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デジタルマーケティング
そのキーワードは広告向きか、SEO向きか?
2016年03月31日
2016年2月29日にWordStream社が米国内に拠点を置くクライアント企業2,367社を対象に調査したアドワーズ広告のコンバージョン率(成約率)のデータが発表されました。この発表によるとアドワーズ広告の中でコンバージョン率(成約率)が高い業種のランキングは:
1位:7.19% 金融・保険 Finance & Insurance
2位:5.00% 消費者向けサービス Comsumer Services
3位:4.61% 社会運動 Advocacy
4位:4.40% 不動産 Real Estate
5位:4.35% 法律 Legal
6位:4.13% 教育 Education
7位:3.97% 求人サービス Employment Services
8位:3.68% ホームグッズ Home Goods
9位:2.75% 出会い系 Dating & Personals
10位:2.58% 法人向けビジネス B2B
11位:2.58% 工業関連事業 Industrial Services
12位:2.57% 観光業 Travel & Hospitality
13位:2.55% 技術関連 Technology
14位:2.51% 健康医療 Health & Medical
15位:2.27% 自動車関連 Auto
16位:1.91% 電子商取引 E-commerce
です。
このデータを見るとアドワーズ等のリスティング広告に向いている業界は上位の
1位:7.19% 金融・保険 Finance & Insurance
2位:5.00% 消費者向けサービス Comsumer Services
3位:4.61% 社会運動 Advocacy
4位:4.40% 不動産 Real Estate
5位:4.35% 法律 Legal
6位:4.13% 教育 Education
7位:3.97% 求人サービス Employment Services
などでそのほとんどが昔からテレビCMを出したり、雑誌・新聞・チラシなどの媒体で広告を出している業界です。
長年のそうした広告により消費者の多くが広告に影響されて購買をすることに慣れているからだと思われます。
FX、株式投資、消費者金融、クレジットカード、賃貸、不動産取引、債務整理、交通事故相談、離婚相談、学習塾、家庭教師、進学、就職、転職などの業界はSEOをすることにより利益を出し、その利益の一部をアドワーズ等のリスティング広告に投資してさらに客数を増やすべきです。
順番を逆にしてはなりません。SEOをしても集客が出来ないので最初からリスティング広告を買うというのは危険です。
何故ならSEOをしても集客が出来ないということは:
(1)Webページ上でのプレゼンテーションが上手く無い
(2)料金やサービス内容など事業モデルがニーズに顧客ニーズにマッチしていない
といういずれか、あるいは両方の問題があるのが原因だからです。
そうした稚拙な内容の広告をいくら打っても広告を見た人達が申込みをすることはほとんどありません。
様々なキーワードでSEOをして自社サイトの色々なページが上位表示すれば見込み客の目に触れます。そしてそれが増えれば増えるほど売上も増えるはずです。
それなのに売上が一向に増えないというのはWebページの内容が分かりづらいか、商品・サービスの内容に問題があるかというのが原因になります。
その原因を先ずは突き止めて改善しなくては広告を買ってもお金を捨てることになります。
一方、ランキング下位の
8位:3.68% ホームグッズ Home Goods
9位:2.75% 出会い系 Dating & Personals
10位:2.58% 法人向けビジネス B2B
11位:2.58% 工業関連事業 Industrial Services
12位:2.57% 観光業 Travel & Hospitality
13位:2.55% 技術関連 Technology
14位:2.51% 健康医療 Health & Medical
15位:2.27% 自動車関連 Auto
16位:1.91% 電子商取引 E-commerce
などの共通点は、衝動買いがしづらいものです。
申込みまでに何日、何週間、何ヶ月もかかるものです。
その理由は:
(1)自分だけで購買決定をすることが出来ない(法人向け商品・サービスの場合は上長に相談したり会議にかける必要があり時間がかかります。観光の場合は家族やパートナーと相談して様々なオプションの中から慎重に選ぶ傾向があります)
(2)健康や医療の場合はその情報に信憑性があるか、サイトの情報を深く調べるだけではなく、他のサイトとの比較も必要になります
(3)自動車が高額な工業機械などは様々な面でその内容を比較検討する必要があります
等です。
こうした業界の方は自社サイト上で様々な角度から自社商品・サービスの説明をする必要があります。また、信頼を獲得するために日頃からブログを書いてどのような取り組みをしているか情報発信するべきです。
私の周りでもこうした業界の企業はほとんどリスティング広告をかけなくてSEOだけで集客して成長しています。敢えて無理をしてまで広告を買う必要はないでしょう。
ネット集客には絶対的な成功の方程式はありません。
業種によって違うことがあり、かつ環境の変化によりすべきことが変化するからです。
だからこそ日頃より自社の業界はもちろん、他の業界の動向をキャッチして自社の意思決定に役立てることが必要なのです。
リンクSEO時代が壊れた後に現れた新世界は?
