントと卒業生がしたはずなのにそれを彼らの事業を自分のことのように思い関わっている為、錯覚を抱いてしまうのだと思います。未熟としか言いようがありません。

そうした自分に何度もいやになったことがあります。もうこれ以上そうした傲慢なことを言ったりやったりしたら寺に入るほか無いと思って自制するようにしています。この歳で寺には絶対に入りたくありませんしきっと拒否されるでしょうから。

もう一つの厳しさは自分が成長しなくてはならないということです。
自分の成長を実現するために少しでも努力を怠れば自分が教えた人たちに負けます。
そのためいつも初心にかえって勉強とそれを活かすための実践をしなくてはなりません。
私はスクールでは必ずはっきりと一流のSEOコンサルタントなっていただくと宣言していますが、確かに卒業生が一流のSEOコンサルタントになっても、自分が同時に三流に落ちるわけにはいきません。

どの業界もそうかも知れませんが、SEOやWEBは変化が激しいです。一つのことを取得する前に次の新しい事が起きます。
対応を繰り返しているうちに1年間があっというまに過ぎてしまいます。お正月が来たと思ったら次の週にはまたお正月がくるという感じです。

しかし、変化に対しては感謝をするべきだと思います。

何故なら変化がなければ企業と企業の力関係が固定化してしまい閉塞感のある封建時代のようになってしまうからです。

今、コンサルタントになるためのスクールや講座がとても増えています。

競争相手が増えて驚くこともありますが、そのおかげでコンサルティングという仕事が職業と言えるものになってきているので感謝しなくてはなりません。

こうした中でコンサルタントになることに少しでも興味のある方にメリットとデメリットをお伝えしたかったので今回はSEO対策のことではなく、コンサルティングについて思ったことを書かせてもらいました。

ご自分の判断の参考に少しでもなれば幸いです。

それでも最後に申し上げたいことがあります。

それは私はコンサルティングが好きですし、だからこそおすすめできる仕事です。

Googleの一部になってしまって良いのだろうか?

2015年06月16日
必読の週刊誌があります。2015年6月13日号の「週刊東洋経済」の特集「Google 創造者か、破壊者か」はウェブで集客をすることを仕事にしている人にはお勧めです。未だ購入していない方はアマゾンKindleストア
https://www.amazon.co.jp/2015-6-13-ebook/dp/B00YX6R72G/
ですぐにダウンロードしてお読み頂けます。

いくつかの発見、あるいは知識の再確認が出来る一冊です。

今回はその特集の中の「渦巻く欧州の不満:強まる巨人包囲網」についての感想をお伝えしたいです。

その記事によると英国の価格比較サイトが突然Googleのアルゴリズム変更により「価格比較」と英語で検索しても出てこなくなり死活問題になり、他の同じような目にあった企業一緒にGoogleを欧州委員会に告発したそうです。

