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2025年04月04日
検索はもうGoogleだけじゃない!Googleの利用率低下と多様化する検索行動に中小企業はどう対応すべきか?
2025年04月04日

かつて私たちは、何かを調べたいときには「とりあえずGoogleで検索する」のが当たり前でした。しかし、ここ数年でその常識は静かに、しかし確実に変わりつつあります。2018年のコアアップデート以降、Googleの検索結果には大企業や政府機関、大学など権威ある情報ばかりが並ぶようになり、個人や中小企業の声は埋もれがちに。消費者は「本音」や「人気」「体験談」などを知るために、X(旧Twitter)やInstagram、YouTube、Amazonといった他のプラットフォームを使い分けるようになっています。
こうした検索行動の多様化は、集客に悩む中小企業や個人事業主にとって、大きなチャンスでもあり、見直すべき課題でもあります。本記事では、なぜGoogleの利用傾向が変わったのか、消費者がどのように情報を探すようになっているのかを解説しながら、これからの時代に合った「脱Google依存」のマーケティング戦略を提案します。
Google検索では権威あるサイトが優遇されるようになった
2018年前後のGoogleコアアップデート(検索アルゴリズムの大幅変更)以降、検索結果の上位表示にはサイトの権威性が非常に重要になりました。具体的には、大企業・政府機関・大学など「信頼性の高い公式サイト」が優先的に表示される傾向が強まったのです。反対に、個人ブログや中小企業、アフィリエイトサイトといった小規模サイトは、以前より上位表示されにくくなりました。
《関連情報》 Googleコアアップデートの傾向と対策
例えば健康や医療に関する検索では、2017年の日本向けアルゴリズム変更(いわゆる「医療アップデート」)以来、公的機関や医療専門家のサイトが最上位に出るようになっています。
《関連情報》 Googleが医療アップデートを実施完了
これは過去に誤った医療情報が出回った事件(WELQ問題)を受け、Googleが信頼性を重視した結果です。同様に金融や法律など生活に重大な影響を与えるテーマ(Googleの呼ぶ「YMYL領域」)でも、「誰が書いたか不明な個人の意見より、公的で正確な情報」が優遇されています。
《関連情報》 YMYLとは?
実際、「糖尿病」など真剣なテーマを検索すると、病院や行政のページが上位に来て、匿名の個人ブログはまず出てきません。

Googleがこうした方針に舵を切った背景には、ネット上のフェイク情報対策があります。信頼度の低い掲示板投稿や体験談が上位に来て、ユーザーが間違った情報を鵜呑みにすると大きな危険があります。そこでアルゴリズムで経験・専門性・権威性・信用(E-E-A-T)の高いサイトを評価し、ユーザーには「正確で信頼できる情報」を提供しようとしているのです。

《関連情報》 E-E-A-Tとは何か?
この結果、2ちゃんねるのスレッドまとめやAmebaブログ、ライブドアブログなど一般人の体験談は検索上位に現れにくくなりました。Googleは良質な情報を優先するあまり、玉石混交だった個人発信の情報はフィルタリングされるようになったと言えます。
YMYLの領域では個人ブログが上位表示しにくい仕組みになっており、信頼できる運営者のサイトしか上位に表示されなくなっています。たとえば検索結果で誰か分からない人の記事が上位だと、読者が誤って命に関わる判断をするリスクがあります。そのためGoogleは病院や公的機関のページを優先的に上位表示するようにしているのです。
検索アルゴリズムの変化が消費者の行動に与えた影響
このようにGoogle検索が公式情報中心になったことで、日本の消費者の情報収集行動にも変化が見られるようになりました。ユーザーは目的に応じて使い分けをするようになっています。
ユーザーはネットで情報収集しようとする時に次のように複数のプラットフォームを使い分けていると思われます。
1. 公式で正確な情報はGoogleで検索する
まず、公的機関の発表や大手企業の公式発表など「信頼性重視の情報」を得たいとき、人々は引き続きGoogleを使います。Google検索結果は権威ある情報源が中心なので、「事実関係を確認したい」「公式の数字を知りたい」場合に適しているからです。
ただし公式情報は一般に内容が固く情報量も限られがちです。必要最低限のことしか書いていないケースも多いため、「もっと具体的な口コミが知りたい」と感じる人もいます。
2. 生の声や流行を知りたいときはX(旧Twitter)やInstagramを活用
他の消費者の体験談やクチコミ、今まさに広まっている流行情報を探す際、若者を中心にSNSで検索する行動が増えています。Googleでは公式情報ばかり出てくるため、「リアルな本音」を知りたいユーザーはXやInstagram上でハッシュタグ検索やキーワード検索を行います。SNS上にはユーザー自身が発信する率直な感想や経験談が溢れており、リアルタイムな話題や口コミをつかみやすいのが利点です。
以前見たYouTube動画である女性が「Googleは企業の情報ばかりが表示される。企業によって情報操作されているのでほとんど使わない」と言っていたのを聞いて驚いたことがありますが、それから数年経って私もその意味がやっとわかる気がします。
特に10〜20代の若年層では、何か調べ物をする際にいきなりInstagramで検索を始める人も少なくありません。インスタ世代にとっては、「ハッシュタグで同じ趣味嗜好の人の投稿を見る」「フォロワーが多い人のお薦めを信頼する」といった行動が自然になっています。要するに、「みんなの評価や人気」を知りたい時にはGoogleよりSNSが頼られているのです。
Instagramには画像やテキストを投稿するだけのフィード投稿の他に、TikTokの縦長ショート動画の人気を受けてリール動画がたくさん投稿されているのでYouTubeに行かなくとも動画が見れます。また、アプリの画面下にある「発見タブ」を押して、画面右上の「地図アイコン」を押すと地図検索ができるようになっているのでGoogleマップを使う必要すらありません。
DM機能を使えばGmailやLINEを使わなくとも人とコミュニケーションが出来ます。Instagramのアプリを使えば他のプラットフォームを使わなくても生活ができるといっても良いほどユーザーの囲い込みがされています。

