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2018年12月

Facebook検索の順位はどのように決められるのか?Facebookが検索アルゴリズムを公表

2018年12月04日

Facebookが検索のアルゴリズムを解説する動画を発表しました。
『How Facebook Search Works, in Under Two Minutes』
『2分でわかるFacebook検索の仕組み』
(2018年11月30日)


この発表によると:

● Facebook検索はFacebook内でのユーザーの行動によって大きく影響される

● Facebook以外でのユーザーの行動は影響しない

● Facebook内でのユーザーの行動には次のものが含まれる:

(1) ユーザーの友達がどんな記事をシェアしたか?


(2)ユーザーがフォローしているFacebookページ


(3)ユーザーが参加したFacebookグループ


(4)ユーザーが気に入ったイベント、フォローしたイベント


(5)ユーザーがニュースフィード内で何を見て、触ったか?


(6)ユーザーがプロフィールに掲載した情報


(7)ユーザーがどこにタグ付けをしたか?


(8)過去の検索履歴


(9)Facebook全体での記事、ページの人気度、検索履歴、投稿の傾向


などがFacebookの検索順位を決めるということです。

このことは一人ひとりのユーザーが異なった検索結果を見ているということを意味します。

究極の個人にカスタマイズされた検索エンジンだと言えます。

こうした検索エンジン内で上位表示するために企業の広報担当者に求められるスキルは:

1、今の自社のマーケケットにおいて何が求められているかを知ること

2、見込み客が何に困っているのか?何に悩んでいるのかを敏感に感じ取る力

3、様々な記事を投稿して何が最も反応が良いのかを知る検証力

4、その時々のトレンドを反映する柔軟性

などです。

Web検索エンジンのGoogleと比べるとFacebookの検索エンジンの凄さは、ユーザーの行動履歴からユーザーのニーズを検知して最適な検索結果を返す力です。

Googleも近年、ユーザーの行動履歴というデータを活用してどのWebページが人気があるのか、クエリ(検索キーワード)と関連性があるのかを突き止めて検索順位に反映するようになっています。

現実に、今年の8月1日にGoogleが実施したコアアルゴリズムのアップデート以降は:
(1)平均ページビューが多い
(2)サイト滞在時間が長い
(3)直帰率が低い

といういわゆるユーザーエンゲージメントが高いWebページが飛躍的に順位アップしています。そしてその一方でそれらの数値が悪いサイトの順位が大きく下がり、Googleからの流入が激減しています。

Googleも競合であるFacebookをかなり意識しているはずです。

今後益々、ユーザーエンゲージメントが高いコンテンツ作りがサイト運営者に求められます。

Google検索で圏外になってもマップ部分で上位表示されていれば集客に影響は無い!?

2018年12月17日


このところセミナー受講者や会員さんから相談を受ける中でGoogleの口コミ(レビュー)に関する相談や情報提供が増えています。

一例を挙げると、8月が9月のGoogleのアルゴリズムアップデートの後にGoogleでの検索順位が激しく落ちたのに集客にあまり影響がなかったという方がいました。

そのお店はGoogle広告も使っていないのに何故なのか、詳しく状況を確認したところGoogleマップでは引き続き上位表示しているのでそこから問い合わせや来店につながっているからだということがわかったのです。

考えてみると飲食業や病院、整体院などの来店型ビジネスの場合、サイトを見るユーザーの多くはスマートフォンで見るため自然検索でたとえ1位表示されたとしてもその上にはリスティング広告が最大4件表示され、その下にはGoogleマップの上位3件のデータが表示されます。

その場合自然検索で1位表示していても検索結果の上から数えれば実質7位でしかありません。



PC版のGoogleでしたらユーザーは一度に上下左右たくさんの情報を見ることが出来ますし、クリック1つで画面の下を見ることが出来ます。

しかし、スマートフォン環境ではユーザーは上から順番に画面を擦って下にスクロールするので1件1件の情報が目に入ってきます。

そうなると自然検索の1位とそれ以下のサイトの情報を見る前に自分が探しているお店の基本的な情報や連絡先、広告欄では魅力的なキャッチフレーズが目に入るのでサイトへのリンクをクリックする確率が高くなるはずです。

こうした理由により、モバイル時代の集客にはジャンルによっては自然検索での上位表示よりも、Googleマップでの上位表示のほうが集客に貢献する可能性があるのではと思われます。少なくとも、自然検索と同じくらいGoogleマップでの上位表示は企業の集客を左右する最重要課題の1つになりつつあります。

問題は何をすればGoogleマップで上位表示してGoogleの検索結果画面の上部に表示される地図枠(最大3件)に表示されるかです。

これまでの研究と実証実験の結果明らかになってきたことは「Googleレビューの数を増やすこと」です。



Googleレビューの数を増やすことは簡単なことではありません。

そのため手っ取り早く口コミ投稿を増やすために口コミ投稿業者を利用しようとする人もいるでしょうが、これはGoogleによって完全に禁止されています。

Googleレビューへのやらせ口コミが発覚したらアカウントが停止されて半永久的にGoogleマップに表示されなくなるだけでなく、刑事告発されることもあります。すでに米国では刑事告発と多額の損害賠償請求の事案が複数発生しています。


