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英国のSEOカンファレンスでは何が話題になっているのか?
2017年05月28日

先週の2017年5月22日からロンドンで開催されたSMX London 2017に参加して先ほど帰って来ました。
ロンドンのWebマーケティングのカンファレンスは今回で2回目ですが、米国のカンファレンスとは次のような点が違うように思えます:
1、英国は島国であり、ヨーロッパにある多くの近隣国との貿易に力を入れている国なので海外SEOの話題が多い
→ 1日目5月22日のプレカンファレンスではその名も「International Search Summit 2017」(国際サーチサミット)という海外SEOの話題だけで丸一日多数の講座が開催されました。SEOの対象はGoogleだけではなく、Yandex(ロシア)、Baido(中国)、Wechat(中国)等に多岐に渡るものでした。

どうしても日本人相手のビジネスばかりで精一杯になりがちですが、英国にとってヨーロッパ諸国があるように我々日本人も近くのアジア諸国という成長市場を対象にSEOを実施すれば大きな成長機会を得ることが出来るはずです。
2、米国のカンファレンスはGoogleが最近どのような発表をしたのかという解説が多いのに対して、英国のカンファレンスはそれを踏まえてどのような対策を取るべきかというGoogleとは一定の距離を置くスタンスが見れる
→ Googleの技術スタッフが公式、非公式に発表する方針に一喜一憂するのではなく一定の距離を置いて、中長期的な流れを掴み、本質的な対策を取ろうという姿勢がありました。こうした落ち着いた態度も必要なのではないかと思いました。
海外SEO以外ではどのような話題があったのかというと主に:
(1)モバイルファーストインデックスの事前対策
(2)AMPというダウンロードスピードが高速なサイトの活用方法
(3)ソーシャルメディア活用がSEOにどのくらい効果があるのか?
(4)ボイスサーチ(音声検索)とAI(人工知能)対策
(5)最新の検索順位決定要因調査結果
(6)Googleのあらゆるパターンの手動ペナルティー対策
(7)モバイル対応をしている各種SEOツールの発表
というようにそのほとんどが今後私たちWebサイト運営者に求められるモバイルファーストのSEOについてでした。
今回学んだことは今後のブログ記事に反映し、詳細については全日本SEO協会の会員専用サイトにある動画ニュースコーナー「週刊SEOビデオニュース」と
「月刊会報誌 MONTHLY SEO REPORT」https://www.ajsa-members.com
などで報告させていただきます。
Googleの公式発表によると今年末から来年初頭にかけてモバイルサイトの内部を検索順位決定要因とするモバイルファーストインデックスが導入されます。
5月も終わろうとしており、残された時間は半年しかありません。
モバイルファーストインデックスが導入されてしまったらPCサイトをいくらいじってもモバイル版Google、PC版Googleの検索順位には反映されなくなります。モバイルサイトの内部対策がモバイル版Google、PC版Googleの検索順位に反映されるようになります。
その日が来るまでの間に何としても、自社サイトのモバイル版の充実と軽量化、そして他のモバイルサイトやSNSから紹介してもらえるようなコンテンツ造りに邁進して下さい。

サイテーションシグナルが高いサイトは地域キーワードで上位表示する!