かつてのマイクロソフト社のブラウザ抱き合わせ販売をきっかけにした独占禁止法訴訟を思い起こすデジャブーです。

これは人ごとではありません。

先月5月初旬にGoogleがクオリティーアップデートを実施して日本のGoogleの検索結果もがらっと変わりました。

順位が落ちたサイトと上がったサイトを比較分析したところ、順位が落ちたサイトタイプの1つに比較サイトがありました。

比較サイトは本質的に他社のサイトに書かれている文字コンテンツの多くをコピーしているものがたくさんあります。

そうしたところの順位がクオリティーアップデート実施以降に落ちてきています。

しかし、価格コムのような業界トップのサイトは健在です。

順位が大幅に落ちたのは知名度があまり高くないサイトです。

価格コムにはたくさんのトラフィックがありますし、口コミという形で膨大な数の書き込みがあります。

トラフィックもあり、オリジナルコンテンツもたくさんある場合は、いくらGoogleでもユーザーが見たがるサイトを消すわけにはいきません。

逆に言えば、自社のサイトを消されないようにするための方法は、トラフィックを増やし、オリジナルコンテンツを増やすことになります。

話を元に戻します。

ヨーロッパではたくさんの企業がGoogleを告発しています。
政府もそうした動きを見せるようになっており課税も強化することを検討しています。

しかし、それは根本的な問題の解決にはなりません。

何故ならその記事によると「グーグルが欧州における検索ビジネス市場に実に9割を握っている」というようにヨーロッパの消費者はGoogleばかりを使っているからです。

この告発をした企業の人達はどこの検索エンジンを使っているのでしょうか?Googleを使っていなかったらどの検索エンジンを使っているのでしょうか?Gmailは使っていないのでしょうか?

このGoogleの独占に抵抗するための本質的解決策はGoogleを使わない事です。

スマートフォンはアップルかマイクロソフトのOSの物を使い、地図はGoogleマップ以外を使う。動画もYouTubeではなく、フランスのDailymotionを使う・・・
不可能ではありませんが、最初は苦痛を伴うでしょう。

しかし、私達日本人も考えなくてはなりません。Googleの製品ばかりを使っていて良いのかということを。

幸いにして日本にはヤフージャパンがあります。

しかし非常に残念なことに2010年にGoogleの検索エンジンを使う契約をGoogleとしてしまいました。
その時から、今のヤフージャパンで検索してもGoogleの検索結果に単にヤフージャパンが追加したい情報を少し追加しただけですので実質Googleと同じ検索結果しか見ることが出来ません。ヤフージャパンは、ヤフーグルジャパンになってしまいましたのです。

こうした理由から今のところヤフージャパンには検索エンジンとしては期待が出来ません。

残るはマイクロソフトのBingですがシェアが伸びているという話は一向に聞くことが出来ず、最近は名前を思い出すのに数秒かかることもあるくらいです。かすかな希望は今度無料ダウンロードができるようになると発表されたWindows10ですが、Bingを目立たせるとまた周囲から叩かれるはずです。

このような状況ではGoogleに挑戦できるサービスを期待できる企業はほとんど見つかりません。

で、結局どうすれば良いのでしょうか?

現実的に今のところ私達に出来ることは一ユーザーとして、何かGoogleのサービスを使う時は「本当にGoogleのサービスを使って良いのだろうか?」と一瞬でも自分に疑問を投げかける事くらいでしょう。

しかし、このささやかな抵抗こそがGoogle以外の企業が成功するチャンスを与えることになり、かつGoogle一極支配をより強めないための対策なのではないでしょうか?

いつもいつも疑問を持って下さい。本当にGoogleのサービスばかりを使って良いのかということを。

この事をやめた時こそ私達のサイトはもとより私達の個人情報も何もかもデジタル化が可能なものはGoogleという巨体の一部になってしまうはずです。

今はせめて、たまにはBingを使いましょう。URLはこちらです。
https://www.bing.com

追伸:
ただ、Bingばかりを使ってしまいBingが人気が出てしまうとBingを運営するマイクロソフトもきっと今のGoogleのように振る舞う恐れがあります。いつもいつもネットユーザーとしてリスク分散のためにもサービスの提供元は分散しましょう。

遅かれ早かれ誰もが大人のSEO対策をしなくてはならない・・・

2015年06月15日
本日、おかげさまで認定SEOコンサルタント養成スクール
https://www.zennihon-seo.org/associate/
の大阪校の授業が終わりました。

過去3ヶ月間のハードな授業を修了して大阪校の受講者の皆さん(男性2名、女性2名)は1時間近くの模擬コンサルティングとコンサルタント視点のクライアントを動かすためのSEOコンサルティング技術を学んで頂きました。