実際にGoogleマップに表示されるGoogleマイビジネスのヘルプページにある「マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー」にははっきりと:

『Google マップを使って他人を欺くことは許可されません。不正なコンテンツ、虚偽の表示や説明もこれに該当します。
他の個人や企業、組織を代表する権限がない場合は、コンテンツをそれらの個人や企業、組織に関連付けて表示してはいけません。
Google は、Google の代理である、または Google に雇われているなどの虚偽の主張をする投稿者に対して、コンテンツの削除やアカウントの停止、その他の法的な措置を取る権利を有します。』


と書かれています。



このような理由から、Googleマップ(Googleマイビジネス)のレビューを増やすには自社が主体的に集める他はありません。

しかし、Googleは「マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー」にある「各フォーマットに適用される要件」で次のような警告を発しています:



『クチコミの謝礼としてお金を渡したり、受け取ったりしないでください。』
『顧客から大量のクチコミを募ることはしないでください。』


金品を渡すことによって口コミを増やすことはやらせ口コミになるということです。金品をもらった側は恩義を感じてネガティブな口コミは書きにくくなります。もしかしたら金品を渡すお店側がその口コミをチェックする体制があるということを暗示すればなおさらネガティブな口コミは書きにくくなり、同時にポジティブな投稿を強要する結果になる恐れもあります。

Googleで検索すると実際には複数の企業がサイト上で大々的にGoogleレビューへの投稿をお客様に依頼し、そのお願いの文章の最後のほうに「レビューを投稿していただいた方には粗品を進呈します」と言っているところがあるようですが、これがGoogleに密告でもされたら大変な事態になるでしょう。

では金品を渡さなければ大々的に口コミを募っても良いのかというとそれも禁止されていますので、メールを既存客に出したりGoogleレビュー投稿依頼のDMを打つことも許されません。これはWeb上で行われることではないので、バレにくいかもしれませんが、これもGoogleに密告されるリスクがあります。

ではどうすれば良いのかというと店舗でGoogleレビュー投稿をお願いするチラシかカードを用意してお店の人が一人ひとりに投稿の依頼をすることです。

誰に対してもそうするというもではなく、商品やサービスに明らかに満足をしてくれたと思った人にだけ依頼すると良いでしょう。
実際に私も以前海外旅行のときに現地のツアーガイドの方に別れ際に「ツアー紹介サイトに書き込まれるレビューの投稿数が集客を左右します。鈴木さんはIT業界の方なのでレビューの書き方もご存知でしょうからレビューを投稿していただけないでしょうか?」と頼まれたときは、ホテルに帰ってすぐにレビューを書いたことがあります。もしそれがGoogleマップのレビューでも私はサービスにとても満足していたので口コミを投稿していたと思います。

ただ誰もがレビューを投稿する方法を知っているわけではないので、そうしたネットに不慣れな人のために投稿の手順を解説するチラシかカードを作っておいてそれを渡すのも良いでしょう。

下の図は私が自分のセミナーで紹介しているネットに不慣れな人に渡すためのチラシの例です。



もしも、お客様が投稿の仕方がわからないと言ったらば「もしよろしければ投稿画面が開くように私がお手伝いしましょうか?」と言えばレビューを書き込むことが可能になるはずです。こうしたことは厚かましいように聞こえるかもしれませんが、もしかしたらお客様がレビューの投稿方法を教えてもらったことで喜んでくれるかもしれません。

このようなレビューを増やすという作業は最初は途方もないことであり、馬鹿らしくも感じるかもしれませんが、今、レビューを増やす企業努力をしないということは昔で言えば「ホームページを持たない企業はこの世に存在しないも同じ」というくらい競合他社に遅れを取ることになり、将来挽回不可能なくらいの差をつけられるリスクがあるのではないでしょうか?

ぜひ、少しでもGoogleマップからの集客を成功させたい方、Google検索で自社サイトの順位が下がっても大きな打撃を受けたくない方、そして広告費を削減したい方は、邪道ではないやり方、王道のやり方でGoogleレビューを増やす取り組みをスタートして下さい。

Googleがモバイルファーストインデックス適用の進捗状況と適用の確認方法を発表

2018年12月25日

Googleが米国のウェブマスターブログで、『全世界の検索結果ページにおいてインデックスしたWebページの半数以上にモバイルファーストインデックスを適用した』(today, we're happy to announce that we now use mobile-first indexing for over half of the pages shown in search results globally.)(201812月19日)
https://webmasters.googleblog.com/2018/12/mobile-first-indexing-structured-data.html

ということを発表しました。

2018年3月からGoogleがモバイル版サイトを中心に評価してモバイル版Googleだけでなく、PC版Googleの検索順位を決定するという新方式であるモバイルファーストインデックスの適用をスタートして約9ヶ月を費やして、ようやくGoogleが50%のモバイルファーストインデックスの適用作業を終えたということになります。