2015年10月07日
先週はニューヨークで開催されたSMX 2015(Search Marketing Expo)というSEOやWebマーケティングの専門家が結集するカンファレンスに参加しました。3日間の研修を受けた全体的な感想を今回書かせて頂きます:1、モバイルカルチャーの浸透
→ 3日間の研修のほとんどの講座がモバイルマーケティング、スマートフォンSEOを前提にした内容でした。
プロジェクターに映されるウェブサイトのキャプチャーは以前はそのほとんどがPCサイトでしたが、今回はその大半がスマートフォンの画面でした。改めてモバイル時代が浸透したことを実感しました。
2、コンテンツマーケティングの浸透
→ PCサイト、スマートフォンサイト、そしてYouTubeも含めて如何にネットユーザーに熱狂的に指示してもらえるコンテンツを作るか、その具体的な方法論を多くのプレゼンターが解説していました。
最も印象に残った言葉はEric Engeさんという全米ではトップクラスのSEOコンサルタントの方がおっしゃっていた言葉です。
それは・・・
「コンテンツマーケティングがブームになってきた現在、ウェブはコンテンツで溢れかえるようになった。良質なコンテンツを作るだけでは不十分だ。圧倒的に良質なコンテンツを作る必要がある」
というものでした。
3、ソーシャルメディア活用の本当の意味
→ 圧倒的に優れたコンテンツがなければ、いくらソーシャルメディアを使っても口コミが起きない。そのような状態ではSEO上の効果も、集客上の効果も出ない。ソーシャルメディアは確かに重要だが、それ単体ではSEOの問題や、集客の問題を解決出来ない。
圧倒的に良質なコンテンツがあって初めてソーシャルメディアが活きるという意味です。
4、様々なソフトを使うカルチャー
→ 講義の中の話にも、そして会場の外にあるEXPOの会場にも様々な種類のSEOソフトで溢れかえっていました。時代はSEOソフトを活用して競合よりもスピーディーにSEO対策の成功を実現する方法に進んでいることがわかりました。
5、脱Googleの機運
→ 前回のブログでもご報告しましたが、現在iPhone6、iPhone6sが飛ぶように売れており日に日にアップルの影響力がWeb集客の世界で拡大しているとのことです。
特にアップルのSpotlight検索はこれまでのGoogle検索エンジンをも取り込んでしまう検索エンジンを下請けとして使う検索エンジンの上位概念のツールなので今後のSEO対策は明らかにGoogle検索エンジンだけではなく、その上に鎮座するSpotlight検索やそれと連動する人工知能を使ったSiriというパーソナルアシスタント対策が重要になるという事がはっきりと分かりました。
そして明らかにアップルが目指しているのはGoogleが無くてもやっていける独自のインターネット体験を提供することだということもわかりました。
この事は2007年にスティーブ・ジョブズとビルゲイツが約1時間にわたって対談した
Steve Jobs and Bill Gates Together at D5 Conference 2007
というITの未来予測の動画でもすでに語られています。
今から8年以上前に今日の状況、そしてその先までもこの対談の中で語られていることを知り衝撃を受けました。
このビデオでは非常に重要な予言がいくつもされていますが、その中でも印象に残る言葉は「ITの世界では5年刻みで情勢が激変する」という言葉です。今の優位性に安穏としているとその5年刻みの流れに乗り遅れて取り返しのつかない遅れを取るという事です。
今後、私が最新のSEO情報を動画で解説する週刊SEOビデオニュース
https://www.ajsa-members.com/weekly_video/
で今回のカンファレンスで学んだ全てを10週間に渡り動画で徹底解説していきます。
