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【解説】Googleコアアップデートとは何か?2018年から2019年に立て続けに実施されたアルゴリズムアップデートの意味
2019年11月03日
2019年3月・6月・9月のコアアップデートの特徴
2018年8月1日に実施されたGoogleのコアアルゴリズムアップデート、いわゆる「コアアップデート」は、ペンギンアップデート以後のアップデートの中ではすさまじいスケールとなりました。
そして翌年2019年3月12日、6月3日、9月24日にもコアアップデートは続けざまに実施されました。
この重大なアップデートは早めに理解しないと、Webマーケティングの点で重大な支障をきたします。では深く理解するためには何が必要でしょうか? まずは、その経緯から掘り下げて学ぶことが好ましいでしょう。
コアアルゴリズムアップデートを取り巻く、海外での一連の騒動を振り返る
英語圏のSEO専門のニュースサイトにアクセスすると、ペンギンアップデート以来久しぶりとなる、検索順位が大幅に変動したことが大きく伝えられています。
【関連情報】
- 8月1日にGoogleで大きな順位変動!広範囲なコアアルゴリズムアップデートの実施を発表。順位回復の対策は?
- Googleが3月12日に広範囲なアルゴリズムアップデートを実施!
- Googleが6月のコアアルゴリズムのアップデートを予告!
- Googleが9月24日にコアアップデートの実施を発表!3月・6月・9月と3ヶ月おきにコアアップデートを連続実施
ペンギンアップデートが実施されたのは、2012年4月のことでしたから、6年ぶりの大変化だったことになります。あのときは、不正な被リンクを増やしたりキーワードを過度に使うことで順位を上げてきたサイトの順位が一気に突き落とされたのですが、今回のコアアルゴリズムアップデートも、それに近いスケールで順位が入れ替わってしまったのです。
8月1日を境に、何割も順位および流入が上がったサイトもあれば下がったサイトもあることが、グラフから容易に読み取れます。
コアアルゴリズムアップデートを取り巻く、国内での一連の騒動を振り返る
日本国内においても、コアアルゴリズムアップデートの影響はけた違いでした。最もその影響が大きかったジャンルとそうでもないジャンルに分かれています。
8月1日以後、順位が大きく変わったWebサイトの特徴を探すと、次のようなジャンルで変動が相次いだことが判明しました。
・整体院・治療院
・病院
・歯科医院
・漢方薬局
このため、しばらくの間は「医療関係のサイトが順位変動の対象になったらしい」という噂話がネット上でよく流れていました。
実際にその噂は的外れだったわけではありません。海外のSEOニュースサイトが、その憶測を裏付けるデータを発表しています。
これらのデータが物語るのは、健康や医療関係のサイトに対していちばん影響が大きかったということです。しかしこれらのデータは、それら以外のサイトも、影響を受けていることを報告しています。総括するなら、コアアルゴリズムアップデートの影響を受けた業界はとんでもなく多かったということになるでしょう。
さて国内におけるコアアルゴリズムアップデートの影響が顕著だった業界を集計すると? これまでの情報を総合すると、次のようになります。
・医療(病院・クリニック、歯科医院、医療雑誌)
・健康(整体・治療院、健康食品)
・美容(コスメ、エステ)
・教育(語学学校、資格専門学校、学習塾、コンサルティング)
・物販(既製品販売、中古品販売、オーダーメイド品販売)
・物品買取(高級品買取)
・不動産(賃貸、買取)
・求人
やはり、日本国内でも海外と同様の特徴があることは間違いなさそうです。
したがって、あらゆる業界で自社のWebサイトを振り返って、コアアルゴリズムアップデートの影響から脱出する方法を探さなくてはならない、ということになります。
コアアルゴリズムアップデートに関する、Googleの公式発表の内容とは?
コアアルゴリズムアップデートに関するGoogleの声明を振り返ると、興味深い推察が可能となります。
今後のSEO施策およびWebプロモーションの方針を激しく揺さぶる、重大な教訓が見えてくるのです。その詳細を解説します。
Googleの公式声明と、そこから浮かび上がる今後のSEOの行方とは?