2017年05月20日

前回の記事に引き続き、地域性の高いキーワードで上位表示を目指すローカルSEOで成功するための8つの要因の5番目は
【5】サイテーションシグナル:8%
です。
サイテーション (Citation)とは学術論文の言及のことを意味します。サイテーション数の多さでその論文の学術的な価値が測られることからGoogleの特許情報によると、サイテーションが多いサイトは信頼性が高いということです。
このような概念のことをサイテーションシグナル(言及信号)と呼びます。
従来のGoogleはサイトの人気度の指標として被リンク元の数と質を主な情報源にしてきましたが現在では他人のサイトからリンクをされていなくても、ただ言及されているだけで一定の評価をするようになってきています。
人気のある企業やブランドほど、様々なサイト上でリンク情報は無くても話題にしているという人間行動をGoogleのアルゴリズムに取り入れるようになりました。
Web上で自社のブランド名を話題にしてもらうためのサイテーション対策としては次のような方法があります:
1、独自性の高いブランド名を作り、ブランド名を統一する
社名はもちろん、自社独自の商品・サービスのブランド名は他社には無い独自性のある物を考え、表記を統一することによりその会社のブランド名だとGoogleは認識しやすくなります。
2、人々が話題にしたくなるユニークな取り組みをする
得するイベント、珍しいイベントの開催、新規性が高い商品・サービスの発売などをすることにより様々なメディアやソーシャルメディアなどで取り上げられ情報が拡散されやすくなります。
3、プレスリリースを行う
人々が話題にしたくなるユニークな取り組みを実施する時は事前にプレスリリース代行サービスを使いより多くのメディアに掲載されることを目指す。プレスリリース代行サービスで効果が実証されているものとしてはPRTIMESやアットプレス等があり、1回あたりの代行手数料は3万円前後です。
4、ポータルサイト掲載にして自社ブランド名の露出を増やす
ネットユーザーの多くがGoogle等の検索エンジン以外のショッピングモールや口コミサイト、比較サイト、業種別ポータルサイト、地域ポータルサイトを使い情報を探しています。そうしたところに掲載されれば自社のブランド名がより多くの他社のサイトに載ることになります。
5、ソーシャルメディアで自社ブランドの存在を知らせる
Facebook、Twitter等のソーシャルメディアで日常的に情報発信をしてその中に自社ブランドの商品・サービスを紹介するという地道な作業を行うことが中長期的にサイテーションシグナルを増やすことになります。
これらのサイテーション対策は一般的な対策ですが、MOZ社の今回の調査によるとローカルSEOで成功するには次のような点がポイントになるということです:
(1)インターネット電話帳(日本ではNTTのiタウンページ)への掲載状況
→ iタウンページはオーソリティーのあるサイトなので掲載には事業内容や所在地の正確性等の審査が必要であり、審査を通った企業は一定の信頼性が期待できます。
(2)電話帳データとの整合性
→ iタウンページに掲載された電話番号や所在地が公式サイト内に書かれたものと一致しているかをGoogleは見ているのではないかということです。
(3)その他ローカル性の高いWebサイトへの掲載件数等
→ iタウンページの他にもローカル性の高いサイトがあります。それらは地域のミニコミ誌のWebサイトや地方新聞や雑誌などのWebサイトです。そうしたところへの掲載もローカルSEOにプラスに働くということです。
以上がサイテーション対策についてです。
Webサイトの信頼性、所在地の正確性などを高めるためにはこうした対策を行うことが求められます。
そして信頼性と正確性を高めることがローカルSEO成功の近道になるのです。
次回はローカルSEOの6つ目:
【6】Googleマイビジネス(企業用のGoogle+)の掲載状況:7%
の検索順位決定要因について解説させていただきます。
【関連情報】サイテーションとは?
クリック率は検索順位に影響するのか?
