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ドメイン名とSEO

SEOとドメイン(3)ドメイン名にキーワードが含まれていた方がGoogleで上位表示しやすいのか?

2018年02月17日


前回に続き、SEOとドメインについて解説します。

今回は「ドメイン名にキーワードが含まれていた方がGoogleで上位表示しやすいのか?」という疑問です。

WebページのURLには極力そのページを上位表示したい検索キーワードを含めた方が、含めないよりもGoogleで上位表示している傾向があります。
理由は、検索エンジンがWebページが何について書かれたものかを判断する時に、重要な手がかりにしているからです。

例えば、ハワイの観光情報のページのURL(Webページのアドレス)が:

www.usa-tour.com/tokyo.html
だとか、
www.tokyo-ryoko.biz

だということは先ず統計的にもほとんどないはずです。

普通はハワイのことを書いたページなら
www.usa-tour.com/hawaii.html
だとか、
www.hawaii-ryoko.biz
というようにURLのどこかにhawaiiという言葉が含まれていることがほどんどです。

5,6年前にはドメイン名や、ドメイン名の後ろに来るディレクトリ名やファイル名などのURL部分に上位表示を目指す目標キーワードが含まれているWebページがとても上位表示しやすくなったことがありました。

しかも、ディレクトリ名やファイル名に含めるよりも、それらの前にあるドメイン名に目標キーワードが含まれているWebサイトが上位表示しやすいとう状況でした。

その結果、当時はアフィリエイターが上位表示を目指していた美容関連、健康関連、金融関連のキーワードでGoogle検索をすると上位トップ10の半数近くが

www.ダイエットおすすめ.net

www.サプリメント口コミ.biz

www.FX初心者ブログ.com

のようなドメイン名に上位表示しているキーワードが含まれたものでした。

上位表示しやすかったのは日本語のドメイン名だけでなく、半角の英語やローマ字も同じでした:

www.iphone-shuri.com

www.investment.net

www.diet.biz

ここで気になるのは目標キーワードを含めるのはディレクトリ名や、ファイル名よりもドメイン名のほうが効果があるのかということです。

様々なキーワードで近年調査した結果、特にドメイン名に目標キーワードが含まれているほうがディレクトリ名や、ファイル名に含まれているよりも大きな効果があるとは言えないことがわかりました。

ということは、ドメイン名でも、ディレクトリ名でも、ファイル名でもどれでも良いのでこれらいずれか1つには目標キーワードを含めたほうがそうでないよりも上位表示している傾向が高いので、含めたほうが得をするということが言えます。

ただし、Googleは検索結果の品質を維持する「サーチクオリティーチーム」向けに2011年に作成したGeneral Guidelines(品質ガイドライン)2011年版で、1つのURLの中に複数回同じキーワードが詰め込まれていることはスパム行為(検索エンジンロボットを欺く行為)であるサインであると述べています。

《URLへのキーワードの詰め込みを警戒するよう指示するGeneral Guidelines 2011年版》



Googleは明らかに1つのURLの中に複数回同じキーワードが詰め込むとそのページはスパム行為をしているページであると判断し、ペナルティーを与える可能性があることを示しています。

ですので、絶対に意図的に1つのURLの中に複数回同じキーワードを繰り返し書いたり、ドメイン名の中に1回、ディレクトリ名に1回、ファイル名で1回というようなキーワードのURLへの詰め込みが避けるべきです。

《Googleにスパム判定される可能性があるURLの例》

www.iphone-shuri.com/iphone/iphone.html

www.FX初心者ブログ.com/fx/shoshinsha/fx-column/fx001.html

以上ですが、まとめると:

1、URLには目標キーワードを含めたほうが含めないよりも上位表示に若干有利である可能性が高い

2、目標キーワードを含めるのはディレクトリ名や、ファイル名よりもドメイン名のほうが効果があるということは無いのでドメイン名、ディレクトリ名、ファイル名のいずれか1つにはそのページの目標キーワードを1回含めたほうが良い

3、ただし、意図的に1つのURLの中に複数回同じキーワードを繰り返し記述するのはGoogleによってスパム判定されるリスクが高いので避けるべき

ということになります。

ぜひこうしたルールを守って各ページのURLを決めるように心がけて下さい。

SEOとドメイン(2)どのような時に新しいドメイン名を取得してサイトを開くべきか?

