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2017年02月03日
【速報】Googleが日本語のキュレーションサイトを狙い撃ちに!
2017年02月03日
Googleが本日サイトのコンテンツ品質に関するアルゴリズムの変更を公式ブログで発表しました。重要ポイントとしては:
1、『今週、ウェブサイトの品質の評価方法に改善を加えた』
2、『今回のアップデートにより、ユーザーに有用で信頼できる情報を提供することよりも、検索結果のより上位に自ページを表示させることに主眼を置く、品質の低いサイトの順位が下がる』
3、『オリジナルで有用なコンテンツを持つ高品質なサイトが、より上位に表示されるようになる』
という3つです。
(出典)https://webmaster-ja.googleblog.com/2017/02/for-better-japanese-search-quality.html
今回のコンテンツの品質に関する評価方法の改善は海外では発表されておらず日本だけの実施だと思われます。
何故、日本だけなのでしょうか?
1つ考えられる原因はDeNA社が運営していたWelqやMery等のキュレーションサイトが著作権の問題やその内容の信憑性に問題があるキュレーションサイトを運営しており昨年12月にそれらのサイトを閉鎖したという事件があったからだという可能性があります。
これはあくまで推測でしかありませんが、この日本でも他のサイトからおいしいところだけをとってコンテンツをリライトしただけの「合成サイト」がたくさんあるため、そうした品質の低いコンテンツをGoogleのユーザーに見せなくするためだと思われます。
理由が何であれ、はっきりとしたことは独自コンテンツを自社サイトに増やすこととが益々重要になったということです。
そしてもう一つは、他のサイトから情報をコピーしてリライトしただけの合成サイトを決して作ってはならないということです。
しかし、それでも不思議なことは、今でもNAVERまとめサイトを始めとするたくさんのキュレーションサイトがGoogleの検索結果上位に表示されているという事実があることです。
何故こうした一部のキュレーションサイトは今でもGoogleで上位表示されているのでしょうか?
そこにはGoogle上位表示の秘密を知る上で重要な1つの検索順位決定要因が隠されています。
それは、文字情報自体が他のサイトからコピーしたものやリライトしただけのものであっても、エンゲージメントが高いサイトならば許されるという例外事項がGoogleの検索順位決定要因にあるからです。
エンゲージメントとは「ユーザーが特定のサイトに抱く愛着度」のことです。
例えば、ある検索ユーザーがGoogleの検索結果ページ上で見つけたサイトAに訪問した時は合計1分間滞在し、その後検索結果ページに戻ってからサイトBに訪問した時は5分間滞在したとします。
この場合、サイトAよりも、サイトBの方にユーザーは長く滞在したのでサイトBに対してより強い愛着を抱いたのだと言えます。
自社サイトに訪問したユーザーの平均サイト滞在時間はGoogleアナリティクスというアクセス解析ログを見ると知ることが出来ます。
下の図は、私が運営するサイトに設置したGoogleアナリティクスのデータです。
平均1分16秒しかユーザーは滞在していません。
また、競合他社を始めとする他社のサイトのおおよその平均サイト滞在時間は競合調査ソフトを使えばある程度知ることが出来ます。
動画共有サイトのYouTubeを競合調査ソフトで調べてみると:
というように平均24分21秒もユーザーが滞在していることがわかります。
この差は一体何故生まれるのでしょうか?
