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上位表示のヒント

SEO担当者の倫理基準「やって良い事と、やってはいけない事」

2016年08月25日
SEOは両刃の剣だと言えます。良い目的のために使い企業の業績を向上させる力を持っています。しかし使い方を誤ると企業の業績に大きな打撃を与えることになります。

だからこそ、SEOは他社に丸ごとまかせるのではなく、自社が自律的にコントロール出来るように普段から正しい情報を収集してそれに基づいて主体的に実践しなくてはなりません。

SEOによるリスクを避けるためには少なくとも次のような倫理基準をSEO担当者は持つことが求められます:

(1) 手段を選ばずに検索順位を上げるという態度は持たない
→ 不正リンクやサイト内の内部に不正な行為をすることは目先の検索順位が上がることはあります。しかしそれは時間が経つにつれて必ず検索エンジンのアルゴリズムが発見します。そして大きなしっぺ返しを与えられることになるので絶対に避けなくてはなりません。

(2) 全ての施策は必ず上司や関係者に対して説明が出来るようにする
→ SEOはその技術を習得した者以外には分かりづらいところがたくさんあります。そうしたことを前提して自らが行うSEO施策の根拠、背景を客観的な第三者の情報やデータというエビデンス(証拠)を収集するようにして下さい。そして必要に応じていつでもそれらを関係者に対して提示できるよう準備をして下さい。そうしないとどんなに正しいSEO施策でも社内や周りの理解を得ることが出来ず高く評価されるどころか、自らの評価を貶めることになります。

(3) Googleが定めるガイドラインを理解しGoogleが不正行為だと決めたことは絶対にしない
→ GoogleはGoogleアップデートとサーチコンソールの提供によりインターネットコミュニティーと共により良い検索エンジンを作ろうとしています。そのスタンスに理解を示し、Googleが一つの企業として困るような不正行為を避けるようにして下さい。

(4) インターネットコミュニティーに存在する他者に対して敬意を払いその人達の人権を尊重する
→ 非常に残念なことに匿名の誹謗中傷サイトを作ったり、ネガティブなキーワードサジェストが表示されるようなネガティブSEOをする人達、企業がいます。たとえ彼らがそうした人間としての品位を落とすようなことをしようとも、自らは他人に対して思いやりを持ちそうした卑劣なことは絶対にしないように心がけましょう。

(5) SEOの力を悪用せず善用する
→ SEO技術が適切に適用された時、多くのサイトの検索順位が上がりそのサイトの情報は多くの人達の目に触れるようになります。そのサイトの情報は決して人を騙してお金を奪うものであってはなりません。そうしたことを続ければ必ず社会的制裁を受けることになりSEOのせいで自らの未来を閉ざすことになります。

SEOの力を善のために使って下さい。それにより社会的に不遇だった人達の未来が開けて幸福にすることが可能になります。そしてSEOの力を求める人がいたら進んでその技術を使い、知識を求める人がいたら進んで教えて上げて下さい。それにより多くの実りを自らが得ることが出来ます。

(6) 他人にSEOを丸投げすることをしない
→ 他人にSEOを丸投げすることは企業の運命を他人に決めてもらうことと同じ事です。SEOという活動は自らの責任を持ち自社が主体的なリーダーシップを持って実施するようにして下さい。

(7) 常に最新の動向を知る努力をする
→ 今、有効なSEO技術は明日にはマイナス効果をもたらす最悪の技術になる可能性がいつもあります。それはSEOというものは基本的に自分の思い通りに検索順位を造ろうとする検索エンジン運営会社の利害と相反するものだからです。今日効果のある対策は必ず検索エンジン運営者会社が見つけ出し無効化する時が必ず来ると思って下さい。だからこそ常日頃から最新の情報を様々な情報源から取得する努力を怠らないで下さい。

(8) 自らのSEO技術を過信しない
→ 一定のSEO技術を習得するとそれ以前と比べて検索順位を自由に操られるような錯覚に陥ることがあります。そしてそれは自らの力の過信という欺瞞を生み出します。どんなにSEO技術を取得して上達したとしてもいつも自分は一年生であり、現在の自分のSEO技術が通用しなくなる日が来ると謙虚に思い、それを避けるためにも絶え間ぬ勉強と仮説、実行、検証のサイクルを繰り返して下さい。

(9) 決断に迷ったらエンドユーザーのためになるかどうかで判断する
→ SEOを実施する時に決断に迷う作業に直面することがあります。その時は「それはエンドユーザーのとってプラスになる行為か?」と自問自答して下さい。エンドユーザーにとってプラスになる行為は自社の検索順位アップに最終的に役立ちます。何故ならGoogleはエンドユーザーにとってプラスになる順番でサイトを検索結果ページに表示することが目指しているからです。

SEO検定1級公式テキストより引用

これからもSEOは益々複雑化して絶えず進化していくはずです。途中にどんな困難や絶望に遭遇したとしてもこうした自らを律し、社会に少しでも貢献するための倫理基準がありそれを守ってゆけばどのような困難も乗り越えることが出来るはずです。

