リンク集ページはオワコンなのか?Googleがリンク集ページを嫌う理由
2024年03月24日
ウェブサイト運営における「リンク集」の取り扱いについて、いくつか重要なポイントがあります。リンク集とは、他のウェブサイトへのリンクを集めたページのことですが、これがSEOにおいて評価されにくいコンテンツであることを理解する必要があります。
「リンク集」とは、あるウェブサイトが他の外部ウェブサイトへのリンクを一覧形式で集めたページのことを指します。これはインターネット初期から存在するもので、ウェブサイト間のユーザーの移動を容易にし、ユーザーに役立つ情報源へのアクセスを提供する手段として使用されてきました。
リンク集の目的にはいくつかありますが、1つは情報の共有です。リンク集は、特定のトピックや関心事に関連する資料、サービス、関連サイトへのガイドとして機能します。これにより、ユーザーは自分の興味や必要に応じて追加の情報を簡単に見つけることができます。
リンク集の2つ目の目的は、利用者の便宜を図ることです。ウェブサイト運営者が選んだ質の高い情報資源へのリンクを提供することで、訪問者が求める情報を素早く見つける手助けをします。
リンク集が低品質コンテンツになりやすい理由
このようにリンク集というのは、インターネットが始まったときから人々が利用する便利なツールとして使われてきましたが、「ある存在の登場」によりその役割は終わりに近づくようになってきています。
最近、皆さんの中でサイトのリンク集を見た人はどれだけいるでしょうか?以前に比べてリンク集を使わくなってはいませんか?あるいは、サイト運営をしている方の中で、リンク集を持っている人や企業がどれだけいるでしょうか?昔はどのサイトを見ても、メニューの最後のほうに「リンク集」だとか、「お役立ちリンク集」、または「便利リンク集」、「関連リンク集」というリンクを見かけたものですが、最近はほとんどみかけなくなってきています。そして何よりも、リンク集自体がGoogleなどの検索エンジンにほとんど「一切」と言って良いほどかからなくなってきているのではないでしょうか?
先ほど述べた「ある存在の登場」というのはGoogleの登場と普及のことです。Googleほど優秀なリンクは無いはずです。ユーザーが自分が探していることをキーワード入力欄に入力すれば最新のリンク集、それもそのユーザーが見たいと思っている順番に表示されると言って良いほど精度が非常に高い便利なリンク集を検索結果ページとして作成してくれます。
一般的なリンク集には様々な問題があります。1つは情報が古いことが多いという点です。ユーザーはいつも最新のサイトの情報を求めるものであって、決して何年も前の古い情報を見たいわけではありません。ほとんどのリンク集がサイト運営者の手によって運営されているという制約があるため、情報が古くなりがちです。
しかし、リンク集のSEO上の最大の問題点は、その内容の「独自性が低い」というところにあります。多くのリンク集は、他のサイトの名前やURLを単に羅列しているに過ぎず、これにより独自の価値を提供していないと見なされるのです。また、サイトの紹介文が書かれていたとしても、その紹介文は詳細先のサイトからコピーした文章であったり、他のサイトに書かれている紹介文のコピーであることが多いため、オリジナル文章であることは非常に少ないという点もSEO上の問題になります。
リンク集があるサイトはどうすれば良いのか?
このようにリンク集のコンテンツには独自性が低いことから、自社サイト内にリンク集を持つ場合は、これを1ページ程度に限定することが望ましいといえます。もし多数のウェブサイトへのリンクを紹介したい場合でも、2ページ程度に留めるべきです。ただし1つのページにたくさんのサイトを掲載しても構いません。私が自分のクライアントによく言うのは、500サイトくらいまでなら1つのリンク集ページに載せても構わないということです。1つのページからたくさんのサイトにリンクを張っていても残念に思う人はほとんどいないからです。
相互リンク集は特に低品質コンテンツだと判定される
特に注意すべきは「相互リンク集」の存在です。これは、互いにリンクを貼り合うことでページランクを高めようとする手法ですが、Googleはこのようなやり方を嫌います。過去にはこの方法が効果的であったものの、2012年以降、Googleは総互リンク集にペナルティを課すようになりました。総互リンク集を持っている場合、これはすぐに削除するべきです。Googleによるペナルティを避けるためにも、他サイトとのリンクは真の価値があるものに限定し、相互リンク集のような慣行は避けるべきです。
Googleは以前より、SEO目的の相互リンクをやめるように様々なところで言っています。Googleの公式サイトにある「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」というページでGoogleは:
「過剰な相互リンク(「リンクする代わりにリンクしてもらう」)や、相互リンクのみを目的としてパートナーページを作成する」という行為を避けるように勧告しています。他者からのリンクを評価するGoogleにとって他者からのリンクが簡単に増えてしまう性質を持つ相互リンクというのは邪魔な存在でしかないからです。
《参考情報》 Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー
Googleはリンク集の存在を全面否定するようになったのか?
インターネット上で絶大な権力を握ったGoogleは一方的にリンク集の存在を全面的に否定するようになったのでしょうか?いいえ。そのようなことはありません。Googleはサイトのテーマと関連性があり、ユーザーにとって有益なサイトのリンク集の存在は否定していません。Googleが否定するのは過剰な相互リンクと内容が薄くて古い情報ばかりのリンク集です。
しかし、それでもリンク集がSEOの役に立たないという理由や、多くのユーザーがGoogleをリンク集という利用するようになったため昔ながらの古いスタイルのリンク集を求めるユーザーはほとんどいないはずです。
ではリンク集は完全に消えてしまうのでしょうか?いいえ。実はリンク集は別の形に生まれ変わって人々に使われるようになってきています。その別の新しい形というのは、私達がよく見る「まとめサイト」や「ランキングサイト」のことです。
これらのサイトは「XXXXのおすすめカフェ16選」だとか、「新宿の美味しい焼肉屋ランキング」というようなパターンのページです。これらはサイト運営者が単に外部サイトにリンクを張るものではなく、実際にライターが複数のお店を取材して商品・サービスを体験して記事を書いているものです。こうした実体験が伴ったまとめサイトやランキングサイトがとても人気です。
このように古いスタイルのリンク集はその役割をGoogleという全自動で最新情報を表示するロボット型検索エンジンに譲り、新しい形のリンク集として蘇ったのです。
もし皆さんの中で本気でリンク集を運営したという方はぜひこうした新しいリンク集を作ることをおすすめします。また、SEOで少しでも自社サイトを有利な状態にしたい場合は、リンク集を設置しないか、したとしても1ページか、2ページだけのオリジナル情報がたくさん含まれたものを作るということを考えて見てください。
《関連情報》 リンク集があるだけで検索順位が落ちることがある!?
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