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CMSとは? その基本から選び方までを詳しく解説

2025年01月12日

SEO(検索エンジン最適化)の効果を最大限に引き出すためには、数多くの施策を講じる必要があります。しかし、単にコンテンツを作成するだけではなく、ウェブサイト自体の作り方を見直すことも重要です。特に、サイト構造や管理の効率化を図るためには、CMS(コンテンツ管理システム)を導入することが非常に効果的です。今回は、CMSがどのようなツールであり、どのように活用することでSEOに効果的なサイト運営ができるのかを詳しく解説します。


CMSとは?


まず、CMSという言葉自体について理解しておきましょう。CMSは「Contents Management System(コンテンツ管理システム)」の略です。これは、ウェブサイト上のコンテンツ(テキストや画像、動画など)を効率的に管理・運営するためのシステムのことを指します。

具体的には、CMSを使うと、技術的な知識が少ない方でも、WordやExcelのように簡単な操作でウェブページを作成したり、既存のページを更新したりすることができるようになります。HTMLやCSSの知識がなくても、CMSを使えば、ほぼ直感的にサイトのコンテンツを管理できるのが最大の特徴です。


CMS導入のメリット


CMSを使うことで、ウェブサイトの運営がとても簡単で効率的になります。特に、以下のようなメリットがあります。

1. 時間と手間を大幅に減らせる


CMSは初心者にも使いやすいデザインになっており、直感的に操作できます。

簡単な操作でページを作成・更新できる


専門知識がなくても、文字を入力したり画像をアップロードするだけで、すぐに新しいページを作ったり、既存のページを更新できます。HTMLやCSSの知識がなくても大丈夫です。

何故なら、CMSは初心者でも直感的に操作できるように設計されており、複雑なコードを書く必要がないからです。CMSにはあらかじめ用意されたテンプレートがあり、これを選ぶだけでプロが作ったような美しいデザインのWebページを簡単に作成できます。また、編集画面はワープロソフトのような使いやすいインターフェースになっており、文字を入力したり画像をドラッグ&ドロップでアップロードするだけでページを作成・更新することができます。

さらに、CMSはユーザーの操作に基づいて必要なHTMLやCSSのコードを自動で生成する仕組みを備えています。そのため、専門知識がなくても、裏側の複雑な処理を気にすることなく、完成度の高いページを作成できるのです。作業内容はプレビュー機能でリアルタイムに確認できるため、修正も簡単に行えます。このように、CMSは誰でも手軽に使える便利なツールなのです。

2. 複数人で効率的にサイト運営ができる


CMSでは、複数のユーザーを登録することができます。

チームでの分担が簡単


例えば、誰かが記事を書き、別の人がその記事をチェックしたり公開したりする、といった役割分担が可能です。これにより、大きなプロジェクトでもスムーズに進行できます。私が管理する全日本SEO協会の公式サイトもCMSで作られていますが、ブログ記事の作成は私で、会員紹介ページや検定合格者ページの作成は東京のスタッフが行い、LPの作成などは外注している企業のデザイナーさんが行っておりチームとなってページを増やしており非常に便利だと感じています。

3. SEO対策が手軽にできる


SEO(検索エンジン最適化)は、サイトのアクセスを増やすために重要です。CMSなら簡単に対応できます。

便利なプラグインを活用できる


キーワードの最適化やサイトマップの自動作成、ページタイトルやメタデータの編集などが、初心者でも手軽に行えます。特に、WordPressのようなCMSには、多くのSEO用プラグインが用意されています。

SEOを成功させるためには、継続的なコンテンツ更新が必要不可欠です。検索エンジンは定期的に更新されているウェブサイトを評価し、上位表示させる傾向があります。そのため、SEO対策を本格的に行うためには、頻繁にコンテンツを追加・更新できる体制が必要です。

ここでCMSの強みが発揮されます。CMSを使うことで、誰でも簡単に新しいページを追加したり、既存のページを修正したりできるため、SEOに必要な作業を迅速に行えます。さらに、SEOに最適化されたページを作成しやすくするための機能(タイトルタグやメタディスクリプションの設定など)も多くのCMSには備わっています。


CMSの種類


CMSにはさまざまな種類があり、大きく分けて「インストール型」と「レンタル型(クラウド型)」に分類されます。

1. インストール型CMS


インストール型CMSは、Webサーバーにソフトウェアをインストールして使用するタイプのCMSです。もっとも代表的なものにWordPressやMovable Typeがあります。これらは、カスタマイズ性が高く、必要に応じて機能を追加したり、独自のデザインを取り入れたりすることができます。

WordPress


WordPressは世界中で圧倒的なシェアを誇るインストール型CMSです。ブログ用のシステムとして誕生しましたが、現在では企業サイトやECサイト、メディアサイトなどさまざまなウェブサイトで利用されています。
主な特徴としては以下の点が挙げられます。

・無料で利用可能:基本的に無料で使用できますが、有料のプラグインやテーマを追加することでさらに機能を拡張できます。
・カスタマイズ性の高さ:数多くのプラグインやテーマが用意されており、サイトの機能やデザインを自由にカスタマイズできます。
・SEO対策が簡単:SEOプラグインを利用すれば、SEOに最適な設定を簡単に施すことができるため、初心者でも効果的にSEO対策が可能です。
《参考サイト》 WordPress公式サイト

