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成約率アップ
消費者の『価格フィルター』を突破しないと売れないサイトになる!?
2017年02月24日
前々回のブログ記事では「古いサイトほど時代に取り残されてきている」という現象の5つの理由:
1、サイトのコンテンツが高度化しており初心者にはわかりづらくなってしまっている
2、料金体系が古い
3、商品・サービスの内容が陳腐化している
4、サイトのデザインが古いままである
5、今の時代の新しいトレンドを無視して過去のやり方を繰り返している
のうち
1、サイトのコンテンツが高度化しており初心者にはわかりづらくなってしまっている
について考えてみましたが、今回は2つ目の
2、料金体系が古い
について考えてみましょう。
何故、料金体系が古いサイトが増えているのでしょうか?
それは・・・
(1)昔のやり方を繰り返すことが一番楽だから
(2)自社を取り巻く市場環境の変化を観察していない、または見るのがいやだから
(3)現在の利益率を下げると経営が苦しくなるから
等の理由が考えられます。
残念ながらこれらの理由は全て顧客の立場の視点が無く、販売者視点の理由だけだと言わざるを得ません。
誰もがこれまで維持してきた利益率を落とすのは嫌です。そして変化をするのは面倒なので価格体系を見直すことは嫌なはずです。
しかし、インターネットが普及した現代においては、Googleやヤフーの検索エンジンを使う検索ユーザーが消費者だけではなく、同業他社や、新しい市場への参入を目指している企業の人達がたくさんいます。彼らは儲かっていそうな業種や儲かりそうな商材を見つけると、その市場に新規参入をします。そして競合する企業があっという間に増えてしまうのです。
これはまるで蟻が砂糖や蜂蜜を見つけて群がるようなものです。
私はこれまでその時々のネットで儲かる業種にいる人達を見てきました。
最初は、物販サイト。その次は・・・
行政書士さん
ホームページ制作会社さん
家庭教師センターさん
歯医者さん
借金整理業界の人達
SEO業者さん
美容外科さん
税理士さん
最近では・・・
弁護士事務所さん
整体院さん
シニア産業の企業さん
という順番でそれらの市場の急速な拡大を見てきました。
しかし、必ずと言ってよいほど急速な市場の拡大の次には同じ早いスピードで市場が縮小します。そして生き残った企業が市場の大半を牛耳るというサイクルを見てきました。
季節で言えば夏の次にいきなり厳しい冬が来て、春や秋はほとんどないのです。
この過酷なサイクルの中で生き残った企業は必ずと言って良いのほど市場の変化に対応出来たところだけでした。
それができなかったところは事業を縮小するか、他の市場に参入しないと企業として生き残ることが出来ませんでした。
以前も私のブログ記事でご報告したことがありますが、定期的に自社の業界の価格動向を観察し、変化に対応しないと気がついてみると自分だけがおいてけぼりにあうことがあります。
一度市場においておいてけぼりをくうと復活するのが非常に難しくなります。
私はこうしたことをクライアントの人達に、消費者の『価格フィルター』を突破しないといけませんという言い方で伝えるようにしています。
つまり、今の消費者、特にGoogle、ヤフー、アマゾンなどで検索して自分が欲しい商品や利用したいサービスを探すユーザーは膨大な情報の中から自分が求めるところを見つけるためにいくつかのフィルターを持つようにしているのです。
その中でも高い商品や、たくさんの企業が提供している商品やサービスを選ぶ時に真っ先にチェックしたくなるのがそれらの価格相場と見つけたサイトに載っている価格情報の比較なのです。
この消費者の価格フィルターを通過しない限り、彼らの選択肢という土俵に立つことすら許されないのです。
ということは先ずそのフィルターを通過するためには通過出来る価格帯まで料金を落とす必要があります。それをするためには商品・サービスから:
(1)どうしても必要なパーツ以外は全て削る
(2)それをとにかく選んでもらうためのプレゼンテーションをする
(3)選んでもらえたら必ず満足してもらうことを徹底する
(4)それが出来たら次の商品・サービスを提案する
というステップを踏んでいかないといけないということです。
気がついてみると私達が日々消費者として選択している商品や企業の外注担当者として選んでいるものはこの4つのステップを徹底している企業のものばかりではないでしょうか?
