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2021年11月30日

2021年11月コアアップデートへの4つの対策

2021年11月30日

前回は、Googleが2021年11月17日に今年3回目のコアアップデートである「November 2021 Core Update」を実施したことを報告しました。

今回は、これまで私がコンサルティングでアドバイスをして実際にコアアップデート対策に成功した企業が何をしてきたのか、その最新の対策を述べます。

それは次の4つの対策です:

1、関連性
2、信頼性
3、サイトの品質
4、網羅性


1つ1つ見てみましょう。

1、関連性

→ 2018年に最初にコアアップデートが実施されて以来、クエリ(=検索キーワード)とページのコンテンツの関連性が高く無いと上位表示できなくなりました。

対策としては:
(1)1つのページで1つのキーワードでの上位表示を目指す
ページを1つ作るのにはかなりの労力がかかります。だからといって手を抜いて1つのページで複数のキーワードでの上位表示を目指してはなりません。1キーワード = 1ページ の鉄則を守ってください。

(2)ページを作る前に実際にGoogleで検索し、どのような内容のページが上位表示しているかを観察する
Googleで上位表示しているページは理由があって上位表示しています。基本的に偶然はありません。Googleは検索ユーザーの検索意図を満たしているページを上位表示しているのです。

自分のページを上位表示したかったら先ずは自分が上位表示を目指す目標キーワードで検索するユーザーの検索意図を推測してください。検索意図を満たしているページが上位表示している傾向が非常に高いので、上位表示をしているページのテーマ、構成を参考にしてそれらに内容が近いページを作れば検索意図を満たすページが作れます。

2、信頼性

→ コアアップデートが実施されてからは、信頼性の低い著者やサイト運営者のサイトはGoogleで上位表示できなくなってきています。

信頼性を高めるための対策としては:
(1)自らがそのコンテンツを書く資格、経験を持っているかを確認してからページを作る
Googleはコアアップデートの実施以来、信頼性の高いコンテンツのあるページを上位表示させるようになりました。
信頼性の高いコンテンツかどうかの基準は、そのコンテンツを書いた著者と、そのコンテンツを提供しているサイトがそのコンテンツをネット上で発信する資格、経験を持っているかです。

例えば、渋谷のスイーツに関するクエリで上位表示するには、コンテンツの著者が実際に渋谷のお店に行ってたくさんのスイーツを食べた経験があることを示すために現地で撮影した写真を豊富にページに載せる必要があり、そこで見たこと感じたことを文章で表現しなくてはなりません。

また、渋谷で美味しいスイーツを提供しているカフェのサイトは美味しいスイーツに関してコンテンツを書くに値する豊富な経験がありますのでスイーツに関するページを作ってサイトに載せれば上位表示しやすくなります。

もしも今書こうとしているコンテンツに関して書く資格や経験が無い、あるいはとても少ないならばそのテーマのページを作るのはやめて、もっと自分にふさわしいテーマのページを作るか、そのことに関する資格や経験を持っている著者にコンテンツの執筆を依頼すべきです。

このことは特に医療関連キーワードについて言えます。2018年以来、病名や症状名、薬品名に関するキーワードは、医療機関や大学・研究機関、政府機関のサイトでないと上位表示できなくなってきています。

新しくページを作るときは、上位表示実現可能性があるかを調べるためにGoogle検索をしましょう。そして自社と同じ種類の事業をしている企業のサイトが上位表示しているかを確認するべきです。自社と同じ種類の事業をしえいるサイトが上位表示しているキーワードでの上位表示を目指すべきです。



(2)著者名を明らかにする
これは本誌でも度々解説していることですが、ページの冒頭でそのコンテンツを書いた著者が誰か、あるいは記事の内容を監修した人は誰かを記載しているページが上位表示されやすいことが明らかになってきています。

このことは特にコンテンツの信頼性が強く求められる分野である医療、健康、美容、法律、金融などのいわゆるYMYL(人々の経済と生命に関わるジャンル)の分野で顕著です。

例えば、全日本SEO協会の会員さんのページが「離婚」という難関キーワードで最近最高2位に表示されるようになりました。

離婚という深刻な問題に関する解説やアドバイスが間違っていたら読者に深刻な影響を与えてしまいます。そのため資格と経験が豊富な専門家がコンテンツを執筆しているということを記事の冒頭で明らかにするために著者の肩書と氏名を記載し、氏名をクリックすると著者のプロフィール紹介ページに飛ぶように配慮しています。