最も考えられる原因は、YouTubeで動画を見ていると関連性のある動画画面の右側に出てくるのでそれをついクリックしてしまうということがあります。
他にも、動画を見終わると次の動画が自動的に再生されるのでそのまま見てしまうということも考えれます。
競合調査ソフトを使いヤフーニュースやFacebookなどを調べると、長時間ユーザーが滞在しておりエンゲージメントが非常に高いことがわかります。
NAVERまとめやその他の人気キュレーションサイトの共通点は関連性の高いリンクがページ内から多数張られていてついクリックしてしまうことがあるということです。
このように独自コンテンツが少なくても自社サイトのエンゲージメントを高めることが出来ればGoogleは例外的にペナルティーを与えることなく上位表示させるアルゴリズムを持っているのです。
その理由は、エンゲージメントが高いサイトはユーザーに好まれるサイトなのでありニーズが高いから上位表示させるべきだという思想をGoogleは持っているからです。
ただ、それでももう一つ疑問が残ります。
それは、「NAVERまとめサイト等は他のサイトを紹介するためにたくさんの外部リンクを張っているのでユーザーの離脱率が高くなってしまい、Googleからの評価が低くなるのではないか?」という疑問です。
確かにこれまでの多くの研究によると離脱率の高いサイトはユーザーが好まないサイトなので、エンゲージメントも低くなりGoogleからの評価が低くなるというのが定説でした。
しかし、昨年東京国際フォーラムで開催された全日本SEO協会の特許リサーチカンファレンスでの発表によるとGoogleの特許には「ハブ空港理論」に基づいたサイト評価メカニズムがあるということです。
下の図はそのカンファレンスで講師の郡司武さんが見せてくれた特許詳細です:
このGoogleの特許によるとGoogleは、1つのサイトからたとえユーザーが他のサイトに張られているリンクをクリックして移動しても、再び元のサイトに戻ってくれば、元のサイトにユーザーが滞在する時間だけではなく、リンク先のサイトに滞在した時間もある程度、元のサイトの滞在時間として加味してくれるということです。
つまり飛行機に例えると、ある国にあるハブ空港から飛行機が出発してハワイ空港に到着して、その後ハブ空港空港に帰ってくるまでのトータルの時間を見ているというということです。
この「ハブ空港理論」に基づきGoogleはNAVERまとめサイトにユーザーが滞在している時間とクリック先のサイトにいた時間、そして元のサイトに戻ってきて滞在した時間をすべて評価しているものと考えられます。
考えてみれば、優れたまとめサイトにあるリンクをクリックしてクリック先のサイトを見て期待通りか、それ以上のサイトに行くことが出来たらユーザーはそのまとめサイトを信頼するはずです。
そしてそのまとめサイトに戻ったら他のリンクも期待を裏切らないと思い信頼してクリックするはずです。そしてそれを何度も繰り返すはずです。
そうなるとそのまとめサイトには独自コンテンツが少ないとしても外部サイトへのリンクそのものが信頼出来る人気コンテンツとしてユーザーに思ってもらえるはずです。
そして、人気コンテンツのあるエンゲージメントの高いサイトを上位表示させるのが自らの人気を高めることを知っているGoogleはそうした優れたまとめサイトを上位表示させるのです。
以上が、何故一部のまとめサイトには独自の文字コンテンツが少なくても上位表示するのか、そのメカニズムについてです。
(よくよく考えてみるとGoogle自体がこの信頼できるリンク先を製造する世界大規模のキュレーションサイトでもあります)
では、私たちサイト運営者はどうすれば良いのでしょうか?
それは自社サイトから信頼出来る、ユーザーが見たいと思うような関連ページへのリンクを増やすことです。
つまり:
1、YouTubeのように自社サイト内にある関連ページに大量にリンクを張ること
→ それによりユーザーのエンゲージメントが高まる
2、自社サイトの内容と関連性が高い、ユーザーが見たいと思われる外部ドメインのサイトを探して自社サイトから積極的にリンクを張ること
→ 「ハブ空港理論」に基づいてGoogleは自社サイトだけではなく、そこからリンクを張ったサイトの滞在時間を加味してくれる。そしてその外部リンクがユーザーのためになるものなら元のサイトに対してユーザーは好感を抱いてくれて戻ってきてくれる
ということです。
ぜひ可能なところから自社サイトのエンゲージメントを高めユーザーとそれを見守るGoogleに高く評価させるサイト作りを推進して下さい。
これこそが新時代のSEO(検索エンジン最適化)の流儀です。
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