そこでつくづく感じたことがあります。

それは現在効果のあるSEO対策は大人のやり方になってきているということです。

今日の授業のテーマは主に2つあり、1つはリンク対策、もうひとつはコンサルタント自身の集客技術です。

何故これら2つはそれほど重要なのかというと、いくらコンテンツSEO、つまり、内部対策が重要だといっても検索順位は内部対策だけで決まるものではないからです。

内部対策を活かすためには必ず他人のサイトからリンクを張ってもらって自社サイトへの最低限のアクセスを増やさなくてはならないのです。

いくら内部が立派なサイトを持っていてもそれだけではいわゆる「畑の中の一軒家のお店」になってしまいます。

道路もほとんどなく、宣伝もしていない「畑の中の一軒家のお店」はそれがどれほど素晴らしいお店であっても人が訪れることはありません。

そしてそうしたサイトをGoogleとしても上位表示させてGoogleの検索ユーザーに紹介することは出来ないのです。

お客様に来てもらうためには最低限の道路が必要です。

SEO対策におけるその道路づくりがリンク対策です。

しかし、単に機械的に別のドメインからリンクを張るだけでは駄目です。

実際にそのリンクを辿って訪問者が来なくてはなりません。

こうした見せかけだけの機械的なリンクは「子供のSEO対策」の部類に入ります。

「大人のSEO対策」をするためにはクリックされるリンクを1本でも、2本でも集めなくてはなりません。

しかし、ここで大きな苦しみが待ち構えます。

何故ならそうしたクリックされるリンクを少しだけ集めたとしても累計の訪問者数が増えないとGoogleは決して評価をしてくれないからです。Googleも完璧なシステムではないので全てのサイトのアクセスやユーザーのクリックストリームをクッキーによって把握は出来ません。

リンクという道路が敷かれた後そのリンクを辿って畑の中の一軒家のお店に訪問者が増えていることをGoogleが認識するのには数ヶ月以上の時間がかります。だからこのやり方は苦しさを伴うのです。

特に競合他社が今のGoogleを欺けるようなSEO目的のリンク広告を利用している場合は彼らの順位は自社サイトよりも高いので自分だけ真面目で損をしている気持ちになってしまうものです。

そうした悔しい時期に何をすれば良いのでしょうか?それはその目標キーワードでの順位アップをただ順位測定ソフトを眺めてぼうっと待っているのではなく、他の上位表示可能だと思うキーワードをたくさん見つけてそれらのSEO対策をして時が来るのを待つのです。

ただぼっと待っていると人間ろくなことを考えなくなります。SEO目的のリンク広告を安く売るというキャンペーンや営業が来たら思わず手を出したくなるものです。

しかし、ご自分が他のキーワード、特に順位アップしやすそうなものや、見込み客がもしかして検索するかもしれないキーワードでのSEO対策に没頭していればそうした悪い誘惑は目にも耳にも入ってこなくなるはずです。

子供は自分が欲しい物を何が何でも欲しがることがありますが、大人はそうあってはなりません。欲しいものがその時すぐに手に入らなくてもそれが手に入るまで賢い時間の過ごし方を知っているはずです。

で、結局のところ今のリンク対策において必要な基準は何かというとそれは:

(1)相手を紹介したいという願いが込められた「紹介をするためのリンク」

(2)情報の根拠を証明するための「参照元リンク」

の2つです。

これらはユーザーによってクリックされるために張られたリンクであることがほとんどなので高確率でクリックしてもらえる優良リンクであることがほとんどだからです。

ただし、こうしたリンクは口で言うのは簡単ですが、実際に獲得をしようとしてもすぐに獲得出来るものではありません。

リンクを張る側の立場にたてば、私達のサイトのコンテンツの中身の質や、ユーザビリティー(ウェブデザイン等)が重要な要素になります。

ということは良質なリンクを張ってもらうための条件は意外なことにサイトの中身を良くすることになります。

逆説的にリンク対策という外部対策を成功させるためには最初に内部対策を成功させる必要があるのです。

次に何故コンサルタント自身の集客技術を修得することがそれほど重要なのかというと人に集客技術であるSEO対策を教えるためには自らがそれを経験してある程度上手くなくてはならないからです。

