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2024年03月29日

「関連記事」というリンクはSEOにマイナスになることが多い!正しいリンク先の選び方

2024年03月29日


ウェブサイトをGoogle検索で上位表示させるためのコンテンツ改善において、「関連記事」のセクションにあるリンク先ページの選定は、ユーザー体験に大きな影響を与える要素です。本来であれば、ページのメインコンテンツに関連性があるページにサイト内リンクを張ることは上位表示にプラスに働きます。

何故なら、ユーザーがメインコンテンツを読んでいる時に、そこに書かれている事に関する関連性が高い記事へのリンクをクリックする可能性が高いからです。Googleは検索結果ページからリンク先のウェブページに遷移したユーザーがそのページだけを見て、検索結果ページに戻ることを「直帰」として判定するからです。

直帰されたということはリンク先のサイトにはそのユーザーにとって役立つページが他になかったことを意味します。反対に、検索結果ページからリンク先のウェブページに遷移したユーザーが、そのページからリンクされている他のページを見た場合は、サイト滞在時間が長いと認識します。

《ユーザーが1ページだけ見て直帰した例》


《ユーザーが複数のページを見て直帰しなかった例》


サイト滞在時間が長いと認識されたサイトはユーザーが望んでいるコンテンツが存在しているとGoogleが認識してサイト全体を高く評価します。それによりそのページの検索順位は上昇するようになっています。

つまり、Googleはたくさんのユーザーが長時間滞在しているサイトを高く評価するのです。たくさんのユーザーが長時間滞在するための工夫の1つが、ウェブページ内に「関連記事」というセクションを設置することです。それによりユーザーが1つのページを見てGoogleに直帰するのではなく、他のページも見てくれる確率が高まりサイト滞在時間を引き伸ばすことが目指せます。

こうした理由から、多くのサイト運営者は、自社のウェブページ上に関連記事というセクションを載せるようになってきています。一部のサイトはそうすることにより、サイト滞在時間が伸びてGoogleの検索順位を高めることに成功しています。しかし、大多数のサイトは関連記事というセクションを載せても検索順位が上がってはいません。

それどころか、関連情報を削除したら検索順位が上がったという現象が起きています。何故、関連情報を載せることにより、順位が高くなるページと、高くならないページがあるのでしょうか?



その理由は、関連情報のセクションに載せるリンク先の情報が実際にはメインコンテンツの記事のテーマと関連していないことが多いからです。例えば、私のクライアントの歯科医院のウェブサイトでの例を挙げると、以前は関連記事が7件掲載されていましたが、実際にはページのテーマとは直接関係のない内容であったため、これらはノイズとしてGoogleに認識されていました。ノイズというのはメインコンテンツのテーマと関連性が無い、あるいは非常に低いテーマのコンテンツまたはリンクのことを指します。

メインコンテンツのテーマが「インプラント 治療費」だったとします。その場合、このページの関連情報のセクションに載せるリンク先はインプラントに関するページであれば何でも良いのでしょうか?

例えば・・・
・インプラント 意味
・インプラント 失敗
・インプラント ブリッジ
・インプラント 寿命
にリンクを張っても良いのでしょうか?

いいえ。それではそのユーザーにとっての関連性は高いとは言えません。何故なら、その「インプラント 治療費」というキーワードで検索したユーザーはインプラントの費用について知りたいのです。お金のことが知りたいのです。

そのようなニーズを持っている人たちに

・インプラント 意味
・インプラント 失敗
・インプラント ブリッジ
・インプラント 寿命

というテーマの4つのページにリンクを張ってもリンクをクリックしてくれる確率は高くはなりません。

ではどうすればクリックしてくれる確率を高めることが出来るのでしょうか?それは・・・

・インプラント 相場
・インプラント 医療費控除
・インプラント 保険適用
・インプラント 料金表

などのお金についてのページにリンクを張ることです。

これこそが、「インプラント 治療費」というお金について心配をしているユーザーにとってニーズが高いテーマです。ニーズの高いページへのリンクがクリックされる確率が高まります。

このことを理解すれば、リンク先ページの選定は慎重にしなくてはならないということが見えてきます。もしも現在あなたのページからメインコンツと関連性が低いページにリンクを張っているならば、それらの削除すべきです。そうすることで、リンクのクリック率が高まるだけでなく、サイトを訪問したユーザーが抱くあなたのサイトへの印象がよくなり、ユーザー体験が向上します。

ウェブサイト運営者は、自分が見せたいものよりも、ユーザーが本当に必要としている情報やコンテンツを優先するべきです。多くの場合、運営者が重要だと思っているものが、実際にはユーザーにとっては望ましくないものであることが多いのです。したがって、ウェブサイトのコンテンツ改善においては、ユーザー中心のアプローチを取ることが重要です。これにより、サイトの品質を高め、より良いユーザー体験を提供することができるでしょう。そしてそのご褒美としてGoogleはあなたのページの検索順位を高めてくれるのです。


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