また、専門家にコンテンツを執筆してもらうことが無理な場合は、下の例のように専門家に記事を監修してもらうのでも信頼性を読者とGoogleに認めてもらえる可能性が増します。

もう一つの例としては、化粧品に関する記事を皮膚の専門家である皮膚科医に監修してもらっているランキングサイトがいくつも最近Googleで上位表示しています。それらのサイトのほとんどが記事の冒頭に皮膚科医が記事を監修していることを明記しています。

(3)ページ内に書かれている事柄の根拠となる情報源を確認できるようにする

ただし、専門家だからといって、その発言内容がすべて正しく、正確であるとは限りません。
記事内で主張している主張が事実だということをユーザーがすぐにチェックできるようにページ内に書かれている事柄の根拠となる情報源を確認できるように情報の出典元を記載しましょう。

出来ればただ単に出典元を記載するだけでなく、出典元の情報が掲載されているサイトを見つけてそこに外部リンクを張るようにしましょう。

国内に日本語の情報がない場合は海外の情報でも構いません。特にグローバルな言語である英語のサイトで、権威性が高いサイトならGoogleのシステムが関連性を認識してくれる可能性が増します。英語のサイトはGoogleで「Google USA」というクエリで検索するとGoogleの米国版が見れるのでそこに英語に訳したクエリで検索してみてください。



そうすると日本語版Googleとは比較にならない数の大量のサイトが検索にかかります。そして翻訳ソフトで英語サイトを日本語に翻訳すれば短時間でたくさんの関連情報が見つかるはずです。



(4)サイト運営者情報を充実させる

Googleでは最近、サイト運営者情報が充実しているサイトは信頼性が高いという理由で上位表示させる傾向が高まってきています。

サイト運営者情報が全く無いサイトはすぐにページを作り、そこにサイト運営者の名称、責任者の氏名(アフィリエイトや副業の場合はニックネーム可)、連絡先を載せてください。そうすることによりそのサイトやブログで発信している情報に対して責任を持つという姿勢を表明することになりサイトの評価が高まります。

また、すでにサイト運営者情報がある企業や個人、アフィリエイターでもそのサイトの編集方針や何故そのサイトを運営しえいるかの理由を熱意を持って書くようにしましょう。

そうすることによって、より多くのユーザーの信頼を獲得することが可能になりコアアップデート時代でも上位表示しやすいサイトを持つことになります。

例えば、私のクライアントさんが最近サイトに編集方針のページをアップしました。
このページを読むことにより編集者や、運営企業の誠実な姿勢が伝わります。
また、運営者情報も内容を充実させており、さらに信頼性が増しています。

3、サイトの品質

→ コアアップデートが実施されてからは、サイト内に品質が低いページが多数あるとサイトの評価が低くなります。
その結果、どんなに素晴らしいページを作っても、サイト内にある他のページの品質が低いと上位表示できなくなってきています。

このような低品質ページを生み出さないためには、むやみにページを増やさないことです。最初から誰よりも質が高いページ造りを目指す必要があるのでページをたくさん増やすのではなく、質が高いページを毎月少なくとも確実に増やすという考え方を持つべきです。

私のクライアント企業のほとんどは毎月4ページから6ページくらいの新規ページをサイトに追加することを目標にしています。
毎月4ページから6ページの内容が濃いページを新規作成してサイトにアップすることを半年から2年間、平均1年続けるとたくさんのキーワードで上位表示をするようになりサイトのアクセス数が倍増するようになることがわかってきました。

必ず、内容が濃いページを作らなければならないので、焦ってページをたくさん作らないようにしてください。

低品質かどうかを判断する基準は主に:

内容が濃いか?
→ 少なくともサイト内のほとんどのページは800文字以上は必要です。お問い合わせフォームなどどうしても文字数を増やすことが困難なページは例外的に500文字以上です。

情報が新しいか?
→ 2年以上前に作ったページはコアアップデート時代には上位表示は困難です。2年以上前に作ったページは必ず何らかの文章を少しでも追加するか、画像を追加するか、サイト内リンク、外部リンク(出典元のサイトへのリンク)を張るようにしましょう。

独自性が高いか?
→ ページ内のコンテンツの20%から30%は他のページに書かれている文章を引用しても良いですが、残りの70%から80%はそのページにしか書かれていないオリジナルコンテンツにしましょう。