自分が不得意なことを人に教えることは出来ません。教えたとしてもそれは空理空論を口で言うだけの虚しいレクチャーになってしまいます。

コンサルタント自身の集客技術を鍛錬するべきもう一つの理由は、集客を成功させるためには見込み客に最初にメリットを与えて、その結果自分にもメリットが与えられる事を待つという態度が必要となるからです。

この態度はSEO対策成功に必要な態度そのものです。

検索をする見込み客に最初にメリットを与えることにより自社サイトに訪問してもらい、さらにコンテンツを提供してリピーターになってもらうことがSEO対策の成功にはどうしても必要です。

Google自体もそれを実践しています。

最初に自然検索で上位表示をさせてあげて検索が集客出来るという体験を与えてもっと集客したい時は広告を購入するとさらにうまくいくというサービスモデルでGoogleは成功しました。

その他ほとんどのネットで成功した企業はほとんど例外なくそれを実践しています。

だからこそ、一流のSEOコンサルタントになるためには集客技術が必要になるのです。

すべてのことは別々の点のように見えても結局は線によって繋がっています。

2つの点を繋げることにより次のつがながる点が見つかり、それをつなげるとさらに新しい点が見えてきます。

遠い未来のことは正直わかりません。

しかし、未来を知るためには今目前にある点と点を認識してそれらを繋げる事にフォーカスして下さい。

それによりその先にある御社の将来が見えてくるはずです。

ぜひ、周りの雑音や誘惑に影響されること無く、ご自分が信じることに集中して下さい。

御社独自のWeb集客の成功法則が確立されて御社の業績は良くなるはずです。

その日が必ず来ることを祈っています。

定額制の音楽配信サービスの登場が私達にとって何を意味するのか?

2015年06月13日
今週は音楽配信サービスに関するニュースが立て続けにありました。

『スマートフォン(スマホ)向け無料対話アプリのLINE(東京・渋谷)が11日、定額制の音楽配信サービス「LINEミュージック」を始めた。楽曲を友人らと共有し、一緒に楽しめる。定額制音楽配信は米アップルも参入を表明しているが、対話アプリの「つながり」を前面に出して勝負する。料金は30日間聴き放題のプランで基本が1000円』(日本経済新聞2015/6/12)

『米アップルが現地時間8日にサンフランシスコで開催した開発者向け会議の基調講演で注目を集めたのは、事前に噂のあった定額制の音楽聞き放題配信サービス「アップルミュージック」を正式発表したことだ。これまでCDへの依存度が高く、海外で主流となりつつある定額配信サービスに乗り遅れていた日本市場にも、アップルミュージックの登場をきっかけに本格的な「定額制音楽聞き放題」時代が到来しそうだ。』(日本経済新聞2015/6/10)

『音楽放送大手のUSENはレコチョクと提携し、飲食店や美容室向けに定額制の音楽配信サービスを7月に始める。数百万曲から選んだ好きな楽曲をいつでもBGMとして再生できる。利用料は月3千円程度の見込みだ。CDやスマートフォン(スマホ)の音源を違法に利用するケースが多く、手軽に始められる仕組みで正規利用への切り替えを促す。』(日本経済新聞2015/6/11)

『音楽配信サービスの英Spotifyは現地時間2015年6月10日、有料サービス会員が2000万人を突破したと発表した。無料サービスを含めたアクティブユーザーは7500万人以上にのぼる。有料会員が1000万人に達したのは、サービス立ち上げから5年半後の2014年5月末だった。「さらに1000万人増えるのにわずか1年しかかからなかった」と、同社は急成長を強調した。』(ITpro 2015年6月11日)

これらのニュースは私達サイト運営者にどのような意味があるのでしょうか?

