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楽天やアマゾンマーケットプレイス等のモールでは商品を売るな!名前を売れ!!

2015年05月22日
今回は前回に引き続きイオングループの4つのスローガンのうち2つ目の・・・
「都市シフト」について考えてみたいと思います。

イオンモールは元々都市部ではなく、郊外や地方で発達してきましたが、最近ではこれまで出店をしていなかった都市部に進出するようになりました。

京都駅前や岡山駅前に急遽巨大なモールが出現するようになりました。

これはネットの世界で言えば巨大ショッピングモールの楽天やたくさんの企業が出品するアマゾンを思わせます。

リアル世界のイオンモールにしても、オンライン世界の楽天やアマゾンは巨大な資本力に物を言わせ、個人商店や中小企業から顧客を容赦なく奪い取ります。

奪われた売上を取り戻すための選択肢は:

(1)自らが進んで楽天やアマゾンマーケットプレイスに出店する

(2)楽天やアマゾンでは売っていない商材を販売する

のいずれかです。

(1)の選択肢は大きなメリットと大きなデメリットがあります。
大きなメリットは楽天やアマゾンがイオンモールのように巨大な資本を投下してたくさんの人達を集客してくれることです。
自分でたくさんの広告費をかけなくてもそれらインフラを提供する側が集客をしてくれるのでそこに店を出すだけで一定の売上が見込めます。

もうひとつのメリットはモール側が決済システムや物流システム、顧客管理システムなど独自調達すればそれなりの資金が必要になる初期投資を代わりにしてくれて一定の利用料金を払うだけで便利なサービスの数々が利用出来ます。また、その後のアップデートもぬかりなくモール側がしてくれるので維持費も安くてすみます。

これだけで話がすめばハッピーエンドですが、そこには大きなデメリットがいくつかあります。
1つは、御社が出店出来るということは他社も出店出来ることを意味するのでモール内でも競争が発生します。その競争が過熱するにしたがい最初は利益をとれても徐々に値下げ圧力がかかり利益が減少していきます。

もう一つの大きなデメリットは全てにおいてモール側の規定、要求に従わなくてはならないという事です。
イオンモールなら賃料、協賛費等で、楽天なら月額費用や、送料負担の要求です。

そして最も大きなデメリットは売れば売るほどロイヤリティーをモール側に支払わなければならないという事です。
あまり売れない時期はさほど負担に感じなくても売れて来れば売れてくるほどその負担は重圧に感じるようになります。

こうした苦痛から逃れるために退店したくても退店すれば決して見ることの出来ない顧客リスト、つまり氏名やメールアドレス等の先を失い、システム等のインフラ、ウェブページですら失うことになります。

そのため退店したくても退店出来ないというジレンマに陥っているところがあるとよく聞きます。

海外の研修になど良く聞く言葉は「アマゾンは麻薬である」という言葉です。

アマゾンマーケットプレイスに自社商品を出品すれば一定数が売れますが儲かるか、儲からないかぎりぎりのところの価格設定にしないと同業他社も価格競争をしかけてくるので売ることが出来ないという損益分岐点ギリギリのところに徐々に利益率が落ちていくとも聞きます。

楽天にしてもただ月額費用とロイヤリティーを払えば良いというものではなく、実際にはコンサルタントたちから頻繁に楽天が薦める広告を買うように指導されるので年間を通じて何度も広告を買うようになります。しかし効果が必ずある広告などというものはなく、当たるときもあるでしょうが、外れるときもあります。外れた時に稼いだ利益が瞬間蒸発することもあります。

こうしことに対して不満をいだいたテナントは最終的には退店することになります。

ハッピーエンドを目指して入店したのが辛い思いをして離脱することになるのです。

私はモールに対してネガティブな事を言いたくはないですが、実際に起きていることをただ述べているだけです。
何も個人的に好きだとか、嫌いだということはありません。

では結局どうすれば良いのでしょうか?

私の意見はいつもこれです。それは・・・

(1)自らが進んで楽天やアマゾンマーケットプレイスに出店する

をしてから

(2)楽天やアマゾンでは売っていない商材を販売する

をする・・・という(1)か(2)かのいずれかを選ぶのではなく、(1)をしてから(2)をすることをおすすめしています。

モールに出店すれば周りのレベルの高い企業からたくさんのことを学ぶことが出来ます。

逆にいきなり何の経験もないので独自ショップを開店すれば特別に才能があったり運の良い方なら成功するでしょうが、そうでない場合は失敗の確率が高くなります。

経験豊富なモール主催企業には膨大なノウハウと活用できるたくさんのリソースがあります。

これらを使わせてもらい、勉強、修行をするのです。
その支払として彼らが要求する月額料金と税金のように累進制のあるロイヤリティーを支払うのです。

しかし、モールで働くことが目的になってはなりません。

目的はあくまで独立です。

勉強と修行をさせてもらったら退店して彼らに一銭も払わないで済むように独立した土地、ネットで言えば独自ドメインとサーバーにネットショップを開業するのです。

そして

(2)楽天やアマゾンでは売っていない商材を販売する

を実践するのです。

モールにいた時に来てくれた人たちに最良のサービスと商品を提供することにより店の名前を覚えてもらえます。

楽天やアマゾンなどでは既存客のメールアドレスすら見ることは出来ないようになっています。
顧客リストを取るだけとって退店されることを防止するためです。

しかし、そのようなことをされても店の名前さえ覚えてもらえればこれまでのお客様はGoogleやヤフーの検索で店名や会社名、あるいは御社独自の商品名、サービス名で検索をしてくれるようになります。

実際に人気のある企業やお店のアクセス解析ログを見ると上位の流入キーワードは企業名、店名、あるいは商品名です。
(例、アスクルならばアスクルというキーワードで検索されていますし、トヨタならトヨタ、Toyotaなどで検索されています)

これは人気サイトかどうかのバロメーターになります。

結論は、「モールに出店したら商品を売るな!名前を売れ!!」という事です。

モールで販売して退店したくても出来ない状況の方はこの事を忘れないで下さい。

早くモールで御社の名前を売って下さい。そしてその後の独立を楽しみにして下さい。

独立は怖いことではありません。何故ならモールにいなくても、ソーシャルメディアや様々なセミナーや勉強会などで出会う人達と情報交換が出来るからです。

ほとんどの場合最初は孤独を感じても自分で道を求めてゆく限りその先に必ず思いがけない人から助けれたり、良い意味で予想外のことが起きて何とかなるものです。

そうしたことが物売りの手段としてのインターネットではなく、人間の交流の場であるインターネットの素晴らしいところです。

いきなりの独立は危険です。先ずは勉強を積んでから独立を目指しましょう。

御社の自主自立と、ネット販売のご成功を祈っています。

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