SEO対策の未来を知ってそこから逆算して「今」何をすべきかを知りたい方はぜひご覧下さい。
※SMX主催者で、全米のSEOの世界で最も有名なダニー・サリバン氏との記念撮影。とてもフレンドリーな方で世界のSEOプロフェッショナルのために精力的に最新情報を提供している方です。
見えてきた「検索エンジンの次に来るもの」
2015年08月06日
Googleは検索エンジン市場の9割を抑え、もはやマイクロソフトのBingは今の形ではGoogleに勝ち目は無いのは誰の目にも明らかな状態です。
このままずっとGoogleの支配が未来永劫続くのでしょうか?
1つの企業がずっと市場を支配するということは、移り変わりの激しいWebの世界ではこれまでほとんどありません。
ではこの先どうなるのでしょうか?
ニュース報道という点と点を線でつなげることにより「検索エンジンの次に来るもの」が見えてきます。
『米マイクロソフト(MS)の最新基本ソフト(OS)「ウィンドウズ10」の提供が7月29日に始まった。「7」以降の利用者は無料でアップグレードできるとあって、提供開始から24時間で1400万台以上が「10」を導入するなど、滑り出しはまずまず。』(2015/8/5 日経産業新聞)
という報道がありました。
これまでずっと有料だったWindowsが何故Windows10から無料になったのでしょうか?
そのヒントが同ニュースの中にあります。
『ウィンドウズを愛用してくれている利用者に、これまでで最高のウィンドウズを早く使ってもらうためだ。生体認証や対話型アシスタント『コルタナ』などの新機能を最大限引き出すことができるパソコン(PC)やタブレットも今後登場するが、まずは手持ちの端末でウィンドウズ10を体験してもらいたい。そのためには無料でアップグレードできるようにするのが近道と考えた(テリー・マイヤーソン上級副社長)』
ここで注目すべきは『コルタナ』というパーソナルアシスタントです。
これはすでにWindowsPhoneや英語版のWindows10に実装されています。
WindowsPhoneと英語版Windows10に実装されたコルタナとのデモ動画をご覧下さい。
これは丁度マイクロソフトのライバル会社のアップルのiPhoneに実装されているSiriを模倣したものです。
しかし、マイクロソフトのすごいところは真似が得意で、かつそれに大きな価値を付加することです。
その価値というのは企業連合を組むことにより生み出されることが多いのです。
今回の企業連合はFacebook、Twitter、Huluなどを始めとする各界の強者達です。コルタナのパーソナルアシスタント機能を自社製品、サービスだけに完結するのではなく、外部の企業にも開放して真に使えるパーソナルアシスタントを目指しているようです。
マイクロソフトがアップルのパーソナルアシスタントSiriを超えるために努力している中でGoogleのアンドロイドもキャッチアップしつつあります。
Googleは多くの場合マイクロソフトの真似をしてさらにそれを上回る製品を出すことがあります。
これは丁度アップルがパーソナルコンピューターを世に出した後マイクロソフトが自社OSを他の企業に開放してWindows連合を組みPC市場を制覇し、今度はGoogleがマイクロソフトがこれまでお金をとって来たOSやOfficeを無料にしてしまうという歴史を再現するものに見えます。
それは、アップル → マイクロソフト → Google という一種の魚達の食物連鎖のようにも見えます。
マイクロソフトは最近、人工知能に関する動きを活発にしておりたくさんの投資をしています。
これまでアップルはパーソナルアシスタントSiriの公式検索エンジンとしてBingを使ってきましたが、近い将来独自検索エンジンを搭載するという発表が数ヶ月前にされました。
『About Applebot
Learn about Applebot, the web crawler for Apple.