(1)スマートフォンのホーム画面の場所取り競争が激化する
アップル、LINEなどが提供する定額制の音楽配信サービスをするためにはスマートフォンにアプリをダウンロードして利用することになります。

すでにスマートフォンユーザーのホーム画面にはFacebookやTwitterなどたくさんのアプリがインストールされていますがホーム画面の第一画面に残されるアプリはユーザーが最も頻繁に使うアプリです。使われなくなるアプリはスワイプしないと表示されない第二画面、第三画面に移動することになります。

これはあたかもGoogleの検索結果ページの1ページ目に表示されるための競争を思い起こされます。

ホーム画面争奪戦はすでに始まっています。すでにインストールされているアプリを利用して集客するか、独自アプリを自ら開発して他のアプリに競争を挑まない限りスマートフォンユーザーを新規客にすることは困難になります。

Googleが2013年に発表したユーザー調査によるとスマートフォンユーザーに最も人気があるコンテンツの1つがエンターテイメント系のコンテンツだそうです。

そうした系統のコンテンツを提供していない企業はそのセグメントから集客するためにはアプリ広告を買う羽目になるか、高額な掲載料金を払わざるを得なくなるはずです。

(2)スマートフォンなどで音楽販売をしている企業の業績に悪影響を与える
もう一つの影響は、これまでオンラインで楽曲を1曲、1曲売ってきたiTunes Store等の楽曲販売サービスの売上は減少するか、将来的にはほとんどなくなってしまう可能性があります。

しかし、これはそうしたサービスがかつて街のCDショップから売上を奪い閉店に追い込んだ報いが来るとも言えるはずです。ビジネスの世界でも「自分がしたことはいつか自分に帰ってくる」という因果律があります。

しかし、その因果律に立ち向かう方法もあります。それは自分が作ったビジネスのエコシステムを自分で破壊して新しいものを自らが創造するというものです。

街のCDショップから売上を奪い、iTunes Storeを創造したアップルが自らの手でせっかく今繁盛しているiTunes Storeを破壊して、さらにその進化形であるアップルミュージックを始めるという姿勢には脱帽します。こうした勢いがある限りアップルの栄華は未だ続くはずです。

(3)他の業界にもビジネスモデルの破壊がもたらされる
すでに音楽業界以外でもこうした取り放題のビジネスは活況を呈しています。

その一つは国内ではHulu等の映画・ドラマ見放題サービス、米国では圧倒的No1のシェアをとっているネットフリックスの映画・ドラマ見放題サービスです。

これらのサービスにより破壊されつつあるのが何十年もの間栄華を誇ってきたTV業界です。何年も前に米国のケーブルTV業界のCEOが「TVは死んだ」と言っていました。

しかし、そのケーブルTV業界ですらこうした映画・ドラマ見放題サービスにより破壊されつつあります。

そして今どの業界がこうした取り放題サービスの脅威にさらされているかというと、それは出版業界です。

すでに雑誌業界はインターネットによりその地位を奪われていますが、本の世界はこの日本では未だ健在です。

しかし、すでにアマゾンが米国でこうした方向性を打ち出しています。

「米アマゾン・ドット・コムが近く自社の書籍端末「キンドル」向けに、書籍の定額読み放題サービスを始める準備をしていることが分かった。月額9.99ドル(約1千円)とし、60万冊をそろえる方向で調整しているもよう。音楽や動画で一般的になりつつある定額配信モデルが、最大手アマゾンの参入で書籍分野にも広がりそうだ。」(日本経済新聞2014/7/17 )

このように音楽業界、映像業界、出版業界などがデジタル化の波により現在破壊と創造のプロセスの中にあります。

そのスピードはあまりにも早く目まぐるしい激流です。

こうした激流はこれらの業界と全く関係の無い業界にも波及します。

コンピューターを使った事業を始めると最初は儲かる事がありますが、それは他人もコンピューターを使って同じような事をし始めるのでその競争優位性は失われます。

失われる前に次の新しい事業の種を自分の手で蒔いて、育まなくてはなりません。

これはサイト運営にもあてはまる事です。

そして最も苦痛なことは新しい事業の種をまくためには、時にこれまで育ててきた畑を自分の手で焼き払わなくてはならない事もあるという点です。

それを躊躇してはいけません。

何故なら他人にそれをされるよりは自分でする方が遥かにマシだからです。

過去の資産を守ることだけを考えていたらその資産はよそからやってきた企業に奪われてしまいます。

今の事業がうまく言っている時ほどこの事を忘れてはなりません。

外部リンクを減らすと検索順位は上がるのか?