2017年05月13日

MOZ社が発表したローカルSEOの検索順位決定要因8つのうち前回に引き続き今回は:
【3】ユーザー行動:11%
【4】パーソナライゼーション: 9%
について解説させていただきます。
【3】ユーザー行動:11%
ユーザー行動というのは検索ユーザーがGoogleの検索結果ページ上でどのような動作をしたかをGoogleが記憶してそれを検索順位算定に組み入れるというもので、MOZ社によると次の2つの要因があるということです:
(1)Googleの検索結果ページ上のクリック率
→ これはSEOをする人達が見過ごしがちのことなのですが、Googleの検索結果ページのどのWebページが何回クリックされたかというクリック数や、表示された回数とクリックされた回数で算出されるクリック率という重要な要因のことです。
人気があるサイトほどそうでないサイトに比べてGoogleの検索結果ページ上でのクリック数やクリック率は多くなります。
このことをGoogleは創業依頼ずっと被リンクのデータと同じように重要な指標としてデータ収集をし、検索順位算定に役立てています。
こうしたクリック率を表示順位に役立てるという発想はGoogleだけではなく、楽天やアマゾンの商品検索結果やブログランキングシステムにもあり、昔からクリック率が高いものがそうでないものに比べて上位表示されるよう設計されています。
しかし、言うまでもなくクリック率が高いものが上位表示するということが知れ渡ると不正クリックをするユーザーや大量のユーザーを雇って不正クリックを代行するサービスなどがまかり通ることになります。(「クリック代行サービス」という検索キーワードで検索すると実際にクリックを増やす作業を販売しているところがいくつも出てきます)
こうした不正行為を無力化するためにGoogleなどのシステム提供者はユーザーのIPアドレスや接続環境などを認識して同じユーザーによる連続したクリックは不正クリックと見なして無視したり、ペナルティーを与えるという工夫を施すようになっています。
ではどうすれば正当なやり方でGoogleの検索結果ページ上のクリック率を高めることが出来るのでしょうか?
それは:
@ サイト内に検索ユーザーが探しているコンテンツのあるページを増やすこと
A それらのWebページが検索結果ページに表示された時にユーザーがクリックしたくなるように検索結果ページに表示されるタイトルタグとメタディスクリプションに魅力的なフレーズを含めること
の2つに尽きます。
@を実現するためには常日頃から検索ユーザー、見込み客が知りたそうなテーマを予測してコンテンツ化する必要があります。
そしてそれはただ単に作れば良いというものではなく、分かりやすく、見やすくする工夫をしなくてはなりません。
よくある間違いとしてSEOは技術的なテクニックであるという認識です。タグ使い方の知識やプログラミングの知識というような単純な技術論だけではSEOは決して成功しません。
では技術論の他に何が必要かというと、それは「プレゼンテーションスキル」です。プレゼンテーションスキルというのは読者にメッセージが確実に効果的に伝わるようにするための技であり、それは科学的なものではなくどちらかというと芸術的なものです。そしてプレゼンテーションスキルを高めるために絶対に必要なセンスはコミュニケーションスキルです。つまり「伝える技術」です。
こうしたプレゼンテーションスキル、コミュニケーションスキルという芸術的なセンスはAを実施するときにも要求されます。
優れたコンテンツを造るには結局、技術と芸術という2つの知識体系が必要なのです。
(2)モバイル版Googleの検索結果ページに電話番号が表示された場合の発信率、その他クリック率等
→ これはモバイル版Googleで地域性が高いローカルキーワード、例えば「スポーツジム」で検索すると自然検索部分のすぐ上に地図欄がありますが、そこの右側に表示される「電話」というボタンがクリックされた回数と表示回数とクリック数から算出したクリック率のことです。

【4】パーソナライゼーション: 9%
パーソナライゼーションというのは検索ユーザーの過去の検索履歴データに基づいてGoogleがその人に最適な検索結果をカスタマイズして表示するという人によって異なる検索結果ページを造ることを言います。
例えば、同じ書き方の言葉で異なった意味の言葉があります。例えば「バレー」という言葉です。バレーボールのサイトばかり見ている人はGoogleがバレーボールに強い関心があると判断してその人が「バレー」で検索した時にバレーボールのサイトを表示しようとします。
反対にバレリーナが踊るバレーのサイトを良く見るユーザーが「バレー」で検索した時に踊りのバレーのサイトを表示しようとします。
Googleは日々無数の検索ユーザーの検索行動履歴を収集しています。そればかりではなく、オリジナルブラウザのChromeブラウザやGoogleアナリティクス、サーチコンソール、アンドロイドOS、YouTubeなどのサービスも提供しておりデータ収集をするための仕掛けを世界中に張り巡らしています。
それにより日々Googleの検索サービスは改善されており、他社の追随を許さない完成度に近づいてきています。
以上がローカルSEO対策で重要な要因であるユーザー行動とパーソナライゼーションの2つについての解説です。
これら2つの要因はそれぞれ比率的にはと11%と9%でしかありませんが、両方を足すと20%にもなりますので無視することは出来ません。
次回はローカルSEOの5つ目:
【5】サイテーションシグナル:8%
の検索順位決定要因について解説させていただきます。
地域キーワードで上位表示するための内部対策は?
