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2019年12月31日
【解説】コアアップデートで検索順位が落ちたサイトの5つの共通点と復旧対策
2019年12月31日
前回のブログ記事ではコアアップデートで順位が落ちたページの共通点を2つ解説しました。
今回はさらに他の共通点が明らかになりましたので解説し、コアアップデートで検索順位が落ちたサイトの復旧方法を提案します。
御社のサイトがこれらの共通点のどれかに該当しているかを確認して、心当たりのある点があるならすぐに改善して下さい。
《共通点3》商品・サービスのことではなく、その提供者のことばかりを書いているページ
上位表示を目指している目標キーワードが商品・サービスに関するものの場合、例えば、「表札 通販」だとか、「矯正歯科 新宿」などの場合は上位表示を目指すページにはそれらの商品・サービスに関するコンテンツのみを載せると上位表示しやすくなります。
反対に、その提供者のことばかりを書いているページ、例えば、表札通販サイトの場合、そのネットショップの店長の自己紹介やスタッフの紹介、あるいは新宿にある矯正歯科の院長やスタッフの挨拶が長文で書かれていたりすると検索順位が落ちやすくなります。
その理由は、検索ユーザーのクエリ(問い=検索キーワード)は商品やサービスのことについてなのに、ページ内にそれとは直接関係の無いそこで働く人達の事柄が書かれていると検索ユーザーのクエリとの関連性が低いコンテンツだとGoogleのアルゴリズムが認識してしまうからです。
実際に私のクライアント企業の中で、コアアップデートが実施されるまでの長い間、「(業種名)経営」というクエリで、1位の座を守ってきたWebページがありました。ところがコアアップデートを経て、突如として20位くらいに落ちてしまったのです。
今でも覚えていますがそのトップページには、目立つ特徴がありました。それは「(業種名)コンサルタント」の紹介がたくさん書き込まれていたことでした。コンサルタントの写真が10枚くらいも貼り付けてあり、写真をクリックするとプロフィールページに遷移するように構成されていたのです。
横3列×縦3列の構造なら、9人分の紹介ということになります。
しかし、「(業種名)経営」を探しているユーザが、各コンサルタントの紹介をいきなり読みたいとは思わないでしょう。
【検索順位が落ちたページの例】
そうではなく、↓のどちらかを探しているはずです。
・(業種名)経営の方法・説明
・(業種名)経営を支援する企業の情報
このような、商品やサービスの提供者のことを書いてしまいやすい業界には次のものがあります:
・コンサルタント
・病院・クリニック
・整体院・整骨院・治療院
・エステ・マッサージ
これらの業界の方でコアアップデート後に検索順位が落ちてしまった方は、提供者の情報は大幅にカットしてください。
その代わりに、(業種名)経営のサポートについて案内するページにつくり変えなくてはいけません。
ただし、この傾向が当てはまらない業界もあります。たとえば、弁護士のような士業がその典型です。また、家庭教師センターのサイトも例外です。これらのサイトでは、その提供者(弁護士や家庭教師)の情報をたくさん書いてあっても上位を守れています。
これらのサイトの場合は、検索ユーザが「提供者の人柄や実績を知りたい(=それを確かめないことには、依頼をする気になれない)」、と願うことが多いからだと思われます。もっというと弁護士業の場合の商品は弁護士そのものであり、家庭教師センターにおいても家庭教師が商品そのものだからだと考えられます。
コアアップデートに対応するためには、検索ユーザーがそのクエリで検索した瞬間、長くても最初の60秒くらいの間に「何が見たいのか?」を考えてそれだけをページに載せて、それ以外の情報はゼロか、極力ゼロに近づけるようにしてください。それをやり抜いた時にクエリとの関連性が高いとGoogleが判断してそのページの検索順位を高めてくれるようになります。
《共通点4》ユーザが知識ページを探しているのに、商品・サービスの宣伝を多く内包しているページ
ユーザの検索意図が「知識・情報を教えてくれるページを読みたい」という場合は、「その知識・情報を無料で提供するページ」にしないと、上位表示できなくなってしまいます。ページコンテンツが、ほぼ100%その知識を得るための解説で占められている必要が出てきたのです。
