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自社名で検索しても自社の公式サイトがGoogleの検索にかからない事例が増えてきている理由とは?
2018年11月05日
2018年9月28日に実施されたGoogleのアルゴリズムアップデート以降、深刻な問題が報告されています。
それは、自社名で検索しても自社の公式サイトがGoogleの検索にかからないという問題です。
通常Googleで自社名で検索すると自社の公式サイトのトップページが1位に表示されるべきですが、トップページでは無い会社案内のようなページが20位に表示されたり、ひどい場合は、どのページもGoogle上位100位にすら入っていないという相談が増えています。
私はSEOコンサルティングの仕事をして16年になりますが、ここまでこの問題で困っている方から相談を受けたことはありません。
業界でいうと特に病院、歯科医院、整体・治療院などのサイトの運営者さんからそうした相談を受けるようになりました。
以前より稀にそうした相談はあり、次のような原因のせいでそうした問題が生じるということがわかっています。
原因1:目標キーワードの詰め込みすぎ
Googleは目標キーワードをサイトにある様々なWebページに詰め込むとそのキーワードで順位が上がらなくなるというペナルティーを与えることがあります。
例えば、「矯正歯科 横浜」というキーワードでトップページの上位表示を目指しているサイトのほとんどのページに「矯正歯科」という言葉、あるいは「矯正」または「歯科」という言葉をページ内の様々な箇所に詰め込んで不自然な書き方をするとペナルティーを受けてしまい、「矯正歯科 横浜」という目標キーワードで順位が上がらなくなります。
同時に、「矯正」という言葉が含まれる「矯正 料金」という言葉でも矯正という言葉が過剰に書かれているため上位表示しなくなります。また、「歯科」という言葉も書きすぎている場合は、「歯科医院 横浜」でも順位が上がらなくなります。
医院名がもし「横浜矯正歯科クリニック」という名前の場合、こうしたことをしてしまうと「横浜矯正歯科クリニック」で検索した時に「矯正」や「歯科」というキーワードを書きすぎているためにトップページが上位表示できなくなります。
もし皆さんの中で事業者名で検索してもトップページが上位表示できなくなっている方は、自分の事業者名に目標キーワードが含まれているかを確認してみて下さい。
例えば、「鈴木形成外科」という事業者名の方が、「鈴木形成外科」で検索しても自社の公式サイトのトップページが検索にかからなければサイト内に複数のページに「形成外科」とか、「外科」という言葉を書きすぎている可能性があります。その場合は、それらのキーワードを現在の半分くらいに極端に減らしてみて下さい。特に画像のALT属性の部分にキーワードを詰め込んでいる方が多いのでその部分も点検してみて下さい。
また、時々見かけるのが、自サイトの様々なページの様々な箇所に「鈴木形成外科では・・・」、「鈴木形成外科の特徴1」、「鈴木形成外科の特徴2」、「鈴木形成外科の院長からのご挨拶」、「鈴木形成外科へのお問い合わせ」というようにいちいち事業者名を書いてしまっており、結果的にキーワードの詰め込みになっているケースもあります。その場合は、「鈴木形成外科」という固有名詞を「当院」という代名詞に置き換えるなどして「形成外科」という言葉を減らすようにして下さい。
キーワードの詰め込み過ぎが原因の場合は、詰め込みを解消するだけで順位が復旧する可能性が高いです。
原因2:類似サイトがある
2つ目のよくある原因が、公式サイトの他に何らかの専門サイトを別ドメインで運営しているというものです。
例えば、鈴木形成外科という医院が・・・
《公式サイト》
鈴木形成外科
www.suzuki-keiseigeka.com
《専門サイト》
シニアのための形成外科ガイド
www.keiseigeka-guide.net
のように形成外科に関する2つのサイトを運営しているとします。
その場合、、「鈴木形成外科」で検索しても自社の公式サイトのトップページが検索にかからずに、シニアのための形成外科ガイドという専門サイトが検索の40位くらいに表示されてしまい、公式サイトのほうが圏外になってしまうことがあります。