2017年05月06日

今回はローカルSEOの2つ目の検索順位決定要因の
【2】ページ内要因:24%
について解説させていただきます。
ページ内要因というのはサイト内のコンテンツの工夫や、ソース内のタグの使い方などのことです。
MOZ社の今回の発表によるとページ内要因の最適化では次の:
(1)企業名、住所、電話番号の3つがWebページ内に掲載されているか?
(2)タイトルタグ内にキーワードが書かれているか?
(3)Webサイトのドメインの権威性等
という3つの点が重要だということです。
(1)企業名、住所、電話番号の3つがWebページ内に掲載されているか?
これは、上位表示を目指すWebページ内に会社やお店の名前、住所、電話番号が記載されていることがローカルSEO成功の重要な条件になるということです。
企業名に地域名が含まれている「新橋歯科医院」だとか、「梅田整体院」というのはそれぞれ「新橋 歯科」や、「梅田 整体」などで上位表示しやすい傾向があります。もし新たに会社名や店名を命名する時があったら最初から地域名をそれらに含めるのが最も効果のあるローカルSEO対策です。
または、現在の会社名や店名の知名度が特に高くない場合や、特に気に入っておらず以前から別のものに変更したいと思っている場合はこの際、名前に地域名が含まれたものに変更するもの良いでしょう。
しかし、私の以前の整体院のクライアントさんで突然院の名前を変更したために売上が7割以上減ったという事例がありました。原因は、全売上の7割以上がリピーターさんによるものだったのに、院名の変更をハガキやメールなどで過去の患者さんに連絡をすることを怠ったためでした。変更を知らされていなかった患者さんたちが院のサイトをヤフーやGoogleで見つけることができなかったのです。変更をする際には必ず変更を周知するための連絡を怠らないようにして下さい。
次に住所ですが、Webページ内に自社が所在する地域名を記載しないと、その地域名を含めた「整体院 横浜」や「美容院 渋谷」などでのローカルキーワードで検索した時に上位表示しにくくなります。必ず全てのWebページのどこかに所在地の住所と電話番号を記載するようにして下さい。
そして電話番号を記載する時はフリーダイヤルだけだと地域をGoogleが特定するのが困難になるので03や06などという市外局番の含まれた番号もページのどこかに記載すると良いでしょう。
そしてその電話番号は必ずGoogleマイビジネスというお店や企業の情報を登録するGoogleが提供しているサービスにも全く同じように記述するようにして下さい。GoogleマイビジネスはGoogleが非常に力を入れているローカルディレクトリサービスです。未だ登録していない方は無料で登録が出来ますので:
https://www.google.co.jp/business/
から登録するようにして下さい。

(2)タイトルタグ内にキーワードが書かれているか?
Webページのタイトルタグには必ず上位表示を目指すキーワードを含めるようにして下さい。
ローカルSEOの場合は「整体院 横浜」や「美容院 渋谷」などのメインキーワード + 地域名 の2つの組み合わせの時が多いのでタイトルタグには:
【トップページを整体院 横浜で上位表示したい場合】
横浜で整体院をお探しなら【スマイルカイロプラクティック】関内駅下車徒歩2分
【料金表のページを整体 料金 横浜で上位表示したい場合】
整体の料金について│横浜の整体院【スマイルカイロプラクティック】
などと記述するのが良いでしょう。
(3)Webサイトのドメインの権威性等
ページ内要因の3つ目は、ドメイン名に権威性があるかです。
ドメイン名の権威性とは:
●そのドメイン名がどれくらいの期間使われているか?