「無料お役立ちコンテンツ」と「セールスコンテンツ」は、分離させることがポイントです。
そうしないと無料お役立ちコンテンツを見に来ている人にとって中途半端にセールスコンテンツがあるページは中途半端な存在になりますし、セールスコンテンツを見に来た人はセールスコンテンツを見たいだけなのに中途半端に無料お役立ちコンテンツがあると中途半端な存在になってしまい、結局誰も満足させることの出来ない中途半端なページで終わってしまうことになります。誰も満足させることの出来ないページをGoogleは決して上位表示させるようなことはしなくなったのです。
《共通点5》本文部分はクエリへの的確な答えになっているものの……、サイドメニューのサイト内リンク等が、クエリとの関連性が低いページ
検索ユーザーもGoogleのアルゴリズムも、各Webページの本文を読むと同時にサイドメニュー等にも目を向けます。
そのため、それらサイドメニューにも、クエリと関連性が高いコンテンツやリンクを含めたほうが上位表示に貢献します。サイドメニューにサイト内リンク等を並べるなら、クエリとの関連性が高いリンクばかりになるようにすべきです。
サイドメニューの他、ヘッダーメニューやフッターメニューも同様です。関連性が低いページへのリンクはできるだけ減らしましょう。
【☓ 上位表示しにくいページのレイアウト】
【○ 上位表示しやすいページのレイアウト】
《共通点6》2種類以上の検索意図を同時に見たそうとしているページ
ひとつのWebページで、何種類ものキーワードを設定してまとめて検索上位を狙おうとする人が大勢います。しかし現在は、それをすると中途半端なページになってしまう確率が高いです。どちらの検索ユーザにとっても、あまり満足できないコンテンツに仕上がってしまう恐れが強いのです。
※たとえば、クエリが「税理士」というビッグキーワードの場合、検索ユーザの意図は数種類に分かれるでしょう↓
検索意図1:税理士事務所を探している
検索意図2:税理士という仕事・職業について知りたい
検索意図3:税理士の資格を取るための情報を欲しい
このようなケースで、↓のようなページ構成を選択して、あとから後半のコンテンツを1000文字以上も追加した〜、という事例がありました。
しかし10位以下にダウンしてしまいました。上位に復活するために、せっかく追加したコンテンツをカットしないといけませんでした(対策を実施した翌月に復活したということがわかりました)。
「税理士」というクエリだからといって、「税理士事務所」と「税理士とは?」といった系統の異なる情報コンテンツを同一ページに収めることは危険なのです。
《共通点7》流動コンテンツが多いページ
流動コンテンツをわかりやすく説明するなら、いわゆるニュースサイトのトップページや、カテゴリページをイメージしていただくとよいでしょう。Yahoo!ニュースのようなポータルサイトのほか、日経新聞のオフィシャルサイトや東洋経済オンラインあたりが良い例です。
ニュース記事は毎日新しいものが生まれ、サイトに追加されていきます。そのためニュースサイトのトップページやカテゴリページは流動コンテンツばかりになってしまいます。
【流動コンテンツが多いサイトの例】
流動コンテンツが多いと、ユーザやGoogleのクローラーがアクセスするたびにページ内のリンクが大量に入れ替わってしまうことになります。それが検索順位を非常に不安定にします。これを避けるには流動コンテンツをページから減らすか、流動コンテンツではなく、固定コンテンツが多いページの上位表示を目指すというように方針を変更する必要があります。
本物のニュースサイトや報道関係のサイトならそうなるのは仕方ありませんが、それ以外のサイトで流動コンテンツばかりのページを造り上位表示を目指すことは避けましょう。
コンテンツやリンク類の大部分を固定させるべきです。全部の固定は不可能でしょうが、流動コンテンツは全体の20%以下(たとえば、「新着情報」のリンクが5件くらいあっても、悪影響はまずないです)に抑えましょう。
【ページの一部に流動コンテンツがあるがその他は固定コンテンツが充分にあるサイトのレイアウト例】
以上が、コアアップデートで順位が落ちたページの共通点と改善案です。
次回の記事でも引き続きコアアップデートの復旧対策について提案します。
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