の3つがあります。

しかし、すでに低品質ページを作ってしまった場合は低品質ページを整理する必要があります。

Googleの公式サイトには:
「質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス」全文( 2011 年 5 月 6 日)
https://developers.google.com/search/blog/2011/05/more-guidance-on-building-high-quality

というアドバイスがあります。

このアドバイスに従って低品質ページは:

(1)削除する
(2)内容が薄いページ同士をまとめる(統合する)
(3)内容を改善する
(4)別ドメインのサイトかブログに移動する

のいずれかの対策を取るべきです。

4、網羅性

コアアップデート対策の4つ目は網羅性を高めることです。

Googleの特許情報によると上位表示を目指すキーワードの網羅性を高めると上位表示して安定するということが書かれています。

この特許には、ユーザーに有益な情報を提供しているサイトは特定の分野の一部分だけの情報を提供しているのではなく、その分野における 総合的な情報を提供しているはずなので、その分野における総合的な情 報を提供しているサイトは高く評価されるべきだという意味のことが書かれています。

例えば、自動車のデザインについてのコンテンツしかないサイトよりも、自動車の内装、燃費、安全性、保険などのコンテンツがあるサイトのほうが自動車について詳しい専門家であるはずなので「自動車」というキーワードで上位表示されるべきだという考えです。

このような特定の分野について総合的な情報を提供しているサイトは、 網羅性(カバレッジ)が高いサイトであるとGoogleが認識して、上位表示しやすい傾向があることがわかってきました。

例えば、Aというキーワードで順位アップをしたければ:

A-1
A-2
A-3
A-4
A-5
A-6
A-7
A-8
A-9
A-10
 ・・・・

というAを核にした複合キーワードで上位表示するためのページを1つ1つ作るべきだということです。

そしてそれらの複合キーワードで実際に上位表示すればその分野の専門家であることをGoogleが認識して A というキーワードで上位表示するというアルゴリズムです。

1つのキーワードに対してこれだけ多くのコンテンツを作れているかということが専門家としての証明だとGoogleは判断するという考え方です。

つまり、Googleに対して自分が専門家だと証明するためにはこれら1つ1つのキーワードをテーマにしたページを作る必要があるのです。



この考え方に基づいて
https://keywordtool.io
という複合キーワードを発見するツールを使いましょう。

上位表示したいキーワードが例えば「コンタクトレンズ」だとしたらこのツールに「コンタクトレンズ」というキーワードを入れて「コンタクトレンズ」の複合キーワードを見つけてください。

そして調査結果に出てきた「コンタクトレンズ」の複合キーワードである

コンタクトレンズ通販
コンタクトレンズ おすすめ
コンタクトレンズ ワンデー
コンタクトレンズ 初めて
コンタクトレンズ 英語
コンタクトレンズ 処方箋なし
コンタクトレンズ 2week
コンタクトレンズ 度数
コンタクトレンズ アレルギー

などをテーマにしたページを1つ1つ丁寧に作りましょう。

それでも上位表示しない場合はさらにこれらの複合キーワードである

コンタクトレンズ通販 安い
コンタクトレンズ通販 処方箋不要
コンタクトレンズ通販 おすすめ
コンタクトレンズ通販 乱視
コンタクトレンズ通販 メニコン

コンタクトレンズ おすすめ 1day
コンタクトレンズ おすすめ 安い
コンタクトレンズ おすすめ 乱視
コンタクトレンズ おすすめ 2week
コンタクトレンズ おすすめ ドライアイ

などをテーマにしたページも作りましょう。

そうすることによって「コンタクトレンズ」という目標キーワードに関する網羅性が高まり、Googleがあなたのサイトは「コンタクトレンズ」という分野のエキスパートだと認定してくれるようになり上位表示への道がひらけます。

検索数が多いキーワードだけを選んでページを作ることや、自分が書けるキーワードだけを選んでページを作ることは避けてください。その分野のエキスパートだと認めてもらうためにはその分野における幅広いテーマのページを作らなくてはなりません。

以上が現時点でのコアアップデート対策の4つの柱です。

1つ1つを点検し、次のコアアップデートが実施される数カ月後までに間に合うように早急に改善を始めて下さい。

それが終わったときは検索順位が回復するだけでなく、誰が見てもこれまでにない素晴らしいサイトが出来上がっているはずです。
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