2018年02月03日

前回は、「Googleはドメイン単位でサイトを認識するのか?」という問題を解説しました。
今回も引き続きSEOとドメインについて解説します。

今回のテーマは「どのような時に新しいドメイン名を取得してサイトを開くべきか?」というものです。

「新しいサイトを作ろうと思うがドメイン名はどうすればよいのでしょうか?」という質問を良くいただきます。

こうした質問をいただいた時に私は次の基準で考えるようにお伝えしています。

《どのような時に新しいドメイン名を取得してサイトを開くべきか?》

【1】共用ドメインを使いたく無くなった時

【2】新しい事業領域を開拓する時

【3】既存サイトのテーマと異なるテーマのコンテンツを多数増やしたい時

【4】既存サイトのサブページでは上位表示が困難な時

の4つの基準です。

【1】共用ドメインを使いたく無くなった時

http://www.geocities.jp/suzuki298/
のように他社が所有するドメイン:
www.geocities.jp
の中に自分のサイトを開くことを「共用ドメインを使う」といいます。
共用ドメインを使えば自分でドメインを管理、更新する必要は無いので手間が省けます。

しかし、ドメイン名を所有する企業がいつまでもそのドメインを共用させてくれるとは限りません。
むしろ、共用ドメインは永久不滅のものではなく、いつか使えなくなる時が来ます。

よくあるのが昔から営業しているインターネット接続プロバイダー会社がそれまで顧客に無料で提供していたレンタルサーバーの提供を突然廃止するというの問題があります。いきなりメール1通でサービスの停止を通告するというのは非常に困惑させられます。こうした無責任な方針転換のせいでこれまで非常にたくさんのサイト運営者が迷惑を被ってきました。

今でもこうした無料サービスを提供している企業はありますが、彼らは自社都合でサービスの停止をする可能性が高いことを知るべきです。現在こうしたサービスを使っている方は独自で自社オリジナルのドメイン名を取得してサイトを引越しした方が得策です。

引越しをする際は、必ずページ毎に自動転送をして下さい。

例えば
http://www.geocities.jp/suzuki298/
がトップページでここにアクセスしたら新しいサイトの
http://www.suzuki.com/index.html
に自動転送するだけではなく、

http://www.geocities.jp/suzuki298/help.html
にアクセスしたら自動的に
http://www.suzuki.com/help.html
に転送するようにして下さい。

こうすることにより引越しをしたことにより検索順位が落ちるというリスクを無くすことが出来ます。

共用ドメイン利用のリスクがあるのは無料サーバーを使っている時だけではありません。
楽天市場やヤフーショッピングのようなショッピングモールや美容ポータルサイト、歯科ポータルサイトなどにも同じことが言えます。

これまでもそうした企業の都合で一方的にドメイン名が変更されたり、URL(Webページのアドレス)が変更されてしまい、上位表示が不利になったケースがいくつもあります。

共用ドメインを利用する方は、いつもこうしたリスクを自覚していつでもこちらから解約できる用意をするべきです。

【2】新しい事業領域を開拓する時

次に、新しいドメイン名を取得してサイトを開くべき時は、新しい事業領域を開拓する時です。

ドメインという言葉の意味ですが、「領域」というのが元々の意味です。新しいドメインを取得するのはいつかというと、それは新しい事業領域、つまり新規事業を興す時です。ここで言う新規事業というのはこれまでの事業の延長線上の事業ではなく、全く別のビジネスジャンル=事業領域という意味です。

例えば、これまで
http://www.suzuki-fudousan.com
で不動産のサイトを運営した場合、会社の新規事業で健康食品を販売することになったとします。

その場合、サイト内にこれまで蓄積してきた不動産に関するコンテンツと、これから増やそうとする健康食品のコンテンツは内容がかけ離れており関連性がありません。

確かに、健康食品のサイトを開く時に同じドメイン名を使っても、サイドメニューやヘッダーメニュー、フッターメニュー等のナビゲーションを全て健康食品関連のページへのリンクだけにすればGoogleは別サイトだと認識してくれます。