→ 例えば yahoo.co.jpというドメインはインターネットアーカイブというサイトの過去の姿を見せてくれるサイトで調べると1996年から使われていることがわかります。
https://web-beta.archive.org/web/*/yahoo.co.jp

●そのドメイン名にどのくらい頻繁にWebページが追加されたか?
→ 単にドメインが古いと言うのではなく、そのドメインにどれくらい頻繁にWebページが追加されたのかというサイトの更新頻度も重要です。
よくある誤解としては単に昔誰かが購入したドメインを買い取ってそのドメインで新しいサイトを開くというのは古いドメインだからSEO的に効果があるというものです。
2012年んくらい前にはそうした傾向が確かにありましたがGoogleがペンギンアップデートというアルゴリズム更新を導入した頃からそうした単に購入年月日が古いだけのオールドメインでサイトを開いても上位表示が出来るということはなくなりました。
Googleが現在重要視しているのは、サイトそのものの古さです。決してサイトと紐付けているドメイン名の古さではありませんので気をつけて下さい。
●そのドメイン名のサイトにあるページがどれくらい見られているか?
→ Googleは検索結果ページ上に表示されているWebページが過去にどれくらいクリックされたか、クリック率はどのくらいかというようにWebページの人気度を調査しています。自社サイトにある様々なWebページがGoogleの検索結果ページに表示された時にどれだけ検索ユーザーにクリックされているかは誤魔化しようのないデータです。このことに対する対策は、検索ユーザーが知りたそうなことを予想して、それら1つ1つのページを丁寧に分かりやすく作ることです。コンテンツ作成力が問われます。
●そのドメイン名への被リンク元の増減数と質
→ これは自社サイトがどれだけ他人のサイトから紹介のためのリンクを張ってもらっているかです。信用されているサイトであればあるほどいくつものサイトからリンクを張ってもらっているはずです。
そして数だけではなく、業界団体のサイトや、ニュースメディアのサイト、ポータルサイトなどからもリンクを張ってもらっているはずです。
以上が、MOZ社が発表したローカルSEOの検索順位決定要因の
【2】ページ内要因:24%
についてです。
可能な限り改善できるところは早めに改善するようにして下さい。
次回はローカルSEOの3目と4つ目:
【3】ユーザー行動:11%
【4】パーソナライゼーション: 9%
の検索順位決定要因について解説させていただきます。
【関連情報】
【重要データ】地元客を集客するローカルSEOに勝つための必須条件は?ローカルSEOの検索順位決定要因2017
地域キーワードで上位表示するには被リンクが最も重要!
地域キーワードで上位表示するには被リンクが最も重要!
2017年04月29日
前回のブログでは「整体院 横浜」や「エステサロン」などのローカル性が高いキーワードで上位表示するには8つの検索順位決定要因があるということを報告しました。それら8つのローカルSEO検索順位決定要因とは:
【1】被リンク:29%
【2】ページ内要因:24%
【3】ユーザー行動:11%
【4】パーソナライゼーション: 9%
【5】サイテーションシグナル:8%
【6】Googleマイビジネス(企業用のGoogle+)の掲載状況:7%
【7】レビュー投稿状況:7%
【8】ソーシャルシグナル:4%
です。
今回は1つ目の:
【1】被リンク:29%
について考えてみたいと思います。
被リンクというのはどのような意味かというと自社サイトが他のドメインのサイトからリンクをしてもらっている状態の事を言います。
例えば私達のサイトのドメイン名が
www.aaa.com だったとして他のドメインである
www.tanin.co.jp が www.aaa.com
にリンクを張っていたら
www.aaa.com は www.tanin.co.jp
から被リンクを受けているということになります。
そしてwww.tanin.co.jp は www.aaa.com にとっての被リンク元ということになります。
被リンク元があるかどうかは非常に重要なポイントです。
その理由は、他のサイトからリンクを張ってもらうためには信用力が必要だからです。