Movable Type(MT)


Movable TypeはかつてはWordPressと並んで人気があったCMSですが、現在ではWordPressの普及に押されてややシェアが減少しています。それでも、企業向けの高いサポートが特徴で、大規模なサイトやセキュリティを重視する企業などに選ばれています。

・有料のライセンス費用:Movable Typeは有料のソフトウェアですが、その分サポートが充実しており、技術的なトラブルにも迅速に対応してもらえるメリットがあります。
・セキュリティの高さ:WordPressに比べ、セキュリティが強固であると評価されています。特に、大企業や官公庁など、セキュリティが重要視されるサイトに導入されることが多いです。
《参考サイト》 Movable Type公式サイト

2. レンタル型(クラウド型)CMS


一方、レンタル型(クラウド型)CMSは、インターネット上で提供されるサービスを利用する形でウェブサイトを構築します。ソフトウェアをインストールする必要がなく、サーバーの管理やメンテナンスも不要です。

代表的なサービスには、WixやJimdoがあります。これらは特に技術的な知識が不要で、テンプレートを選んで簡単にウェブサイトを作成できるため、小規模なビジネスや個人ユーザーに人気があります。

Wix


Wixは非常に使いやすく、初心者向けのウェブサイト作成ツールとして人気です。ドラッグ&ドロップで簡単にデザインやレイアウトを変更でき、プロフェッショナルなデザインをすぐに実現できます。

・テンプレートが豊富:業種ごとに適したデザインテンプレートが用意されており、初心者でもプロ並みのウェブサイトを作成できます。
・無料プランあり:基本的な機能は無料で使用でき、さらに高度な機能が必要な場合は有料プランにアップグレードできます。
《参考サイト》 Wix公式サイト

Jimdo


Jimdoは、ドイツ発のCMSで、こちらも初心者向けに非常に簡単に使えるシステムです。日本でも多くのユーザーが利用しており、直感的に使える編集画面が特徴です。

・SEO機能も充実:Jimdoには、SEOに役立つ設定が標準装備されており、SEO対策を手軽に行うことができます。
・アプリ連携:モバイルアプリを使って、どこからでもウェブサイトを編集できるのも魅力です。
《参考サイト》 Jimdo公式サイト


CMSを選ぶ際のポイント


初心者の方がCMS(コンテンツ管理システム)を選ぶときに大切なポイントには次のようなものがあります。

1. 予算と目的をはっきりさせる


まずは、どれくらいのお金を使えるかと、どんな目的でサイトを作るのかを考えましょう。

無料で使いたい場合


初期費用をかけずに始めたいなら、「WordPress(無料プランあり)」や「Wix」がおすすめです。これらは基本機能が無料で使えます。

有料でも安心を求める場合


サポートがしっかりしているものや、より多機能なサービスが必要なら、有料プランがあるCMSを検討すると良いでしょう。

2. カスタマイズのしやすさ


次に、自分がどれくらいサイトを自由にデザインしたり、機能を追加したいかを考えます。

細かくカスタマイズしたい場合


自分のビジネスに合わせたデザインや機能を作りたいなら、「WordPress」や「Movable Type」など、自分でインストールするタイプのCMSがおすすめです。これらは多くの設定が自由に変更できます。

簡単に始めたい場合


デザインや機能のカスタマイズがあまり必要ない場合や、すぐに使い始めたい場合は、「Wix」や「Jimdo」のような、簡単に使えるCMSが便利です。登録後すぐに使え、操作も直感的です。

3. 将来の拡張性を考える


サイトを成長させたい場合、後から機能を追加したり、デザインを変更できるかどうかも大切です。

例えば、商品の数が増えたり、新しいページを追加する可能性がある場合は、「WordPress」のようにプラグイン(追加機能)が豊富なCMSを選ぶと安心です。これにより、必要な機能を後から簡単に追加できます。

CMSを選ぶときは、「予算」「使いやすさ」「将来性」の3つを意識しましょう。初心者の方には、無料でも多機能な「WordPress」や、簡単に使える「Wix」などが人気です。それぞれの特徴を理解して、自分に合ったものを選んでみてください。


まとめ


CMSを導入することで、ウェブサイト運営は格段に簡単かつ効率的になります。特に、専門知識がなくても直感的に操作できる仕組みが整っているため、初心者の方でも気軽に始められるのが最大の魅力です。これまでHTMLやCSSの知識が必要だった作業も、簡単な操作で短時間に完了させることができるので、日々の運営がスムーズになります。

さらに、CMSはSEO対策の強い味方でもあります。SEOに必要な設定や管理を簡単に行える機能が充実しており、検索エンジンでの順位を上げるための基礎をしっかり整えることができます。例えば、キーワードの最適化やメタデータの編集、サイトマップの自動生成など、初心者にはハードルが高い作業もCMSならスムーズに行えます。

これからウェブサイトを立ち上げたい人や、既存のサイト運営をもっと効率化したいと考えている人にとって、CMSはまさに頼りになるツールです。手軽さと拡張性を兼ね備えたCMSを使うことで、時間と労力を大幅に削減しながら、より多くの人にリーチできるウェブサイトを運営することができるでしょう。

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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

 鈴木将司

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