3. 商品の購入検討ではAmazonや楽天市場で検索
欲しい商品があるとき、多くの消費者は最初から通販サイト内で検索して口コミレビューや価格を比較するようになりました。実際、ある調査では「オンラインで商品を探す人の58%が最初にAmazonで検索を開始する」というデータもあります。
《参考情報》 EC利用者の58%はアマゾンで商品検索をスタート
Googleで商品名を検索するより、Amazonや楽天市場で商品のレビュー評価や写真、価格帯を一度に確認できるためです。とくにAmazonはレビュー件数が多く信頼性の指標になりやすいことから、「とりあえずAmazonで評判チェック」という行動が一般化しています。楽天市場でも複数店舗の価格やポイント還元率を横断比較できるため、価格比較には通販サイトが便利です。

こうした傾向から、メーカー公式サイトよりも先にAmazonの商品ページを見る消費者も増えています。Google検索が公式情報中心になった分、商品の生の評価は通販サイト上で探すのが手っ取り早いと認識されているのです。
4. 学習や趣味の習得にはYouTubeを活用
医療・健康の解説、金融知識、ITの使い方、旅行先の情報、日常生活のコツなど、「何かを学びたい/知りたい」ときにYouTubeを使う人が非常に増えました。YouTube上には専門家による解説動画から一般ユーザーのノウハウ紹介まで幅広いコンテンツがあり、動画で視覚的に理解できるため初心者にも分かりやすいからです。