しかし、お客さんから見ると

http://www.suzuki-fudousan.com

というドメイン名の中に

http://www.suzuki-fudousan.com/kenkoushokuhin/

というサイトがあるのが目に入ってしまうと不動産屋さんが副業で健康食品を売っているのではないかと思うとギャップを感じて信用してくれなくなる可能性があります。

このようにブランドイメージを考えた場合、新しい事業領域を開拓する時が新しいドメイン名を取得してサイトを開く機会になります。

【3】既存サイトのテーマと異なるテーマのコンテンツを多数増やしたい時

これもよくあることですが、例えば、「SEO」というキーワードで上位表示を目指しているサイトに「リスティング広告」をテーマにしたページをたくさん増やすことはサイトに来てくれた人に一定のメリットを与えるはずです。しかし、これまでずっとSEOをテーマにしたコンテンツのあるページだけをサイトに増やしてきた場合、SEOと直接関係の無いテーマである「リスティング広告」をテーマにしたページを2,3ページ追加するのは問題はありません。

しかし、サイトの総ページ数が100ページのサイトにSEOをテーマにしたページがこれまで100ページあったのに、急に「リスティング広告」をテーマにしたページを50ページ追加したとしたらどうでしょう。

サイトの総ページ数150ページのうちその3分の1の50ページが「リスティング広告」をテーマにしたページになるともはやSEOに関する専門サイトとは言えなくなります。SEOテクニックの初歩中の初歩の考えに「専門サイト必勝の法則」というものがあります。専門性が高いサイトであればあるほどGoogle等の検索エンジンでは上位表示しやすくなります。

しかし、この例のように150ページのうちSEOとは関係の無い「リスティング広告」をテーマにしたページを50ページも追加したらSEOの専門サイトでは無くなり上位表示に不利になります。

こうした時に取るべき対策の1つが新しくリスティング広告に関するコンテンツをテーマにしたページを公開するために例えば、「listing-ad.com」というような新しいドメイン名を使ってサイトを公開することです。

そうすれば、SEOの専門サイトは従来通りSEOの専門サイトのままに維持して、新たにリスティング広告の専門サイトはリスティング広告というキーワードで上位表示が目指せるようになります。

【4】既存サイトのサブページでは上位表示が困難な時

もう一つの新ドメインを取るべきケースといのは、既存サイトのサブページでは上位表示が困難なキーワードが有る時です。

例えば、鈴木法律事務所という各法律業務を案内するサイト
www.suzuki-houritsu.com

に:

・債務整理相談 → www.suzuki-houritsu.com/saimuseiri.html
・交通事故相談 → www.suzuki-houritsu.com/kotsujiko.html
・相続相談 → www.suzuki-houritsu.com/souzoku.html
・離婚相談 → www.suzuki-houritsu.com/rikon.html

に関するページが1ページずつあったとします。

しかし、これらのキーワードは成約につながりやすい人気キーワードなので総合案内のサイトにそれぞれ1,2ページ作る程度ではコンテンツ不足で上位表示は困難です。

こうした時に

・債務整理相談 → www.saimuseiri-shibuya.com
・交通事故相談 → www.kotsujiko-shibuya.com
・相続相談 → www.souzoku-shibuya.com
・離婚相談 → www.rikon-shibuya.com

というように独自ドメイン名を取得して専門サイトを開き、それぞれ20ページ以上の各業務に関する専門コンテンツを増やしていけば以前よりも格段に上位表示しやすくなります。

しかも、総合サイトにあるページのコンテンツと専門サイトにあるコンテンツが全く同じものではなく、少しでも表現を変えたり、異なった画像を使うことにより独自性が生まれてくれば、2つのサイトが同時に上位表示することもあります。そうすれば自社のことを認識してくれる新規客の訪問者数が増えてより多くの問い合わせ、申込みが期待できるようになります。

以上ですが、こうした4つのケースのどれかに当てはまる時にこそ新しいドメイン名を取得することを検討して下さい。

SEOとドメイン(1)Googleはドメイン単位でサイトを認識するのか?