人は信用できないサイトにはリンクを張りません。リンクを張る理由は自社サイトを訪問してくれたユーザーに:
(1)より多くの情報を知ってもらうために紹介する
(2)自社サイトにある情報の正しさを証明するため
です。
(1)にせよ(2)にせよ信頼できないサイトには決してリンクを張りたがらないのがサイト運営者の心理です。
ということは、他のサイトからリンクを張ってもらっているということは信頼されているからだということになります。
逆に言えば:
・リンクを張ってもらっているサイト = 信頼できるサイト
・リンクを張ってもらっていないサイト = 信頼できないサイト
だということになります。
Googleはこのサイト運営者の心理を見抜いて検索順位を決める上で被リンクがあるか、無いかでサイトの信頼性を測定し、検索順位を決める上で最も重要な基準として被リンクの状況を利用しています。
上位表示の第一条件は信頼できるサイトからリンクを張ってもらっているか、そしてどのくらいの数のそうしたサイトからリンクを張ってもらっているかという被リンクの状況です。
近年、SEOではコンテンツが最も重要だという風潮がありますが、確かにコンテンツは重要な検索順位の判断基準です。しかし、コンテンツの質は最終的にそのコンテンツがあるWebサイトを誰がリンクしているかという推薦者の質と数で決定されるのです。
からこそ今回のMOZの発表にもあるように被リンクの重要性は100%のうち29%もあり、ローカルSEO検索順位決定要因の1位になっているのです。
そして、このことはローカル性の高いキーワードだけではなく、「家具 通販」だとか「ホームページ 作り方」等の地域性の低いナショナルSEOについても全く同じことが言えます。
ではGoogleはどのような形で被リンクを評価、査定するのでしょうか?今回のMOZのローカルSEO検索順位決定要因の発表資料によると:
1、被リンクを受ける際のアンカーテキストの文言
2、リンクを張っている被リンク元サイトのドメインの権威性
3、リンクを張っているサイトのドメイン数等
の3つだということです。
1、被リンクを受ける際のアンカーテキストの文言
→ アンカーテキストというのはリンクテキストのことです。
Googleは私達のサイトが他のサイトからリンクを張ってもらう時にどのようなアンカーテキストでリンクされているかを重要視しています。
例えば私達のサイトの名前が「メルカリ」という名前だったとします。
他のサイトからリンクを張ってもらう時に単に「メルカリ」という言葉でリンクを張ってもらうよりも「フリマアプリ」だとか、「フリマアプリのメルカリ」というアンカーテキストでリンクを張ってもらったほうが「フリマ」だとか、「フリマアプリ」で上位表示されやすくなります。
しかしここに一つ落とし穴があります。それはむやみにアンカーテキストに自分が上位表示を目指すキーワードを詰め込んでリンクを張ってもらうとGoogleは意図的なSEOをしているということに気がついて被リンクの効果を下げるようになります。
例えばあるサイト運営者が自分のサイトを「横浜 相続」というローカルキーワードで検索順位を上げたい場合に、たくさんのサイトから「横浜相続の鈴木税理士事務所」というアンカーテキストでリンクを張ってもらうのはリスクがあります
1つや2つのサイトからそうしたアンカーテキストでリンクを張ってもらうだけならまだしも数十、数百のサイトから「横浜相続の鈴木税理士事務所」という不自然なアンカーテキストでリンクが張られているとGoogleは意図的なSEOをしていると判断してリンクを効果をゼロにするか、ゼロに近く下げます。
今日の被リンク獲得対策で重要なポイントは様々なアンカーテキストでリンクを張ってもらうことです。そうすることによりGoogleは検索順位を上げてくれやすくなります。
被リンク調査ツールのマジェスティックSEO
https://ja.majestic.com/
を使うと自社サイトや、競合サイトがどのようなアンカーテキストでリンクをされているかを調べることが出来ます。
【Googleで「横浜 相続」で上位表示しているサイトのアンカーテキストの比率データ】

2、リンクを張っている被リンク元サイトのドメインの権威性