移り変わりの激しい検索結果から学ぶこと

2016年07月28日
先日、久しぶりに留学関連のサイトの相談をセミナー受講者の方にしてもらいました。

留学関連のジャンルのサイトはインターネットが出来たばかりの時からあり、私がSEOセミナーの講師を始めた頃から何度も検索結果ページを観察してどのようなサイトがGoogleの検索結果ページ1ページに表示されているのかを見てきたジャンルでもあります。

しかし、数年ぶりに「留学」で検索してみたところ、以前1ページ目に表示されていたサイトのほとんどが表示されておらず、代わりに新興勢力のサイトばかりが表示されているのを見て驚きました。

詳しく見てみたところ次のようなサイトが消えていることがわかりました:

1、留学をテーマにしたサイトを5つから10個くらい作りお互いにリンクを張っていたサイト

2、特定の地域、特に米国の留学先学校ばかりを紹介していたサイト

の2つです。

1、留学をテーマにしたサイトを5つから10個くらい作りお互いにリンクを張っていたサイト
→ これは他の業界も同じことがいえますが、色々なドメイン・ネームを購入して少しだけ内容を変えたサイトをたくさんつくってしまうと、それらのサイトの本質的なテーマが同じ場合(この場合は「留学」)、Googleが類似サイトペナルティーを与え上位表示が出来なくなります。

切り口を少しだけ変えてもっともらしいサイト名でサイトを作り過ぎると起きる問題です。この問題の本質的な原因は、同じ留学先の学校がそれら複数のサイト内に使いまわされていることです。

同じ情報を複数のサイトに載せることは類似サイトペナルティーの原因になるので避けなくてはなりません。

反対に、米国の学校だけを紹介する「米国大学ドッコム」、オーストラリアの大学だけを紹介する「オーストラリア大学ドットコム」というサイト造りの切り口は全く問題はありません。理由は同じ学校の情報がそれら複数のサイトに重複して掲載されることは無いからです。

2、特定の地域、特に米国の留学先学校ばかりを紹介していたサイト
→ 米国の大学ばかりを紹介していたサイトでも以前は上位表示できていたものがあります。しかし、その後Googleは賢くなり、サイトの内容をかなり詳しく理解できるようになりました。

その結果、米国の大学ばかりを紹介しているサイトのテーマは「米国留学」だと判断するようになり、「留学」というキーワードでは上位表示させなくするようにしました。これはある意味自然なことであり当然のことでもあります。

「留学」というキーワードで検索する人は米国だけではなく、その他様々な国の留学情報を探そうとしている可能性が高いので、必然的に様々な国の大学の情報を網羅的に紹介しているところが上位表示に有利になりました。

次にどのようなサイトが最近では「留学」というキーワードで上位表示するようになったかです。

以下のような新興勢力のサイトが上位表示するようになってきていることが分かりました:

1、全国に語学学校を展開している大手チェーン店

2、ニュースサイト

です。

1、全国に語学学校を展開している大手チェーン店
→ 全国に語学学校があるということは多数のネットユーザーがそれらのサイトをアクセスしており訪問者がたくさんいるサイトだということになります。そしてそれらのサイトからその学校が運営する留学情報のサイトにリンクが貼ってあれば人気のあるサイトからリンクをされているサイトだとGoogleが判断をしてリンク先のサイトが上位表示されやすくなります。

2、ニュースサイト
→ ニュースサイトには留学だけではなく、旅行、ファッション、住宅、その他様々なアクセスを稼ぐコンテンツが満載です。そうしたアクセスが多いサイトはGoogleがトラフィックが集まっている優れたサイトだと高く評価され上位表示する傾向があります。

このように一時は上位表示されていたサイトもGoogleのその時々のアルゴリズムの変化により入れ替わりが起きることが良くあります。

重要な事はどのようなサイトが上位表示されているのか検索結果1ページを観察することです。自分の業界だけではなく、様々な業界、キーワードの検索結果に注視して下さい。

そこから検索結果の過去、現在、そして未来が見えてくるはずです。

新しいリンク対策の時代が来た!

2016年07月22日
米国のSEOの世界で最近ある話題が増えてきています。それはリンク対策が結局は重要だという話題です。

この傾向は今年の3月にGoogleの技術スタッフのAndrey Lipattsevが非公式に発表した『現在のGoogleの検索順位算定3大要素は、リンク、コンテンツ、そしてランクブレインだ』
https://www.web-planners.net/blog/archives/000182.html
というニュース以来のことです。

つい最近でも米国のSEO業界の重鎮のEric Enge氏の会社が発表した『リンクは今でもパワフルな検索順位決定要因なのか?:Are Links Still a Powerful Ranking Factor? (New Study)』というレポートも如何にリンク対策が重要なのかを裏付けるものになっています。



https://www.stonetemple.com/links-remain-a-very-powerful-ranking-factor-study/

ただし、ここで言うリンク対策というのは言うまでも無く質が悪いSEO目的で作られたサイトからのリンクではありませんし、SEO会社が販売するようなリンクでもありません。そのような悪質なリンクを張ってもらったら順位が上がるどころかペナルティーを受けて下がってしまいます。