Googleはこれまで、「SearchLiaison (@searchliaison)」というTwitterアカウント(https://twitter.com/searchliaison)で重要なアップデートについて発表してきました。
コアアルゴリズムアップデートのときも(翌日の8月2日付でしたが)声明をリリースしています。
Twitterでは字数制限があるため、対策等はもちろん発信しづらいのですが……、その代わりに「3月に発信したアドバイス内容を参照するように」というメッセージを出している模様です↓
『今週、当社では広範囲なコアアルゴリズムのアップデートを実施しました。これまでコアアルゴリズムのアップデートは年数回実施されています。当社のこのコアアルゴリズムのアップデートへの対策のアドバイスは3月のものと同じです。詳細は
https://twitter.com/searchliaison/status/973241540486164480
を御覧下さい。』
"This week we released a broad core algorithm update, as we do several times per year. Our guidance about such updates remains the same as in March, as we covered here: https://twitter.com/searchliaison/status/973241540486164480 …"
実は、2018年3月から4月にかけてもGoogleは、アップデートに踏み切っていました。ここで海外のSEOニュースサイト「Search Engine Land」の公開内容に目を向けてみましょう。
『Googleが検索順位を決めるコアアルゴリズムのアップデートを実施。
GoogleがSEO業界内で推測されていたアルゴリズムアップデートを認め、今回のアップデートに対して検索順位が落ちたサイトのサイト管理者が出来ることはないと発言』 (2018年3月12日)
"Google confirms core search ranking algorithm update
Google acknowledged the suspected update but says there is nothing
webmasters can do to fix their sites if they dropped in rankings."
何よりも要注目な部分は? やはり、
・今回のアップデートに対して検索順位が落ちたサイトのサイト管理者ができることはない
というくだりではないでしょうか!?
これまでのGoogleの法則によると、大きなアップデートの際は何かしらのヒントをくれたものでした。しかしこのときは、何もヒントらしいことは出していません。
Googleがあえて、できることがないと表明した理由は、
「検索キーワードとの関連性が低いWebコンテンツの順位を下げる決定を下したため」
と推察できました。
それからわずか1ヶ月経つと、また新たなニュースが飛び込んできました! 今度は、前回とはまた異なるSEOニュースサイト「Search Engine Journal」の発表です。
『Googleのジョン・ミュラー氏は3月7日のアルゴリズムアップデートは品質が低いサイトをテーゲットにしたものではなく、むしろコンテンツと検索キーワードとの関連性をターゲットにしたものだと発言した)』
Google’s John Mueller has confirmed the March 7th algorithm update did not necessarily target low quality sites. Rather, it had more to do with content relevance.
● 検索キーワードとの関連性が低いコンテンツがあるサイトの順位を落とす
● コンテンツと検索キーワードとの関連性をターゲットにした
やはり、Googleのユーザが検索したキーワードと、Webコンテンツの関連性がカギを握っていると結論せざるを得なくなったのです。
1.関連性が高いと?
→検索順位が上昇する
2.関連性が低いと?