2018年01月13日

昨日、会員さんとのグループコンサルティングでドメインに関していくつも質問をいただきました。
SEOを実施する上で時々出くわす問題でよくあるのがドメイン名をどうしたら良いのかという問題があります。

ドメイン名というのは:

www.suzuki.com



suzuki.com

の部分、

auction.yahoo.co.jp



yahoo.co.jp

の部分で、そのサイトのWeb上の住所の根幹を成す部分です。

Googleは基本的には、ドメイン名単位でサイトを評価します。

Googleからの評価が高いドメイン名にあるページは比較的短期間で検索エンジンに反映され、かつ上位表示しやすい傾向があります。

例えば、有名な雑誌のWebサイトにたまたまダイエットの記事を投稿しただけで、「ダイエット」で上位表示されることがあります。

下の画像は、「ダイエット」で検索した時のGoogleの検索結果1ページ目の様子です。



1位は有名な女性向けファッション雑誌のWebサイトで、3位は女性向けWebメディアで、4位は有名な求人ポータル会社が運営しているWebメディアです。

それらのサイトはダイエットのページだけがあるのではなく、ファッションや、恋愛、子育て、仕事情報、テクノロジーと幅広いジャンルのページのある総合的なメディアサイトでしかありません。

にもかかわらず、たまたま書いた記事が「ダイエット」という難関キーワードで上位表示しているのは記事の質の高さ、面白さもあると思いますが、ほとんどはドメインの評価が高いからです。

ではドメインの評価はどのようにすれば高めることが出来るのかというと:

(1)トラフィックを増やす
→ 様々な人気記事を書いてそれらをGoogleで上位表示させて、Googleからのトラフィック(アクセス数)を稼ぐこと

(2)ユーザーエンゲージメントを高める
→ サイト滞在時間を長くする、平均ページビューを増やす、直帰率を下げることなどが成功するとGoogleはそのサイトに対してユーザーが愛着を持っていると判断してサイトのあるドメインの評価を高めることになります

(3)信頼できるサイト、関連性の高いサイトからの被リンクを増やす
→ Googleは今でもサイトの人気度を測定するにあたって他のドメインのサイトからのリンク、特に信頼できるサイト(権威のあるサイト)や関連性の高いテーマのサイトからの外部リンクの数を参考にしています。

という3つの対策があります。

このようにGoogleはドメイン名の評価をして、ドメイン名の評価の高いWebサイトにあるページの順位を高くする傾向があります。
しかし、これはあくまでも「基本的な」評価基準でしかありません。

例外があるのです。

Googleからの評価の高いドメイン名に1つの会社のサイトだけがある場合は、こうした評価方式は上手く機能します。

しかし、評価の高いドメインの中に全く別の会社や個人のサイトがいくつも置かれていた場合はどうでしょうか?

例えば、ジオシティーズというヤフージャパンが運営する無料ホームページ作成サービスがあります。

ジオシティーズは誰でも

www.geocities.jp

というドメイン名

を使って自分のWebサイトを開くことが出来るサービスです。

例:
http://www.geocities.jp/suzuki298/

この場合、誰もがジオシティーズでサイトを開けば上位表示していまうという矛盾が生じてしまいます。

そうなると一番迷惑するのは有益なサイトを探しているGoogleのユーザーです。

www.geocities.jpというドメインの中にサイトを持っているというだけでコンテンツが充実していないサイトが、コンテンツの信頼性が低いサイトが検索の上位に表示されてしまうとユーザーは時間を無駄にすることになります。

こうしたことが続けばGoogle自体がユーザーの信頼を失い潰れてしまうことになります。

こうした事態を避けるためにGoogleはドメイン名が同じでもそれぞれのページが同じサイトのページなのか、それとも別のサイトのページなのかを判断しています。

どこで判断しているのでしょうか?

一番考えられるのは、サイト内のメニュー(ナビゲーション)です。



メニューを見た時にそのほとんどがパン屋さんのページへのリンクならばそのページはパン屋さんのサイトの中のページであり、ジオシティーズ本体のページではないとGoogleは判断してむやみにそのページを上位表示することはしません。

一方、ページのメニューを見た時にそのほとんどがジオシティーズの使い方に関するページや、申込みページへのリンクならばそのページはジオシティーズのページだと判断して高く評価します。

このようにドメイン名は確かに重要ですが、Googleはドメイン名だけで全てを評価せずにページ内のリンク構造などを重要視するのです。

ぜひこうした点に気をつけて自社サイトをどのドメインで開くかを決めるようにして下さい。

次回もさらにドメイン名を使う時の注意点について解説します。
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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

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