それは、携帯電話を契約する時でもそうですし、コンビニで買物をするときでも、食事をする時でも、旅行をするときでも必ずこうしたことが出来ている誠実な企業を選択しているはずです。
そしてその後相手の様子を見て他に追加やリピートとして様々な物やサービスを購入しているのではないでしょうか?
検索エンジンは確かに便利です。
しかし、それは同時に消費者によって私達の商品や企業そのものが様々な脳内のアルゴリズムにより瞬時に選別されてしまうという恐ろしさを内包しています。
料金体系の見直しの結果はほとんどの場合は値下げです。
何故なら今の日本の消費者が求めているのは商品の価値より遥かに安いと感じるいわゆる「お値打ち価格」だからです。
自社サイトを古びたお店にしてしまわないためにも新しい価格を積極的に打ち出し競合他社との競争に打ち勝って下さい!
そしてその後必ず見えてくる消費者との信頼関係がもたらす経営の安定化と着実な成長を目指して下さい。
古いサイトは内容が複雑なので新規客が来なくなる!?オールドサイトのジレンマ
2017年02月10日
前々回のブログで「古いサイトほど時代に取り残されてきている」という点を指摘しました。具体的にどんな点で時代に取り残されているのかというと・・・
1、サイトのコンテンツが高度化しており初心者にはわかりづらくなってしまっている
2、料金体系が古い
3、商品・サービスの内容が陳腐化している
4、サイトのデザインが古いままである
5、今の時代の新しいトレンドを無視して過去のやり方を繰り返している
という少なくとも5つの点においてです。
今回はこれら5つの中の・・・
1、サイトのコンテンツが高度化しており初心者にはわかりづらくなってしまっている
について考えてみます。
これはどういう意味かというと、古いサイトであればあるほど初心者には分かりづらい内容ばかりで、せっかく物やサービスを申し込むためにサイトに見込み客が来てくれてもよく意味がわからないのですぐに離脱してしまい、売上が立たなくなるということです。
では何故、最初は分かりやすかったサイトの内容がわかりにくくなるのかというと:
(1)後から後から情報を追加するので、元々整理されていてシンプルだったコンテンツが複雑化してしまう
(2)日々の業務を行うにつれて年々、初心者の人達の感覚、知識レベルを忘れてしまい初歩的な説明をしようとするのではなく、サイト訪問者が初歩的な知識を持っていると思い込み、一定の知識がないと理解できない説明や、文章を追加していってしまう
のが理由だと思われます。
一方、業界に参入してサイトを造ろうとする企業はその業界の素人なので素人目線で商品やサービスの説明が出来るフレッシュな感覚、頭を持っているはずです。そのため素人でも分かりやすい文章やそれを理解してもらおうとして理解を助ける図や画像を作成する傾向があります。
こうなると古いサイトと新しいサイトのわかりやすさはどんどん差が開いていき、新しいサイトは分かりやすい、古いサイトはわかりにくいという「分かりやすさの格差」がどんどん開いていきます。
そしてある時Googleの検索結果上に表示される自社サイトと新規参入企業のサイトを見比べてみた時に、自社サイトがとてもわかりにくくなっていることに気付き唖然とすることがあります。
こうした「オールドサイトのジレンマ」に陥ったらどうすれば良いのでしょうか?