現在必要とされているのは:

1、他社のサイトを紹介をするための純粋なリンク
2、情報の参照元を紹介するためのリンク
3、企業同士の良い関係を証明するためのリンク
4、自社が提供している他のサイトを紹介するためのリンク
5、情報提供者が自分の自己紹介をするためのリンク


が主なものです。

1、他社のサイトを紹介をするための純粋なリンク
→ これは最近良く見かけるパターンですが、SEOに役立つツールをユーザーに使ったもらうために1つ1つのツールを実際に使ったり、サイトをじっくりと読んで自分の言葉で紹介し、実際のツールを見てもらうためにリンクを張るという純粋なリンクの張り方です。

もう一つよく見かけるのがおすすめできそうな美容皮膚科や、エステサロンなどの情報を収集して1つ1つのサイトを詳しく紹介してリンクを張るものがあります。気がついてみればGoogleの検索結果にはそうした紹介サイト、比較サイトなどが無数に作られており一種の紹介サイト、比較サイトのブームが到来しています。

2、情報の参照元を紹介するためのリンク
→ これは本来のリンクのあり方そのものですが、自分の主張を証明するための根拠を示すために読者に参照して欲しいと願い他者のサイトにリンクを張る行為です。

3、企業同士の良い関係を証明するためのリンク
→ これも私が良くクライアントサイトや自社のサイトの競合の被リンク元を分析すると見かけるものですが、自社の商材を販売してもらうために代理店を募り、彼らのサイトから商材の提供元としてリンクを張ってもらうパターンがあります。

4、自社が提供している他のサイトを紹介するためのリンク
→ もう一つのパターンは、ソフトバンクのように多数の子会社を持っている会社同士がグループ企業を紹介するためにリンクを張るというもので、大手企業のサイトが昨今上位表示するようになってきている理由の1つになっています。
この手法は、大手企業だけではなく、普通の中小企業でも複数のサイトを作り、それぞれのサイトでそれぞれの商材を紹介する専門サイトの制作とそれら相互のリンクによって実現出来るものです。

5、情報提供者が自分の自己紹介をするためのリンク
→ これも良く見かける正当な被リンクの獲得方法ですが、Allaboutのような様々な分野のプロが読者のためにコラムを書き、自分のことをもっと知りたい思ってくれる人のために自分のサイトにリンクを張る方法です。

どうでしょうか?

これらの中に少しでも子供じみた古いリンク対策方法があるでしょうか?

ありません。

これらは完全に大人にしか出来ないリンク獲得の手法であり、厳しいGoogleでも咎める事ができない正当なものばかりです。

これら5つの条件をリンク対策をする上で1つのチェックリストとして使って下さい。

質が悪いSEO目的で作られたサイトからのリンクではありませんし、SEO会社が販売するようなリンクという大昔の子供じみた手法ではなく、こうした社会人として当たり前で常識的な被リンク獲得方法の高い基準を持たなくてはならない時代が来たのです。

この意味において全く新しい新リンク対策の時代が到来したのです。

子供のリンク対策の時代が終わり、大人のリンク対策の時代が来たのです。

全ての大人はかつて子供の時がありました。

リンク対策においても私たちは成長して大人にならなくてはなりません。

他のサイトからリンクを張ってもらい痛い目にあった人達は怖くてリンク対策がほとんど出来ない状態です。

こうした状況は二度と来ない大きなチャンスとして捉えるべきです。

コンテンツも確かに重要です。しかし、コンテンツの時代だと思ってばかりいては駄目です。
何故ならコンテンツを無料で提供するサイトが急激に増えた結果、これまででは考えられないくらい良質なコンテンツが求めれる時代が来たからです。

確かに良質なコンテンツがいつもいつも作れれば良いのですが、良質なコンテンツであればあるほどより多くの時間と人間として企業としての経験や知識が要求されます。

コンテンツだけで上位表示しようとしてもそれを作っている間にライバルに抜かれてしまったら元もこもありません。

本当の答えは・・・

良質なコンテンツを作りながら、良質なリンクを集める

ということなのではないでしょうか?

この難しい2つを同時に行わなくてはならないのです。

どんな競争においてもそうですが、1つのことだけを無我夢中にやって勝ち続けることは出来ません。

現実は厳しいので、1つのことに集中しながらさらに2つ、3つの事も同時にこなさなければならないのが現実ではないでしょうか?

このことを怠れば、「コンテンツが重要だ・・・」と言ってコンテンツ作りだけに集中するのはリンク対策をしたくないから、しないための言い訳にしかなりません。

ライバルが怖がっている時にこそ、リンク対策という駒を前に進めてこのゲームに勝って下さい。

そしてその先に本来自分が出会うべきである多くの見込み客が見えてくるはずです。

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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

 鈴木将司

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