2015年06月12日
サイト滞在時間を伸ばす11個目のテクニックは:

【11】外部リンクを削除する、またはページの一番下に移動する

というものです。

一昔前まではネットショップのトップページを見ると右サイドメニューや左サイドメニューから同じ会社が運営している他のドメインの専門サイトへのリンクが5個から10個くらいはざらに張っているのをよく見かけました。

しかし、そうした他のドメインのサイトへの外部リンクをたくさんしているネットショップはほとんど見かけなくなりました。

考えられる理由は2つです。

1つは他のドメインへのリンクをたくさんすると検索順位が落ちるということを多くの人達が実感するようになったからです。
Googleは他のドメインにリンクを過剰に張っているウェブページの評価を下げるようになってきています。

SEO対策のためにも他のドメインへ過剰にリンクを張ることは避けるべきです。

ただし、それはあくまでも上位表示を目指す目標ページに限ってのことです。

リンク集ページから他のドメインへたくさんリンクを張ることは問題はありません。

何故ならリンク集ページに行くユーザーはそのサイトから離脱して他の関連性のあるサイトへ行こうとしてリンク集ページヘのリンクをクリックするからです。去るものを追う必要はありません。

上位表示を目指す目標ページから外部ドメインのサイトにリンクを張らなくてはならない場合は何件までリンクを張って良いかというと5件までです。しかし、ページの上のほうの目立つ部分からではなく、なるべくページの一番下からリンクを張るようにしてください。

そのページからもう何も得るものがないと感じるのはマウスでページの一番下までスクーロールした時です。
そのためどうしても外部ドメインにリンクを張らなくてはならないときはページの一番下からリンクを張るようにしてください。

外部リンクを昔のようにたくさん張らなくなってきている2つ目の理由はサイト滞在時間を伸ばすためです。

外部リンクが少なくて、かつ目立たなければより高い確率でそのサイト内の他のページをユーザーが見てくれるようになるからです。

しかし、そのページと関連性の高いページへのリンクでないとリンクをクリックする意味が少なくなるので必ず関連性の高いページヘのリンクを張るようにしてください。

ということで結論としては、関連性の高いサイト内リンクを増やし、その反対に別ドメインのサイトへの外部リンクの数は減らすようにして下さい。

最後に、よく頂くもう一つの質問として関連性の高い別ドメインのサイトにリンクを張ると検索順位アップに貢献するのかという質問です。

海外のSEO研修で良く耳にする言葉が「良い隣人と付き合いなさい」というSEOの世界の格言です。

彼らのデータを見たことはありませんが、例えば、「弁護士 東京」というキーワードで順位を上げたければ同じ弁護士のサイトにリンクを張ったり、裁判所のサイトにリンクを張るとそのサイトをGoogleがある程度評価するようになるということです。

実際に私はこうしたことをやって順位アップをした例を見たことはありませんが、あり得ることだとは思います。

インターネットというのはサイト同士がお互いにリンクを張り合うことによって成り立っている蜘蛛の巣のようなネットワークです。ドメイン名の前に打ち込む www というのはWorld Wide Web(世界中に張り巡らせた蜘蛛の巣)の略だということを忘れてはなりません。

自分がリンクを張ってもらいたいと思ったら、先ず自分がリンク集から信頼出来るサイトにリンクを張ることです。

外部サイトへのリンクをケチケチするのはあくまでも上位表示を目指す目標ページからだけです。

World Wide Webの一員になり他のサイトからアクセスをもらうためには自分から信頼できるサイトにリンク集からリンクを張ることです。

次回はサイト滞在時間を伸ばす12個目の工夫

【12】サイト内検索窓を設置する

についてご提案させていただきます。

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 鈴木将司

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