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2018年08月10日

8月1日のGoogleコアアルゴリズムアップデートは医療・健康サイトだけに影響したのか?

2018年08月10日
最終更新日:2019年4月13日



2018年8月1日にGoogleが実施したコアアルゴリズムのアップデートの影響で検索順位が落ちてしまったサイトが多数あることがわかってきました。

海外のSEOニュースサイトでは医療・健康関連のサイトの多くに影響が出た、つまり順位が落ちているサイトが多いというニュースがあります。


【参照元】
Google Medic Update Complete But We Are Seeing New Search Fluctuations
『Googleが医療アップデートを実施完了。しかし新たな順位変動を確認』

https://www.seroundtable.com/google-medic-core-algorithm-update-done-26185.html


この記事によると順位変動が報告されたサイトのジャンルは医療・健康関連ばかりだということです。そのためこの記事を書いたBarry Schwartz氏は今回のコアアルゴリズムアップデートを「Medic Update(医療アップデート)」と名付けました。(日本では現在、健康アップデートと呼ぶ人たちもいます)

しかし、実際にこの日本で順位が落ちたサイト運営者からの話を聞くと順位が落ちたのは医療・健康関連のサイトだけではないことがわかります。

8月1日のGoogleコアアルゴリズムアップデートが実施されていない私のところには非常に多くの相談、質問が来るようになりました。私の個別コンサルティング先や会員企業の中で今回のアップデートの影響で順位が落ちたと報告が来た業界は:

医療(病院、クリニック、歯科医院、医療雑誌)
健康(整体・治療院、健康食品)
美容(コスメ、エステ)
教育(語学学校、資格専門学校、学習塾、コンサルティング)
物販(既成品販売、中古品販売、オーダーメイド品販売)
物品買取(高級品買取)
不動産(賃貸、買取)
求人


というように多岐に渡ります。

ですので、医療健康業界だけに影響があったアルゴリズムアップデートでは無いことは確かです。

しかし、それでも傾向としては相談の半数は確かに医療・健康業界というような人の命や健康に影響を与える業界です。

問題は検索順位が落ちたWebページはどのようなページかです。

私のところに相談がきたWebページを思い出すと明らかに1つの共通点があります。

それは、検索キーワードに対して的確な答えを提供していないページの順位が下がっているという点です。

反対に今回の変動で順位が上がったWebページは検索キーワードに対して的確な答えを提供しているところばかりです。

医療や健康業界の方が狙っているキーワードの多くが病名、症状名、薬品名など専門用語です。

専門用語で上位表示するには方法は1つしかありません。

それは難しい専門用語を素人でもわかりやすいようにシンプルに解説することです。

今回の変動で順位が上がったWebページは見事それを実践しているところばかりです。

反対に順位が落ちたWebページはそれが全く出来ていません。

何故でしょうか?

それは・・・

1、無理に文字数を増やそうとして余計なことがたくさん書かれているから
→ 2年くらい前のGoogleでは文字数が多いWebページの順位が上がっていたのでそれに対応するために自分も文字数を増やした人が大勢います。しかし、そうしたテクニックは必ずGoogleが無効化するアルゴリズムを導入するのがGoogleSEOの歴史です。むやみに文字数を増やしている方は検索キーワードに対しての的確な答えでない部分を見つけて削除してください。そして検索キーワードに対しての的確な答えをより補強するための関連性の高いコンテンツを追加してみて下さい。

2、自分が書きたいことをたくさん書いているから
→ 現在のSEOの非常に難しいところは、サイト運営者、サイト運営企業が書きたいことを書けば書くほど検索順位が落ちるというジレンマです。何故そうしたことが起きるのかというと、多くの場合、読者が知りたいことと書き手が言いたいことにはズレがあるからです。売れている雑誌を想像してみて下さい。編集者が個人的に書きたいこと、雑誌社がスポンサーのために書かなくてはならないことばかり書かれている雑誌が売れているでしょうか?そうではないはずです。実際には読者ニーズを敏感に、的確につかみ、そのニーズを満たすために全力を尽くして記事を書いている雑誌こそが売れている雑誌のはずです。テレビ番組も同じはずです。若くて優秀な人から見ると今のテレビ番組はつまらなくなっていると感じるはずです。しかし視聴率の高い番組は優秀な番組プロデューサーが視聴者の属性、ニーズを的確につかんでそのニーズを満たす内容になっているはずです。

このように専門用語で上位表示するためには己の言いたいことを抑えて、読者が何を、どのように知りたいかだけに集中してシンプルな構成の記事を書く必要があるのです。

シンプルな構成とは実際にGoogleで上位表示しているページを見ると:

・XXXXXXってなに?

・XXXXXXにはなんでなるの?

・XXXXXXにはどんな治療をするの?

というものや

・XXXXXXとは

・XXXXXXの原因

・XXXXXXの治療

というようなパターンになっていることがわかります。

【アルツハイマー病 での検索結果の例】



このように自分が書きたいことを書くのではなく、読者が知りたいことを予測して、そのニーズだけを「その時」満たすような内容のページに改善すれば今回のアルゴリズムアップデートは克服出来るはずです。

先程は、売れている雑誌や人気TV番組の例を出しましたが、さらに言えばサイト運営者が書きたいことを書きたいだけ書いているWebページは、自分が書きたいことを書きたいだけ書いた自費出版の自叙伝のようなものです。

本人は楽しく読めるでしょうが、世の中のほとんどの人が読んでくれないという商業ベースでは失敗ということになります。

書くこと、文字数を増やすこと、ページを増やすことを目的にしたらSEOは絶対に失敗します。

商業ベースで成功させることに集中すれば成功できるようになるはずです。

今回のアルゴリズムアップデートは非常に不本意なものでしょう。しかし、それにより私達はまた強くなり、より高みに登る能力を獲得するはずです。


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