実際、中高生の約8割が勉強にYouTubeを利用しているとの調査もありますし、新社会人を対象とした調査でも半数近くが「お金(金融知識)」の勉強にYouTubeを活用していると報告されています。
特にお金やビジネス、語学といった分野は若年層に人気で、新人社員の45%がマネー関連のYouTubeチャンネルで学習し、30%がビジネススキル習得の動画を見ているという結果もあります。医療・健康情報についても、お医者さんが解説する健康チャンネルや、実際に病気を経験した人が語る動画などが多数再生されています。
旅行や料理など生活全般のテーマでも「百聞は一見に如かず」で、文章より動画で手順を見る方が理解しやすいため、多くの人がまずYouTubeで検索する時代になっています。
このように、Google検索だけでは得られない「他の人の声」や「具体的なイメージ」を補うために、SNS・通販サイト・動画プラットフォームがそれぞれ活用されるようになりました。特に若い世代は検索=Googleとは限らないという新常識が定着しつつあります。
こうした消費者行動の多様化は、「Googleで見つからない情報は他で探す」という合理的な適応と言えるでしょう。Google検索が公式情報中心になった副作用として、ユーザーは目的別に情報源を選ぶスキルを身につけ始めたのです。
中小企業・個人事業主は「脱Google依存」で情報発信を強化すべき
このような検索環境の変化に対応するため、日本の中小企業や個人事業主にとって重要なのはGoogleだけに集客を頼らない戦略です。従来はSEO(検索エンジン最適化)で自社サイトを上位表示させることが集客の王道でした。しかしこれまで説明してきたように、Googleのアルゴリズム変更によって小規模サイトは不利になりがちです。たとえ役立つ情報を発信していても、検索順位の変動一つでアクセス激減というリスクがあります。
実際に「ある日突然、検索からサイトが消えてしまいアクセスの大半を失った」という事例も多数報告されています。私はSEOコンサルタントですが、コンサルティング契約の動機の多くが検索順位変動によるサイトのアクセス減です。Googleに依存しすぎるとビジネス継続が危うくなる可能性があるのです。
そこで求められるのが情報発信チャネルの多様化(リスク分散)です。具体的には、Google検索経由の流入だけでなく:
1. SNSでの発信・コミュニティ形成
XやInstagram、Facebookなどで役立つ情報や顧客との交流を行い、直接ファンを増やす。
特にTwitterやInstagramは拡散力があり、共感を呼ぶ投稿をすれば自社サイトを経由せずとも商品・サービスの認知を広げられます。SNS上に濃い繋がりを作っておけば、検索順位に左右されない安定したファン基盤になります。
2. YouTubeやTikTokでの動画コンテンツ
商品の使い方紹介や専門知識の解説など、動画ならではの情報発信でユーザーの興味を引く。検索だけでなくYouTube内検索からの流入や、関連動画から自社を知ってもらうチャンスが生まれます。最近はTikTokやInstagramリールで短い動画情報を探す若者も多いため、そうしたプラットフォームで存在感を出すことも有効です。
3. Amazonや楽天への情報掲載・活用
自社商品がある場合、公式サイトだけでなくAmazonや楽天の商品ページを充実させる。詳しい説明や高品質な画像、丁寧なレビュー対応を行い、ECモール内検索で選ばれる工夫をする。ユーザーは最初からモールで検索するケースが多いので、そこをおろそかにしないことが重要です。
4. メールマガジンやLINE公式アカウント
一度接点を持った顧客には、メールやLINEで定期的に情報提供する仕組みを作ることで、プッシュ型で再来訪を促進できます。検索エンジンに頼らずとも自社から直接情報を届けられるチャネルを持つことで、Googleの影響に左右されにくくなります。
《関連情報》 メールマーケティングとは?その仕組みと実施方法
これら複数のプラットフォームを組み合わせれば、仮に「Googleからの集客が落ちても大丈夫」と言える状態に近づけます。重要なのは、自社の持つ情報をユーザーが求める場所・形態で提供することです。検索エンジン経由だけでなく、SNSや動画、EC、直接発信などマルチチャネル戦略をとることで、リーチできるユーザー層も広がります。
また、Google検索向けの施策自体も質が求められます。権威性・信頼性が重視される以上、自社サイトには専門家の監修を入れたり、実績や資格を明記したりして信頼性をアピールすることが欠かせません。
中小企業でも、自社の強み領域についてはオウンドメディアで専門的で正確な記事を出すなど、権威を高める工夫が必要です。それと並行して上記のような他チャネルも育て、「公式情報も発信しつつ、ユーザー目線の声も拾える企業」として存在感を高めていくことが求められます。
まとめ
2018年頃からのGoogle検索アルゴリズム変更により、「公式情報 vs 個人の声」という構図で検索結果が様変わりしました。Googleはフェイクニュース対策やユーザー保護の観点から権威ある情報源を優遇し、その結果として中小企業・個人発信の情報が埋もれやすくなっています。その一方で、ユーザーは知りたい内容に応じてSNS・動画・ECサイトを使い分けるようになり、検索行動は多元化しました。
こうした状況下で、中小企業や個人事業主が情報発信で成功するには「脱Google依存」の発想が不可欠です。Googleだけを頼みにせず、SNSでファンとの関係を築き、動画で魅力を伝え、ECでレビューを充実させ、直接アプローチできる仕組みを持つ。このように複数のプラットフォームを活用して発信・集客する戦略が今後ますます重要になるでしょう。
要は、ユーザーの行動変化を理解し、自社も対応を進化させることです。公式的な正確さと、ユーザー目線の親しみやすさの両面を備え、どの経路から調べても自社にたどり着けるような情報発信を心がけましょう。Google検索の上位に自分たちのサイトがなくても、別の場所でユーザーとしっかり出会える企業がこれからの時代に強いと言えます。検索環境の変化を逆手にとって、賢く発信チャネルを広げていき集客力の最大化を目指しましょう。
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