その理由は、Googleは同じ事業者が同じようなテーマのサイトを別々のドメインで運営している場合、両方検索結果に出すのではなく、1つしか出さないことが多いからです。ただし、2つのサイトに書かれている文章が違ったものなら問題なく、2つのサイトとも上位表示することはあります。しかし、どちらのサイトもほとんど同じような文章がある場合、Googleはそれら2つのサイトのうち1つしか上位に表示しないことがほとんどです。何故ならそうしたことを許すと検索結果ページに同じ事業者のサイトが2つ出てきてしまい他の事業者が上位表示できなくなり検索結果のバラエティー性を失ってしまうからです。
この点に心当たりのある方は、専門サイトに書かれている文章が公式サイトに書かれているものと違っているかを確認して下さい。そして類似している箇所が多数見つかったら早急に修正をしたほうが良いです。あるいは修正することが困難なほど2つのサイトの内容がそっくりだったらば思い切って専門サイトの方を閉鎖すべきです。
そして1ヶ月から2ヶ月くらい待てば公式サイトのほうの順位が復活することが目指せます。
原因3:Googleマイビジネスを登録して公式サイトにリンクを張っていない
Googleが最近非常に力を入れているのがGoogleマイビジネスです。Googleマイビジネスには自社のサイトのURLを1件だけ表示することが出来ます。
そのURLは2つ以上のサイトをお持ちの方は、必ず自社の公式サイトのURLを載せるようにして下さい。時々、専門サイトのURLを記入している企業がありますが、そこには公式サイトのURLを入れたほうがGoogleが公式サイトとして認識してくれやすくなり上位表示に有利に働きます。
原因4:Googleから手動ペナルティを受けている
サイトに内にキーワードを詰め込みすぎたり、品質が低いコンテンツを載せるとGoogleのスタッフからサーチコンソール宛に手動ペナルティーを実施したという旨のメッセーが来ることがあります。そのメッセージを受け取った場合、問題を修正して再審査リクエストをGoogleに出し、それが認められ手動ペナルティーが解除されるまでサイトの順位は復旧しません。少しでも心当たりのある方はサーチコンソールの左サイドメニューにある「手動による対策」というところをクリックして通知が来ているかを確認して下さい。万一来ていたらそこで指示されたとおりに対処して、再審査リクエストをして下さい。それが認められたら通常数日以内に検索順位が復旧します。
【Googleからの警告メッセージの例】
【関連情報】
揺らぐネット情報の信頼性(2016年11月25日)
揺らぐネット情報の信頼性(2016年11月25日)
原因5:悪質な被リンクがあり自動ペナルティーを受けている
ごく稀なことですが、Googleは今でも悪質なサイトからリンクが多数張られているサイトの検索順位を落とすペナルティーを与えることがあります。
2016年9月から相互リンクやディレクトリサービス、ブログ等からのSEO目的のリンクを張られているサイトに対するリンクのペナルティーは与えられなくなりました。2016年9月にGoogleのゲイリーイリーズ氏はPubconという米国のSEOカンファレンスの基調講演で「不正リンクに対してペナルティーを与えるのではなく、無視することにした」と発表しました。それにより不正リンクが張られているサイトのほとんどの検索順位が復旧しました。
しかし、それでもオールドドメインをたくさん買ってサテライトサイトを作り、上位表示を目指すサイトにリンクを張っている場合や、リンクをSEO目的で販売している業者にお金を払ってリンクを張ってもらうなど悪質なサイトからのリンクに関しては未だペナルティーを与えているようです。理由は、Googleを確信犯的に欺くという悪意があるからだと思われます。そうしたペナルティーが与えられている場合は、悪質なリンクを削除するか、サーチコンソールにある否認ツールで見覚えの無いリンクだということをGoogleに申請しない限り順位は復旧しません。
https://support.google.com/webmasters/answer/2648487?hl=ja
少しでも心当たりのある方は、悪質なリンクを削除してもらうか、それが不可能な場合は否認ツールで悪質なリンクを否認して下さい。
それがGoogleによって評価されるとペナルティーが解除されて検索順位が復旧します。
以上が、自社名で検索しても自社の公式サイトがGoogleの検索にかからないという問題に対策する解決策です。これ以外にも理由がある可能性があります。
見つかった場合はまたこの場で報告させていただきます。
少しでも早く検索順位が復旧することを祈ります。
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