→ これは自分のサイトがどれだけ信頼性の高いサイトから被リンクを受けているかを示すものです。
ドメインの信頼性をGoogleは発表していないのでGoogle以外の企業が発表している数値を参考にする必要があります。
私はドメインの信頼性をマジェスティックSEOのトラストフローで見るようにしています。トラストフローというのは同社が20年近く前から世界中のWebサイトの被リンク元を調査して収集し算出しているWebサイトの信頼性を示す指標です。
下の図は「横浜 相続」で7位の横浜銀行のサイトの被リンク元をマジェスティックSEOで調べた結果です。

ご覧のように横浜銀行のサイトはトラストフローが80だとか、42、59というような非常に高いサイトからリンクを張ってもらっていることがわかります。
トラストフローの数値は100点満点で、信頼できるサイトにだけリンクを張り、かつ信頼できるサイトからリンクを張ってもらうと高まるようになります。
反対に、信頼できないサイトにリンクを張ってばかりいたり、信頼できないサイトばかりからリンクを張ってもらっていると下がっていきます。
私達もトラストフローが高いサイトにリンクを張り、かつ信頼できるサイトからリンクを張ってもらうことによりGoogleの検索順位を上げることが可能です。常日頃からトラストフローの数値を気にしてサイト運営するをする必要があります。
3、リンクを張っているサイトのドメイン数等
→ これは自社サイトがどれだけ多くの異なったドメインのサイトからリンクを張ってもらっているかという数値のことです。
例えば私達のサイトが:
www.yahoo.co.jp
www.rakuten.co.jp
の2つの異なったドメイン名のサイトからリンクを張ってもらっていたら私達のサイトにリンクを張っているサイトのドメイン数は2となります。
これはマジェスティックSEOでは「参照元ドメイン」という項目として表示されるものです。

参照元ドメイン数を増やす最も簡単な方法は自社で様々なドメイン名を取得してサイトを開き、それらから上位表示を目指すサイトにリンクを張ることです。
しかし、1つ1つのサイトにしっかりとアクセス数が発生するように検索ユーザーが知りたる情報を発信する必要があります。見たくれだけのサイトを様々なドメインで開いてそれらからリンクを張っても効果は出ません。Googleは被リンク元のサイトのアクセス数や、それらが他のドメインの信頼されるサイトからリンクを張ってもらっているかなど深く調べているからです。
最後に最も重要なことですが、「誰が一体リンクを張ってくれるのか?」という点です。
確かにサイトのコンテンツを品質を高めること、ユーザーに役に立つコンテンツを作ることなのですが、それをするだけでは不十分です。
何故ならいつ他のサイトが自社サイトにリンクを張ってくれるかわからないからです。
明日かも知れないし、来週かも知れないし、来月、来年、あるいは5年後かも知れません。
ビジネスとして少しでも早く上位表示、新規客増という結果を出さなくてはならない中、そんな悠長なことは言ってられません。
ではどのような行動を起こすべきなのか?それは・・・
(1)電話帳サイト(iタウンページ)への掲載依頼(月6,000円台から)
(2)地元商工会議所、観光協会、同業者組合などの会員紹介ページからリンクを張ってもらう(年会費1万円から数万円程度)
(3)地元メディアに掲載してもらうためにプレスリリース代行会社を利用する(PRTIMES、アットプレス等1回あたり3万円)
(4)地元地方自治体の広告スポンサーになる(月数千円から5万円程度)
(5)取引先のサイトからリンクを張ってもらうように働きかける
(6)その他地元だけにこだわらず他の地域のサイトからもリンクを張ってもらうこと
の少なくとも6つがあります。
以上が、被リンク元の意味と、どのような被リンク元をGoogleが検索順位を決める際に評価しているか、そして具体的にどうすれば被リンクを獲得出来るかについてです。
こうした今求められる被リンク元を少しでも多く集めて下さい。
次回はローカルSEOの2つ目の検索順位決定要因の
【2】ページ内要因:24%
について解説させていただきます。
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