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Googleが3月初旬にアルゴリズムを更新したことを発表!大変動で順位が落ちたサイト、上がったサイトの違いは?

2018年03月18日

SEOニュースサイト「Search Engine Land」の報道によるとGoogleは3月初旬に広範囲なコアアルゴリズムのアップデートを実施したということです。

Google confirms core search ranking algorithm update
Google acknowledged the suspected update but says there is nothing webmasters can do to fix their sites if they dropped in rankings.
『Googleが検索順位を決めるコアアルゴリズムのアップデートを実施
GoogleがSEO業界内で推測されていたアルゴリズムアップデートを認め、今回のアップデートに対して検索順位が落ちたサイトのサイト管理者が出来ることはないと発言』
(2018年3月12日)
https://searchengineland.com/google-confirms-core-search-ranking-algorithm-update-293961

今回のニュースの詳細は:
(1)Googleは検索順位改善のために日々、1つかそれ以上のアップデートを実施している
(2)それらは局所的な改善である
(3)その他のアップデートはより広範囲なコアアルゴリズムのアップデートであり、毎年数回実施している
(4)今回の広範囲なコアアルゴリズムのアップデートにより、順位が落ちたサイトは特に何かが悪いから順位が落ちたのではなく、これまで過小評価されていた他のサイトの順位が上がったので相対的に落ちただけである
(5)そのため今回検索順位が落ちたサイトに対して実施する対策は無い


という5つのポイントです。

Googleは優秀な技術者を動員して小さなアルゴリズムアップデートは日常的に実施しており、広範囲なアルゴリズムアップデートはコアアルゴリズムアップデートと呼び、それは毎年数回だけ実施されているということです。

だから、私達のサイトの検索順位は安定することなく、毎日のように順位が変動しているのだということがわかります。

そして毎年3,4回は大きな順位変動がありますが、それは広範囲なコアアルゴリズムのアップデートのためだということです。

今回の発表でとても気になる点があります。

それは
(4)今回の広範囲なコアアルゴリズムのアップデートにより、順位が落ちたサイトは特に何かが悪いから順位が落ちたのではなく、これまで過小評価されていた他のサイトの順位が上がったので相対的に落ちただけである
(5)そのため今回検索順位が落ちたサイトに対して実施する対策は無い

の部分です。

「今回検索順位が落ちたサイトは何かが悪いから順位が落ちたのではない」ということはサイトの品質に関するアップデートではないという意味だと思われます。もしサイトの品質に問題があるサイトの順位が落ちたのならば「そのため今回検索順位が落ちたサイトに対して実施する対策は無い」ということはないはずです。

複数のキーワードで検索してどのようなサイトの順位が下がり、上がったのかを競合調査ツールのSEOスコープで調べた結果、ユーザーの検索意図と一致したコンテンツのあるサイトの検索順位が上がったことがわかりました。

ユーザーは自分の検索意図と一致したコンテンツのあるサイトを見つけた時に:

A:サイト滞在時間が長くなる
B:最初のページを見るだけではなく、そこからリンクされている次のページヘのリンクをクリックするためにページビューが増える
C:その結果、2ページ以上見るユーザーが増えて検索結果ページに直帰しなくなるので直帰率が下がる


という現象が生じます。

反対にユーザーは自分の検索意図と一致したコンテンツが無いサイトを見つけた時に:

A:サイト滞在時間が短くなる
B:最初のページを見るだけで終わるのでページビューが増えない
C:最初の1ページだけを見てそのまま検索結果ページに直帰するので直帰率が上がる


という現象が生じます。

私が長年定点観測している難易度の高いキーワードの「ダイエット」や「脱毛」などで検索した時に上位10位に表示されるサイトの変動前と変動後のサイト滞在時間、平均ページビュー、直帰率を比較したところ、それらの数値が良いサイトの順位が上がり、数値が悪いサイトの順位が下がっている傾向が高いという事がわかりました。

そのデータの一例をご覧下さい。下の図は「ダイエット」で1位のサイトのデータです:

《変動前:2017年11月19日》



《変動後:2018年3月16日》



さらに、「脱毛」で1位のサイトのデータです:

《変動前:2017年9月27日》



《変動後:2018年3月16日》



ご覧のように変動前1位だったサイトと変動後1位になったサイトの滞在時間、平均ページビュー、直帰率を比較するとそれらの数値が良いサイトが変動後1位になっていることがわかります。

SEOスコープのデータを見るとこのことは1位のサイト以外の多くのサイトにも言えることがわかりました。

今回の変動の対策は無いとGoogleのスタッフは言っていますが、品質を上げる程度では順位は改善できないというのはもっともです。

何故なら検索意図が違ったコンテンツの質をいくら高めても、それを見たユーザーは自分のニーズを満たすコンテンツではないのでそのページを見ても、すぐにGoogleの検索結果に直帰してしまうのでページビューは増えず、サイト時間も短くなるということが起きるからです。

今後の私達サイト管理者の課題は検索ユーザーが探しているテーマのコンテンツを予測して、それを自社サイトに新規ページとして追加し続けることです。つまり、読者ニーズを予測して、的確に過不足無くサイト上で提供することです。

これこそが新時代のSEOです。
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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

 鈴木将司

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