今回の発表によるとGoogleは次の3点を提案しています:

1、モバイルファーストインデックス適用状況の新しい確認方法


モバイルファーストインデックスの適用作業を終えた時に新型サーチコンソールの管理者宛に通知をしているが、次の手順でも自サイトにモバイルファーストインデックスが適用されたかどうかを調べることが出来るということです:

(1)「URLの検査」を選択



(2)調査したいサイトのURLを入力



(3)「カバレッジ」を選択



(4)「ユーザー エージェント」が「スマートフォン用 Googlebot」になっていればモバイルファーストインデックスが適用されている

モバイルファーストインデックス対応しているので未だGoogleから通知をもらった覚えが無いという方はこのやり方でチェックしてみて下さい。

2、PCサイトに構造化データがある場合はモバイルサイトにも含める


構造化データを使うとGoogleの検索結果ページに自サイトのエクストラな情報を表示することができますが、PCサイトに構造化データがある場合はモバイルサイトにも含めることを忘れてはならないということです。



3、PCサイトのページ内に画像のALT属性テキストがある場合は、モバイルサイトのALT属性テキストにも含める


これもよくあるミスですが、PCサイトのページ内に画像のALT属性テキストがある場合はGoogleはそこにあるテキストを画像の意味の手がかりとして利用しています。それはモバイルサイトにも言えることです。PCサイトのページ内に画像のALT属性テキストがあるのに、モバイルサイトのALT属性テキストに入れ忘れがあるかを確認してあるようならばPCサイトのページ内にあるものと同じテキストを入れるようにして下さい。

ほとんどの方が自サイトのモバイルファーストインデックス対応を完了していると思いますが、過去数年間Googleは全サイト、全ページをモバイル対応するように要求しています。

しかし、現時点でも中途半端なモバイル対応しかしていないのに、モバイル対応していると思っているサイト運営者がいます。

モバイル対応をきっちりとするためには今回Googleが提案している構造化データやALT属性テキストの書き忘れ以外にも:

(1)PC版サイトと同数のページをモバイル版サイトにも実装する
→ サイト運営者の中には今でも未だモバイル版サイトを軽視していて、PC版サイトと同じだけのページをモバイル版サイトに設置するのは面倒だとか、費用が無駄だと思っている人がいます。

モバイルファーストという大方針をGoogleが取るようになった今、モバイル版サイトを軽視する態度は自滅行為です。モバイルファーストインデックスを適用されたサイトが日に日に増えている中、今最も注力すべきはモバイル版サイトのほうです。

PCサイトとモバイルサイトにあるページ数が同数になるレスポンシブWebデザインの場合はこの問題は生じることは無いはずです。しかし動的配信や別個のモバイルサイトを持つという方式をとったサイト運営者はPCサイトにあるページと同数のページがモバイルサイトにあるかを確認して不足しているようならすぐにページ数を揃えて下さい。そうしないと本来たくさんのページがあるサイトでもページ数が少ないとみなされたり、検索にかからないページが出てきて大きな機会損失を被ることになります。

(2)PC版サイトのコンテンツとモバイル版サイトのコンテンツを同じにする
→ PCサイトとモバイルサイトのページ数が同数だからといって完璧とは断言できません。PCサイトのページにある文字数とモバイルサイトにあるページの文字数が大きく違っているとハンディが生じる恐れがあります。

例えば、PCサイトのトップページには1000文字あるのに、モバイルサイトのトップページには800文字しかないということは差分の200文字はモバイルファーストインデックスが適用されるとGoogleが評価してくれなくなる可能性があります。

このハンディを避けるためにはPCサイトとモバイルサイトのページの文字数を同じか、ほとんど同じにすることです。

ただし、PCサイトのページに同じ文章が複数箇所に書かれている場合は、それら重複している文章をモバイルサイトのページでは省いても良いでしょう。しかし、モバイルサイトのページで省く文章がオリジナル文章の場合は削除すべきではありません。

このことはサイト内リンクについても言えます。例えば、PCサイトのトップページにはサイト内にある他のページへのリンクが70個あるのに、モバイルサイトのトップページにあるサイト内リンクが50個しか無ければ、省かれたリンクのリンク先ページの重みが下がりGoogleからの評価が下げられてそれらのページが上位表示しにくくなり、Googleからの流入(アクセス数)が減りGoogleによるサイトの評価が下がるリスクがあります。

これもページ内の文字と同様にリンク先が重複しているリンクならば省いても問題は無いはずです。しかし重複していない場合は大きなマイナスになるはずですので、サイト内リンクをなるべく減らさないようにして下さい。

必ず自社で運営している全てのサイトの全てのページを中途半端なモバイル対応ではなく、完全なモバイル対応することを徹底して下さい。

Googleはこれまで以上に完全なモバイルファーストインデックス対応を求めてきています。

Googleが、検索ユーザーにとっての快適な体験の提供を追求する今、このことが今のSEOでは最重要課題であることを忘れないで下さい。


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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

 鈴木将司

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