→検索順位が下降する
したがって、自社のWebページの検索順位を高めたいなら、ユーザが好む検索キーワードとの関連性が高いWebコンテンツを用意しないといけないのです。
少し品質を上げたり文章を追加したりするだけでは、何も起こせないのです。
現代のGoogleの上位表示対策の優先順位
今回のコアアップデートの実施によりGoogleで上位表示するには次の5つの対策を以下の優先順位で実施する必要が生じるようになりました。
《優先順位 1》クエリ(検索キーワード)に対して的確な答えを返すコンテンツをつくる【関連性】
実際に海外でGoogleのカンファレンスに出席すると、Googleの社員が登壇する様子を観察できますが、「クエリに対して的確なアンサーを返すページをつくりましょう」と語ることが多いですね。
※「クエリ」とは、Googleの社員が頻繁に用いる用語です。
本来は、データベースからデータの抽出や操作を行うための命令を意味する語で、「問い」や「問い合わせ」と訳されることがあります。
Google側は主に「検索ユーザが入力した検索キーワード」の意味で用いています。一般人は誰もがGoogleで検索しますが、それを「問い」と捉えるべきです。
《優先順位 2》Googleからの流入を増やす【トラフィック】
この点は、9月28日のアルゴリズムアップデート以降に強まっています。
Googleからのアクセス数を増やすには、ユーザのニーズに合わせたコンテンツを掲載したWebページを増やすことです。
※どんなコンテンツをつくったらいいか迷ってしまうときは無料で使えるツール「サーチコンソール」を用いてみましょう。つくるべきコンテンツの方向性が見えてきます。
《優先順位 3》エンゲージメントを高める【ユーザエンゲージメント】
Googleが評価するページは決まって、ユーザエンゲージメントが高いページばかり。
また「ユーザエンゲージメントが高い」ということは、そのユーザのクエリとWebページの内容が合致しており、関連性が高いという証拠でもあります。
したがって、ユーザの平均ページビューを増やすことやサイト滞在時間を長くする(直帰率を減らす)ことが大切です。
《優先順位 4》被リンクを増やす【被リンク】
外部サイトからリンクされているサイトは、そうではないサイトよりも人気があります。この点が、検索順位を高めてくれることがあるのです。
したがって、よそのサイトから自社サイトにリンクを貼ってもらって、紹介してもらうことは今でもプラスになるのです(ただし優先順位は、明らかに低下しています!)。
《優先順位 5》内部最適化をする【内部対策】
タイトルタグにキーワードを入れたり、本文中にキーワードを増やしたり〜といった施策を意味します。これは以前から行われていましたしいまだに大事な対策の一種ではあるのですが、優先順位および重要性は下がってしまいました。
今回のコアアップデートが実施される前まではGoogleで上位表示するには:
《優先順位 2》Googleからの流入を増やす【トラフィック】
《優先順位 4》被リンクを増やす【被リンク】
《優先順位 5》内部最適化をする【内部対策】
の3つの対策だけをしていれば何とかなっていました。
しかし、コアアップデートの実施により新たに:
《優先順位 1》クエリ(検索キーワード)に対して的確な答えを返すコンテンツをつくる【関連性】
《優先順位 3》エンゲージメントを高める【ユーザエンゲージメント】
という2つの対策が要求されるようになったのです。
しかもやっかいなことにこれら2つの要因を改善することは一朝一夕では出来ないのです。
このことにより表面的なテクニックを駆使するSEOの時代が終わり、検索ユーザーに好まれるコンテンツとサイトを作ることが新しいSEO対策になりました。
この流れについてこれない人たちはすでに「SEOはオワコンだ!」、「SEO対策は死んだ」と声高に叫んでいます。
私の意見を率直に述べます。
それは幼稚なSEOはオワコンになり、大人のSEOがやっと始まったのです。
今後は意識の高いSEOをしならければならないということです。最初は戸惑うかもしれませんが安心して下さい。
すでに多数のサイト運営者が意識を変えて大人のSEO、つまり検索ユーザーに好まれるコンテンツとサイトを作ることにフォーカスして結果を出しています。自力で検索順位を回復させてGoogleの自然検索結果ページからのアクセス数を増やしているのです。
【筆者のクライアントサイトのアクセス数推移の例】
これは決して危機なんかではなく、非常に大きなチャンスなのです。
何故なら表面的なテクニックやGoogleを欺くトリックのような手法で順位が上がっていたサイトが消えてくれたからです。
そして新しいSEO技術を素直に実施すればGoogleの自然検索結果ページから膨大な数の新規客を獲得出来るようになったのです。
【コアアップデートで順位が落ちたページの共通点と具体的な検索順位復旧対策】
・文字数が多すぎるページの順位が落ちた!文字数を適正なものに改善するには?
・コアアップデートで検索順位が落ちたサイトの5つの共通点と復旧対策
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