Applebot is the web crawler for Apple, used by products including Siri and Spotlight Suggestions. It respects customary robots.txt rules and robots meta tags. It originates in the 17.0.0.0 net block.』(アップル公式サイトより)
ここにはっきりと「Siri」に搭載するために独自の検索エンジンロボットを作り世界中のWebの情報を収集開始したということが書かれています。
このニュースを初めて知った時はピンと来ませんでしたが、マイクロソフトは自社のコルタナをライバル会社のアップルに貸してしまえば優位性が失われるでしょうし、アップルにはこだわりがあるので競合のマイクロソフトに依存するのは嫌がるはずです。
最近でも
『【LINE】日本マイクロソフトと連携し、「LINE ビジネスコネクト」と人工知能「りんな」を活用した人工知能(AI)型のLINE公式アカウントを企業向けに提供へ』(2015.08.07公式サイト)
というニュースがありました。
これまで私達はパソコンの前に座り、Googleにキーワードを入力して静かに検索をしてきました。
そしてスマートフォンでは徐々にSiriなどのパーソナルアシスタントに向かって音声で検索をするようになりつつあります。
今は未だ実用性に乏しいものばかりですが、日々ユーザーログを蓄積してコンピューターのパワーにより飛躍的に人工知能へのインプットがされてきたときに私達はきっと検索エンジンにキーワードを入れるのをやめるかの知れません
スマートフォンや、タブレット、PCのパーソナルアシスタントを呼び出し「XXXXXのYYYYYを教えて」と言えばそこには人工知能がそのユーザーの行動履歴や他の類似した行動パターンを取るユーザーが選んだお店や商品を一発回答を得られることでしょう。
そこには検索順位2位以下というものは「他には無いの?」と言わない限り教えてはくれなくなるかも知れません。
そのような世の中がもし来るならば私達サイト運営者はどうすれば良いのでしょうか?
それは特定の分野でナンバーワンになることです。
つまり何かのカテゴリを自分で見つけてそこの世界でナンバーワンになることです。
そうすれば「ZZZZZなXXXXXのYYYYYYを教えて」とユーザーが聞いた時に自社の情報が推奨されることがあり得るからです。
あるいは、それが見つからない時は自分でそのカテゴリを創出しなければなりません。
自分で市場を創出した企業がその市場で長きにわたって最も売上、利益を得ることが出来るからです。
今後も、人工知能、パーソナルアシスタント関連のニュースから見を離すことが出来ません。
人工知能という新基軸により新たな企業連合が生み出されるはずです。
すでにソフトバンクは6月に発売した人工知能搭載ロボットのペッパーにより独自世界を構築しつつあります。
『ロボット「ペッパー」2回目発売は今月末に1千台 ソフトバンク、前回は1分で完売』(2015.7.3 産経ニュース)
先日テレビ番組で老人の話し相手としてペッパーを購入している家庭が取り上げれており、おじいさん、おばあさんが楽しげにロボットと会話をしているのを見て驚きました。こうした家庭ではペッパーがパーソナルアシスタントなることでしょう。
最近ロボットの話題が急に増えてきていますが、ロボットの本質は人工知能です。
私達が今後動向を注視すべきは・・・
・パーソナルアシスタント
・人工知能
・ロボット
の少なくとも3つの分野です。
これらにより既存の秩序が崩されてさらに新しいインターネットとインターネットビジネスが出現するはずです。
そこに必ず御社が存在するためにこそ、今目の前にある課題をクリアして新時代で生き残るための筋力と金力を蓄えて下さい。
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