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2016年08月04日

GoogleがAMP実装サイトを自然結果結果ページに表示すると発表!

2016年08月04日
Googleウェブマスター向け公式ブログが昨日8月3日にスマホ版Googleについての重要な発表をしました。

それは、スマホ版Googleの自然結果上にAMP実装サイトが表示された時に「AMP」の雷マークのロゴが表示されるというものです。



これまでAMPロゴが表示されるのはニュースサイトだけが表示されるニュースサイト用のカルーセル(横にスライドする特別欄)だけでした。しかし今回は通常の自然検索結果のところにAMP実装サイトが表示された場合にもAMPロゴが表示されるようにする実験を現在しているということです。

実際に開発者用のスマホ版Googleにスマホ環境からアクセスしてAMP実装サイトが表示されるようなキーワード、例えば「EU離脱」というキーワードで検索すると下図のようにAMPを実装しているサイトはAMPロゴが表示されます。



これはあくまでも試験的なものですが、今後は一般のユーザーが使うスマホ版GoogleでもAMPロゴが表示される可能性が高くなってきました。

この発表を受けて、Search Engine Landのニュース「AMP breaks out of news into the main Google search results
But the company says that AMP pages will not receive a rankings boost.」
(Greg Sterling2016年8月2日)
『Googleが通常の検索結果上にAMP実装サイトを表示。しかし、検索順位アップには直接的に貢献はしない。』

というレポートが発表されました。このレポートによるとAMPを実装することにより・・・

(1)通常のスマホ版サイトよりも4倍ダウンロード速度が早く、データダウンロード量は10分の1以下になる

(2)AMP実装ページは表示するのに平均1秒以下しか時間がかからない

(3)AMPを実装したニュースメディアの90%はCTR(クリック率)の改善を実感している

(4)AMPを実装したニュースメディアの80%が以前より高い広告のビューアビリティー(実際にユーザーが閲覧できる状態にあったインプレッション)を達成している

というようにサイトの表示速度を極限まで早めることによりユーザビリティーの飛躍的な向上を実現しているそうです。

実際にAMP実装サイトが見れるスマホ版GoogleやFacebook等でAMP印が表示されているサイトのリンクをタップするとほとんど一瞬でページが表示され非常に快適に感じます。

現在のところ、ニュースサイトや一部の人気ポータルサイトばかりがAMP実装サイトを運営していますが、今回の動きによって一般のサイトもAMP実装サイトを持つところが増えることが予想されます。

ただし、AMPをサイトに実装するにはたくさんの制約があるため自分が望むようなサイトのデザインを実現するのは困難になります。

例えば広告を表示する場所が減ることや、表現できるデザイン・レイアウトのパターンの制限が生じるのです。

そのため複雑なレイアウトを必要としないニュースサイトや、ブログ等がAMPをサイトに実装する流れが起きるはずです。

今、AMP実装を検討すべきはシンプルなデザインでもあまり問題の無いこうしたニュースサイトや、ブログだけです。

これら2つの共通点は、ユーザーに頻繁にサイトを訪問してもらうサイトであるという点です。

つまりリピーター重視のサイトやブログは快適に閲覧が出来るAMPを実装する必要があるということです。

そうすることにより「あのサイトは見やすい」という強い印象をユーザーに与えることになり単にスマホ対応しているだけのサイトに対して差別化が出来るようになるのです。

ということで、今回の動きによりリピーター重視のサイトやブログはAMPを実装することが課題となりました。

現在のところGoogleの技術スタッフGary Illyes氏は:
「AMP is Not Currently a Ranking Factor」
(Search Engine Journal. June 23, 2016)
(AMPは現在のところ検索順位の決定要因にはなっていない)



にあるようにAMPを実装したサイトにするだけでは検索順位アップには直接貢献はしないと発言しています。

すでに米国ではニュースサイトやブログ以外でも eBay、TripAdvisor、Disney、Food Network等のオークションサイト、ポータルサイト、コミュニティーサイトなどもAMPの実装を発表しています。

恐らく彼らは従来の複雑なデザイン・レイアウトをやめてAMPの基準にある非常にシンプルなサイトデザインのスマホサイトを作るはずです。

スマホサイトは従来のPCサイトのデザイン・レイアウトと比べるととてもシンプルですが、AMPを実装するにはさらにシンプルにしなくてはなりませんのでスマホサイトのシンプル化はさらに進むはずです。

ということは結局、今回の流れの影響は・・・

1、リピーター重視のサイトやブログはAMPを実装することが課題になった

2、スマホサイトはよりシンプルなデザイン・レイアウトになるのでこの流れに対応しないと時代遅れのWebデザインになってしまう

という2点です。

変化の激しいWebの世界の中でまた一つ私達がクリアしなければならない課題が生まれました。

私たちはWebでビジネスをする限りこうした1つ1つの流れの意味を理解し、クリアしていかなくてはなりません。

それを怠った時は追いつくのに何倍もの努力をしないとならないほど競合他社に遅れをとってしまうことになります。
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