(1)後から後から情報を追加するので、元々整理されていてシンプルだったコンテンツが複雑化してしまう
→ この問題を解決するには、ツギハギだらけのコンテンツをいったん整理することです。バラバラのコンテンツの塊をグループ毎に仕分けて見込み客が知りたそうな順番に表示順を並べ替えるのが良いでしょう。
さらに、そこに収まりきれなくなったら別ページを新規作成してコンテンツをそのページに移動する。
(2)日々の業務を行うにつれて年々、初心者の人達の感覚、知識レベルを忘れてしまい初歩的な説明をしようとするのではなく、サイト訪問者が初歩的な知識を持っていると思い込み、一定の知識がないと理解できない説明や、文章を追加していってしまう
→ この問題を解決するには、トップページや、商品紹介ページを一度白紙に戻して、柔軟な視点を持つ社内の新人や社外の知人などに「この意味分かりますか?」などと確認しながらコンテンツを初心者でも分かりやすく作り直すことをお勧めします。
さらには、実際に上位表示している新規参入企業のサイトと自社サイトのコンテンツの比較表を作り、新規参入企業のわかりやすいサイトにあるものと自社サイトにあるものの比較表を作り、自社サイトに追加すべきものをリニューアルページの内容に盛り込むことが有効です。
こうして自社サイトのわかり易さ、初心者でも理解できるように改善することで離脱率、直帰率が減り、Googleからのサイトの評価が上がり順位アップにプラスに働くようになります。
そしてさらにはこれまで理解不能で購入の決定ができなかった見込み達の購入率が高まり自社サイトの売上アップへの道が開けます。
ネット販売成功を目指す者にとって手本となる企業:家具通販のロウヤ
2015年07月25日
『家具通販のロウヤなどを運営するベガコーポレーション(本社福岡県、浮城智和社長)の15年3月期の売上高は前期比20・8%増の58億円だった。家具だけでなく、雑貨や家電など生活に関わる商品も販売して事業を拡大している。15年4月には福岡市が進める起業家支援事業にも協賛するなど、成長企業としての存在感が高まっている』(2015/07/24 日本ネット経済新聞)ベガコーポレーションが運営する家具通販のロウヤというのは非常にユニークな名前で、私のクライアント企業の競合調査の際に何度が見かけていましたが数年以内にマザーズ上場を目指しているそうです。
このニュースのポイントは家具通販のロウヤは創業時にはインテリア、家具に特化していたがその後・・・
(1)付随した雑貨や家電などを強化
(2)冬に家で着る毛布、冷却式のマットレスが売れている
(3)今期は、ランドセルの販売もスタート
(4)デザイン性と価格を訴求したオリジナル家電を、「ボルツ」というブランドで展開しコードレスクリーナーなどは毎月1000台近く販売している
(5)今後は高価格帯の商品の投入も検討している
(6)デザインの流行などに売れ行きは左右されず、「この商品がこの値段」と納得してもらえる商品が売れ筋となっている
と伝えられています。
インターネットが始まったばかりの1997年当時は卸から商品を仕入れてそれをネットショップで小売するという事業モデルが多かったですが、それから20年近くなった今ではこの企業のように:
・最初の商材の購入してくれた顧客が次に何を求めているかを予測して取り扱いジャンルを増やす横展開
・卸やメーカーから商材を仕入れるのではなく、独自ブランド、プライベートブランドを拡大
・商品の差別化が難しくなってきた商材はデザイン性と単に安いというのではなく、この価値がこの値段で買えるという値ごろ感のあるものに変えていく
・低単価の商品ではアマゾンや楽天などにはかなわないので高価格帯の商品の投入をする
というような工夫が求められるようになってきています。
しかし、これらのやり方こそ大手流通のセブンイレブンがプライベートブランドのセブンプレミアムの開発により成功を収めてきたやり方そのものでもあります。
『セブンプレミアムの売上高8000億円(前期に比べ1300億円増)を含め、グループ各社のオリジナル商品売上高合計は2兆6620億円(2620億円増)で計画している。』(2014年04月03日 流通ニュース)とも言われておりもはやプライベートブランドこそが売上・利益アップ達成の正攻法になりつつあります。
今後のネット販売はこうした高度な戦略、戦術が益々要求されるはずです。
家具通販のロウヤ、セブングループなどから学べることはたくさんあります。
現在の業績が良い企業は将来のために、業績が以前に比べて落ちている企業は業績回復のためにプライベートブランドの開発、販売を検討してみてはどうでしょうか?
最初から上手く行くことは少ないはずです。しかし、1つのアクションを起こさなくては次の答えは出てきません。
最初の行動を起こして次の答えを見つけ、その先に見えてくるものがまた次のヒントを掴むための方角を教えてくれるはずです。
幸いなことにネットの発展により今では信じられないくらい安い料金で色々な業務を発注できるクラウドソーシングや海外の工場に発注するためのサポートをするアリババのようなポータルサイトもあります。
今求められるスキルは異なった才能や設備を持つ様々な企業や個人という点と点を線で結び独自ブロジェクトを推進する『発注スキル』、『コーディネイト力』そして『プロデュース力』です。
1つ1つは何の変哲も無い従来からあるものでも組み合わせにより全く新しい価値を作り上げることも可能です。
これら3の力を養う手助けをしてくれるのがインターネットのもう一つの魅力です。
そしてサイトのリンク対策競争の時代は終わりましたが、これからは企業と企業のリンク対策の時代なのではないでしょうか?
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